ジョージ・ハリスンの「What Is Life(邦題:美しき人生)」

Published on

1970年5月から10月のあいだにレコーディングされたジョージ・ハリスンの作品「What Is Life(邦題:美しき人生)」は、『All Things Must Pass』からの2枚目のシングルのA面に収録された。このレコードは1971年2月27日、全米シングル・チャートに初登場し、結果的にジョージ・ハリスンにとってアメリカにおける2枚目のトップ10シングルになった

一方イギリスでは、「What Is Life」は「My Sweet Lord」のカップリング・ナンバーとしてシングル・カットされている。その他の国では、チャートのトップに立ったスイスをはじめ、オランダやニュージーランド、ドイツ、オーストリア、ノルウェーなどで大ヒットを記録している。ジョージ・ハリスンはもともと、短期間で一気に書き上げたこの曲を、アップル・レコードに所属していたキーボーディスト、ビリー・プレストンのソロ・アルバム(ジョージ・ハリスン自身がプロデュースを担当している)に提供しようと考えていた。

 

同じころ、ジョージ・ハリスンは既にアビイ・ロード・スタジオで『All Things Must Pass』の制作に着手していたが、まだ4トラックのレコーダーしかなかったアビイ・ロードではオーヴァーダビングが思うように行えなかったため、セッションはソーホーのセント・アンズ・コートにあるトライデント・スタジオに場所を移し、続けられることになった。エンジニアのケン・スコットは以下のように語る。「ジョージとの仕事はいつも楽しかった。彼がコーラス・パートも歌っている。歌はすべてジョージってことだよ。途方もない作業だったけど、すごく面白かった。オーヴァーダビングしてはボツにして――そんなことを繰り返して、ようやく完成するんだ」。

いくつかの段階を経て曲はようやくジョージ・ハリスンの納得する仕上がりになった。初期のミックスには使われている楽器も多かったが、ジョージ・ハリスンの構想には合わなかったようだ。本人はこう回想する。「ピッコロ・トランペットやオーボエのパートがあったけど、雰囲気が合わなくて結局は使わなかった。今となっては目新しく聴こえるけどね」。

 「What Is Life」にも『All Things Must Pass』のセッションに彩りを添えた多くのミュージシャンが参加している。デレク・アンド・ドミノズのメンバー(エリック・クラプトン、ボビー・ウィットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードン)、バッド・フィンガーの面々(ピート・ハム、トム・エヴァンス、ジョーイ・モーランド)といったミュージシャンだ。それ以外にも、ザ・ローリング・ストーンズのホーン・セクションとして『Sticky Fingers』やグループのツアーに参加したジム・プライス(トランペット)、ボビー・キーズ(サックス)などがクレジットされている。

 アメリカでのシングルのジャケットには、ジョージ・ハリスンがフライアー・パークと呼ばれる自宅の窓に立ってギターを弾いている写真が使われている。この写真を撮影したのはバリー・ファインスタインだったが、カモフラージュ・プロダクションで彼のパートナーだったトム・ウィルクスはこれをアルバムに附属する凝ったデザインのポスターの一部に使いたいと考えていた。しかしながら、彼のこのアイデアは、ポスターにはシンプルな1枚の写真をあしらいたいと考えたジョージ・ハリスンによって却下されている。

1972年にはオリヴィア・ニュートン・ジョンがこの「「What Is Life」をカヴァーしている。彼女のヴァージョンもヒットを記録し、同年3月にはイギリスのシングル・チャートのトップ20にランクインし、最終的に最高位16位をマークした。


『All Things Must Pass』

By Richard Havers


Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
Exit mobile version