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ザ・フー「Happy Jack」:1966年5曲目のヒット・シングル

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ザ・フーにとって1966年は忙しい1年であった。セカンド・アルバム『A Quick One』のリリースを間近に控えていた頃、彼らのニュー・シングルが実はアルバム未収録曲であることを知った大勢のファン達が、これは買わねばとレコードショップに駆け込んだ。12月15日にイギリスのシングル・ヒットチャートに登場した、ザ・フーにとってその年5枚目のチャート・エントリーとなったシングル「Happy Jack」がその曲だ。

ピート・タウンゼント作曲のこの曲はファンの間でしばしば賛否がわかれることで有名だが、当時先行してリリースされていた「Substitute(邦題:恋のピンチ・ヒッター)」「A Legal Matter」「I’m A Boy」「The Kids Are Alright」の4曲と比較して、明らかに異なる曲調だった。

The Who – Happy Jack (Official Music Video)

 

しかしチャート上の成績という点で言えば、この曲は彼らにとってイギリスで最も大きなヒットを記録した作品のひとつになった。30位に届いたところでTOP40に仲間入りを果たした後に、正月をまたいで上昇を続け、1月の末にはモンキーズの「I’m A Believer」とトム・ジョーンズの「Green, Green Grass Of Home」に次ぐ3位まで上昇した。また、この曲はザ・フー初のピクチャー・スリーヴによるシングルで、ラルフ・ステッドマンによるメンバー達の似顔絵イラストが使用されている。

Happy Jack 2

さらに、ザ・フー初のアメリカでのTOP40をもたらしたのもこの「Happy Jack」で、6月に24位を記録している。アメリカではこのシングルのリリースを考慮し、『A Quick One』というアルバムのタイトルが変更された。そして、遅過ぎるとも思える3月に彼らがアメリカでライヴ・デビューを果たしたことで、シングルの売行きには更なる拍車がかかっていった。

本国イギリスでは、12月23日に人気長寿番組「Ready, Steady, Go!」に出演したことが「Happy Jack」の成功に一役買った。これは、長く続いた同番組の最終回に当たり、ほかにスペンサー・デイヴィス・グループ、ドノヴァン、アラン・プライス、ポール・ジョーンズ、デイヴ・ディー・グループ(正式名はデイヴ・ディー、ドジー、ビーキー、ミック&ティッチ)らが出演した。

Written By Paul Sexton



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