イギリスで大人気となったモータウンのコンピレーション『Motown Chartbusters』

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1970年10月、タムラ・モータウン・レーベルとそのイギリスの愛好者の関係性は、再びその効力をフルに発揮していた。その時、チャート1位を記録したあるアルバムには、これだけのラインナップが勢ぞろいしていた。

フォー・トップス、ソロとしてもシュープリームスとしても収録されたダイアナ・ロス、同じくソロとしてもタミー・テレルとのペアでも収録されたマーヴィン・ゲイスティーヴィー・ワンダーテンプテーションズ、ジミー・ラフィン、ジュニア・ウォーカー&オールスターズ、そしてジャクソン5。そのアルバムとは、当時の最新だったイギリスのコンピレーション・シリーズの第4作目『Motown Chartbusters Volume 4』だ。

イギリスでのモータウンの最初のリリースは、ロンドンやステートサイドなど、様々なレーベルにライセンスされたこともあり、その出だしはゆっくりだったが、1965年以降、モータウンはイギリスのマーケットで商業的にも物理的にも存在感が強くなった。キーとなるアーティストのビッグ・ヒットが増えていくにつれ、1967年にモータウン初期の頃の楽曲が最初の『British Motown Chartbusters』に収録された発売された。当時はコンピレーションLPも個別のアーティストの作品と同じチャートに組み込まれており、4位を記録し、チャートに54週間とどまった。

1年と少しが過ぎた頃にボリューム2が8位を記録した。在位した期間は第1作より短い11週の記録だったが、同シリーズで “British”という単語を省いて発表したボリューム3は1969年秋に大成功し、チャートのトップを記録、93週もの間チャート入りを果たしてゴールド認定された。

『Volume 4』がリリースされた1970年10月には、モータウンの存在を否定することはできない状況で、新しいコレクションにはそうそうたるビッグ・ヒットが名を連ねた。アルバムに収録されたタムラの名作には「I Want You Back(邦題:帰ってほしいの)」、「I Can’t Get Next To You」、「Someday We’ll Be Together(邦題:またいつの日にか)」、そして「Cloud Nine」が含まれている。

その結果、アルバムは再びチャートのトップに立ち、40週にわたるチャート入りを記録し、シリーズは続く第5弾も1位を獲得。オリジナルのシリーズとしては1974年の第9弾まで続き、1980年代初期に3作が発表された。とてもイギリスらしいモータウンの思い出と愛情があり、1997年にはユニバーサル・レコード傘下のスペクトラムよりリイシューが発表された。

Written by Paul Sexton



Various Artists『Motown Chartbusters Volume 4』

  

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