メタリカ『Master Of Puppets』解説:様々な意味で最初であり、最後でもあったアルバム

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1986年3月3日にメタリカがリリースしたアルバム『Master of Puppets(邦題:メタル・マスター)』は、さまざまな意味で最初のアルバムであり、また最後のアルバムでもあった。これは彼らが大手レーベルからリリースした最初のアルバムであり、全米チャートのトップ30に送り込んだ最初のアルバムでもあった。

また、結成当初からのベーシスト、クリフ・バートンが参加した最後のアルバムにもなった(クリフ・バートンは、このアルバムを宣伝している時期にバスの事故で亡くなるという悲劇に見舞われた)。そしてスラッシュ・メタルのアルバムがアメリカでプラチナ・ディスクに認定されたのもこのアルバムが最初だった。『Master of Puppets』は発売から2年半ほどあとにプラチナ・ディスクを獲得している。

同作は、ロサンゼルスで結成されたメタリカが発表した3作目のアルバムにあたる(彼らはこれに先立って『Kill ‘Em All』と『Ride The Lightning』をリリースしている)。プロデュースは前作と同様、フレミング・ラスムッセンが担当した。ここではメタリカの壮大なサウンドがさらに進化している。ヴァージン・エンサイクロペディア・オブ・ハード・ロックでは、このアルバムは次のように形容されている。

「緊張感あふれる多面的なアルバム。激情と悲哀がどちらも等しく確信に満ちた音で奏でられる」

当時、ローリングストーン誌のレコード評は、メタリカがありきたりの陳腐なロックのアプローチを避けていることをある種の救いだと褒めたたえ、このアルバムを「全世界的なパラノイアのサウンド」と形容していた。評者のティム・ホームズはさらにこう述べている。

「メタリカには素晴らしい才能がある。そして、新しいメタルを作り出す鋭い発想もある。プラチナ・アルバムならぬチタン・アルバムというものがあるのなら、その栄誉は『Master of Puppets』に授与されるはずだ」

このアルバムは、全英チャートではメタリカにとって過去最高の順位(41位)にまで達した。一方アメリカでは、前作『Ride The Lightning』が既にアルバム・チャートで50週ランク入りを果たしていたが、『Master of Puppets』はそれをしのぐ72週ランク入りという記録を成し遂げた。発売から9カ月後の1986年11月にはゴールド・ディスクに認定。翌年の7月にはプラチナ・ディスクにも認定された。さらに1991年にはダブル・プラチナ、1994年にはトリプル・プラチナ、1997年にはクワドラプル・プラチナにまで到達。1998年にはついに5×プラチナとなり、2003年には最も新しい記録6×プラチナを打ち立てている。

また『Master of Puppets』は、ローリング・ストーン誌が2003年に選んだ「オールタイム・ベスト・アルバム500」では167位に入った。これはメタリカのアルバムでは最も高い順位になる(1991年の『Metallica(通称ブラック・アルバム)』は252位だった)。

Written by Paul Sexton



メタリカ『Master Of Puppets』



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