ポップ・チャートでも大ヒットしたジェームス・ブラウンの「I Got You (I Feel Good)」

Published on

1965年後半には、ジェームス・ブラウンはすでに全米R&Bチャートで10年近いキャリアを築き上げていたが、ポップを聴く人の大半にとってまだまだその存在は知られていなかった。しかし、その年の11月13日、2曲連続で大成功したクロスオーヴァーのシングル「I Got You (I Feel Good)」で全米シングル・チャート入りを果たすことになる。

ジェームス・ブラウンは1964年後半に『T.A.M.I. Show』のテレビ・スペシャルに出演、イギリスからの侵略者、ザ・ローリング・ストーンズやジェリー&ザ・ペイスメーカーズに加え、アメリカのビーチ・ボーイズやジャン&ディーンなどのアーティストが出演する中で、ジェームス・ブラウンは圧巻のパフォーマンスを披露し、その場を完全にかっさらった。

『T.A.M.I. Show』での大反響のおかげもあり、1965年の夏には「Papa’s Got A Brand New Bag(邦題:パパのニュー・バッグ)」は「Try Me」以来7年ぶり自身2曲目となるR&Bチャートの1位を獲得しただけでなく、ポップ・ラジオでもジェームス・ブラウンの曲はよくかかるようになり、全米シングル・チャートでは8位まで上昇。そして「I Got You (I Feel Good)」にはさらに良いチャート結果が待ち受けていた。

もともと「I Got You (I Feel Good)」は、発売の1年前にレコーディングを行っていたが、そのヴァージョンについて法廷で争うことになった。その起源はさらに遡り、イヴォンヌ・フェアの「I Found You」のヴァージョンにたどり着いた。当時、イヴォンヌ・フェアはジェームス・ブラウンのバンドのメンバーであり、のちにソロ・アーティストとして1976年に全英ヒット「It Should Have Been Me」を発表している。ソウルのゴッド・ファーザーのヴァージョンは1965年5月にレコーディングされ、サックスにメイシオ・パーカー、そしてドラムに兄弟のメルヴィンが参加している。

「I Got You (I Feel Good)」は1965年に全米ポップ・シングル・チャートに68位でエントリーし、これは16曲あるチャート初登場曲の中で3番目に良い順位だった。その上位を行くのは、フォー・トップスの「Something About You」とデイヴ・クラーク5の「Over and Over」だけだった。その翌週、驚異の54ランクのジャンプアップを果たし、14位を記録。さらにクリスマス直前から年明けまでの3週にわたり3位を達成。そして12月4日のチャートでは、R&Bチャートのトップでの6週間の記録のスタートを切ったのだ。

Written by Paul Sexton



ジェームス・ブラウン『I Got You (I Feel Good)』

    

uDiscoverのジェームス・ブラウン・ベスト・オブ・プレイリストをuDiscoverで聴く

Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了