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ディズニーの名曲を総勢21人のビッグバンドが奏でる「ディズニー・ワールド・ビート」全国ツアー

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2024年2月から3月にかけて、全国19公演を行う「ディズニー・ワールド・ビート」。総勢21名のバンドメンバー&ヴォーカリストからなるビッグバンドが、ディズニーの名曲の数々を奏でる大迫力のライブ・パフォーマンスです。May J.さんが出演する特別公演やコンサート・グッズも話題。

「ディズニー・オン・クラシック」の指揮者や作曲家としても人気のバンドリーダー兼音楽監督ブラッド・ケリーさんにその魅力を語っていただきました。

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― 3回目の「ディズニー・ワールド・ビート」のために、久しぶりの来日ですね。

大好きな日本に戻れることがとても楽しみです。時間をかけてセットリストを決めたり、ロサンゼルスで活躍するシンガーやバンドメンバーの選抜をしたりと、万全の準備を積み重ねてきましたので、皆さまにお披露目できる日が待ち遠しいです。

― 今年のテーマは、「Music Journey」ですね。

みんなで一緒に音楽を通して世界を旅できたらなんて素敵だろう!という発想から、「Music Journey」と名付けました。そう、ビートルズの「イエロー・サブマリン」のように。ディズニーの名場面や名曲が生まれた場所を、音楽を通して描き、巡ります。

前回までの「ディズニー・ワールド・ビート」は、よりストレートなジャズ・コンサートでした。しかし、今回は、ラテンのパーカッションやインドのシタールなど、ワールド・ミュージックの要素を取り入れた新たな試みです。

― 様々なジャンルの音楽が楽しめるのですね!音楽のジャンルと言えば、ブラッドさんは、16年間に渡り、「ディズニー・オン・クラシック」の指揮者としても活躍されました。

「ディズニー・オン・クラシック」では、2002年から日本中の都市、そして、韓国、台湾、シンガポールでも公演をさせて頂きました。クラシック音楽の場合、作曲家が書いた楽譜に基づき、どの公演でも正確に演奏することが求められます。

一方で、「ディズニー・ワールド・ビート」のようなジャズ・パフォーマンスの場合、リハーサルの中で毎回新しいアイデアが生まれ、そこから新たな表現が生まれることもあれば、まさに本番中に奏者同士の掛け合いの中で予想外の美しい響きが生み出されることもあります。

そして、何より楽しいのは、お客様が下さる反応によって、表現が変わっていくことです。お客様の盛り上がりに合わせて、奏者がアドリブや即興を行い、その日だけの演奏が生まれるのです。毎日育っていく音楽とも言えると思います。

― その日の観客しか体験できないパフォーマンスというのはとても貴重ですね。

演奏家とお客様が一緒に生み出す、発見に満ちた音楽です。

私は、日本のラーメンが大好きなのですが、ラーメンを例にするとわかりやすいでしょうか(笑)。同じラーメンでも、街やお店によって、だしの種類が異なっていたり、トッピングが違ったりして、全く別の味や魅力がありますよね。それと似たようなユニークな音楽になるはずです。ちなみに、私は富山のブラック・ラーメンが大好きです(笑)。

― ビッグバンドによる演奏は未体験という方もいらっしゃるはず。

ジャズは、1920年代にアメリカ南部で生まれた音楽です。もともとはパーソナルに気持ちを表現したり、少人数でセッションをしたりするのが一般的でした。しかし、ジャズが人気になるにつれ、多くの人が聴衆として参加するようになりました。すると、より大きな音で演奏する必要がでてきて、そこから、多くの奏者が参加するビッグバンド・スタイルが生まれたのです。

何千人もが参加するようなイベントも開かれるようになり、まだ今のような音響システムがない頃ですから、多くの聴衆に楽しんでもらえるようにとバンドメンバーの数が増えていったのです。

ですから、ビッグバンドの迫力は格別なんです。私は、スタン・ケントン・ビッグ・バンドが大好きなのですが、5本のトランペット、5本のトロンボーン、5本のサキソフォーン、5人からなるリズムセクションによる大音量がたまりません!とにかく、素晴らしいんです。何千人の聴衆を魅了する力がある。

様々なジャンルの音楽の中でも、ビッグバンドは格別にエキサイティングだと思います。皆さまにも、是非「ディズニー・ワールド・ビート」を体験しにきていただきたいです。

― 総勢21人の奏者とヴォーカリストのために、約20曲を編曲するのはとても大変な作業だったのではないですか。

みんなが知っている曲に、別の味付けをするような作業で、楽しいプロセスでした。ジャズですから、すべてを理論や計画通りに描くのではなく、いろいろと自由に試していく中で、面白いアイデアがでてきたりするんです。シェフがお客様のために料理に創意工夫をするように、お客様にとってハッピーなサプライズとなるようにと考えながらアレンジをしました。

― 今回はご自身もトロンボーン奏者として登場されますね。

実は、私の音楽キャリアは、トロンボーン奏者として始まったんです。その後、作曲家、編曲家、プロデューサーとしての仕事が増えていき、自分が演奏する機会は減っていきました。他のトロンボーニストに演奏をお願いする度に、自分で演奏できたらより楽しいだろうなと思っていました。

今回は、音楽監督をしながら、自分でも演奏できるので、とても幸せです。特に、才能ある多くの奏者たちと協働できるのが楽しみです。ステージ上で、私と仲間たちが紡ぎだす音楽を通したコミュニケーションを感じてほしいです。

―「ディズニー・オン・クラシック」でも、トロンボーンを吹かれることがありました。

そうなんです。指揮者としてツアーを回る「ディズニー・オン・クラシック」も、「ディズニー・ワールド・ビート」も両方とも本当に大好きで、大切な経験です。

指揮者は、オーケストラのメンバーと面と向かって、アイコンタクトをしながら奏者をエンパワーし、全身で音を浴びることができる最高の役割です。一方で、「ディズニー・ワールド・ビート」でトロンボーンを吹く時には、奏者の一人として仲間たちとコラボレーションができるし、日々成長する演奏を楽しめるのがうれしいですね。楽しくて、演奏が長くなってしまうことがあるくらいなんですよ(笑)。

また、オーケストラを指揮する上では、奏者から質問があった場合、私が答えをだす必要があることが多い。でも、ビッグバンドでは、質問されると、逆に「どうしたら良いかな?」と質問を返して、一緒に考えることができる。約20人の音楽仲間と一緒ということで、指揮者よりは、少しリラックスできるかもしれませんね(笑)。

― 今回のセットリストについて教えて下さい。『アラジン』や『ライオン・キング』、『モアナと伝説の海』、『ジャングル・ブック』などが演奏されると聞きました。

そうなんです。皆さまに愛される様々な名曲も、隠れた名曲も織り交ぜてお届けします。

知られざる名作としては、例えば、『ラマになった王様』を取り上げます。映画自体も魅力的ですし、スティングによる、ジャジーで素敵な楽曲も。まだ聴いたことがない方には、是非私たちの演奏で体感していただきたいです。

その他にも、私が愛してやまない曲たちをお届けします。ピクサー映画からも、映画を追体験してもらえるような素敵なメドレーを用意しているんですよ。私が大好きな60’sのバディ・リッチ・ビッグバンドへのオマージュを込めて編曲しました。

― 今回は、14都市19公演の予定ですね。

どの都市も、訪れることが楽しみです。今回も、それぞれの町の食べ物がとても楽しみなんです。例えば、広島の野菜たっぷりのお好み焼き。もちろん東京も大好きです。人も建物も何もかもが美しく、興味深くて、渋谷からスカイツリーまで歩いたこともあるくらいなんですよ。

私は、野球が好きなので、日本の野球場に行くのも大好きです。横浜ベイスターズのユニフォームも持っています。北海道から沖縄まで、常に心を躍らせ、喜びを与えてくれるのが日本なんです。

それに、日本には多くの友達がいて、たくさんの思い出があります。1998年からのお付き合いですからね。あの頃、まだ子供だった人が、大人になり、結婚して子供と一緒にコンサートに来て下さったりします。日本の皆さまと一緒に人生を送っているような気持ちです。私にとっては、家族みたいな存在。今回も新しい出会いが楽しみです。

そのためには、日本語をもっと上手にしゃべることができたらよいのですが。実は、日本語の検定試験のための勉強をしたりしているんですよ。

―「ディズニー・ワールド・ビート」の前に「予習」として聴いておくと良い音楽などはありますか?

Jazz loves Disney」というアルバムはおすすめです。ジャズを身近に楽しむきっかけになると思います。また、今回「ディズニー・ワールド・ビート」のために作られたプレイリストもぜひ聴いてもらいたいです。

Ev'rybody Wants To Be A Cat

― 暗いニュースが多い今、音楽に癒されたり、勇気づけられる人も多くいます。ブラッドさんにとって、音楽の力とはどのようなものでしょうか?

日本をコンサートで回る中で驚いたのは、手紙やメッセージを下さる方の多さです。つらいことがあって落ち込んでいたり、中には生きていく自信すら揺らぐような思いをしていたりする人もいました。でも、私たちのコンサートに来て下さり、元気がでたとか、明日もがんばろうと思えたなど、とてもうれしい報告を下さるんです。苦しみを乗り越える力を与えてくれるのは、音楽の特別な力だと思います。

東日本大震災が起きた年も、秋に「ディズニー・オン・クラシック」で日本国内を回ったんです。皆さま、大変な中、癒しを感じて下さったり、楽しんで下さったり、感謝を伝えて下さったりしました。音楽には、心と心をつなげてくれる特別な力がある。音楽はユニバーサルな言葉なのだなと感じます。そんな仕事ができて幸せです。

音楽は、みんなをつなげてくれます。今年の「ディズニー・ワールド・ビート」のテーマには、そんなメッセージも込められています。愛やコミュニケーションの大切さを、音楽を通して再確認して、みんなの心が少しでもほっとすると良いなと思っています。文化等の違いを超えて、魂と魂でつながり合えるような時間になるといいなと思っています。

皆さま、「ディズニー・ワールド・ビート」でお会いできることを楽しみにしています。素晴らしいディズニーソングを準備して、バンドメンバーやシンガーたちと共にお待ちにしています。ディズニーならではの素敵な演出の中、楽しい音楽を笑顔で楽しんでいただけるはずです!

Written by 井筒節



『ディズニー・ワールド・ビート 2024:Music Journey~世界の旅へ!』
2024年2~3月 全国19公演開催!
公式サイト


『ディズニー・ワールド・ビート 2024:Music Journey~世界の旅へ!』
公式プレイリスト
好評配信中
Spotify



 

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