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全国32都市/51公演となる『ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2023』初日レポート

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ディズニーの名曲を、オーケストラとヴォーカリストによる生演奏で披露されるコンサート『ディズニー・オン・クラシック』。

21回目をむかえる今年の公演は9月16日に東京公演から12月24日の静岡公演まで、​全国32都市・51公演が実施される。この記事では、神部恒彦さんによる初日公演の模様をお届けします。

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ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2023/公演紹介映像|美女と野獣 ディズニー100

 

ディズニーのアニメーション・映画・テーマパークなどで生まれた“音楽”に焦点をあて、オーケストラとヴォーカリストの生演奏で楽しむ、大人のための音楽会「ディズニー・オン・クラシック」。2002年に初開催され、東京・大阪・名古屋の3公演から始まったコンサートは、今や全国で毎年75公演近くを開催する日本最大規模のオーケストラ・ツアーとして成長しています。

近年では、5月〜6月に開催される“夢とまほうの贈りもの”、アジアツアー、9月~12月の全国ツアー“まほうの夜の音楽会”、年末カウントダウン公演“ジルベスター・コンサート”のほか、“ディズニー・オン・クラシック・プレミアム”と題されたフィルム・コンサートも開催されています。

21回目となる2023年は「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2023」と銘打たれ、「With You 〜愛を奏でる」をテーマに、長編アニメーション映画『美女と野獣』を8年ぶりにフィーチャー!美しい娘ベルと醜い姿の野獣の間に芽生えた“真実の愛”の物語が、リチャード・カーシーの指揮によるオーケストラ・ジャパンの演奏とニューヨークで活躍する8人のヴォーカリストたちのパフォーマンス、そしてスクリーンの映像と素晴らしい照明演出で展開されます。そのスタート公演となる、文京シビックホール 大ホールに行ってきました。

指揮:リチャード・カーシー

第1部:「ディズニー100:ディズニーが育んだ物語」

ディズニー創立100周年を記念するメドレーが、ディズニーの歴史を彩ってきた19作品とともに、貴重な写真や映像・語り・音楽で紡がれます。

オープニングを飾ったのは、ミッキーマウスのスクリーンデビュー作品『蒸気船ウィリー』(1928年)!映像と音声がシンクロする世界初のトーキー・アニメーションでは、ミッキーの口笛はウォルト・ディズニー自身が吹きました。

この夜のステージでは、口笛や効果音をヴォーカリストたちが楽しく再現。アニメーション映像とライブ演奏がシンクロ表現されたのは、2018年の「ディズニー・オン・クラシック」が世界初だそうですよ!

 

ウォルトとアニメーター先駆者であるアブ・アイワークスとの逸話や“ナイン・オールドメン”と呼ばれたレジェンドたちの活躍が、ささきフランチェスコさんのナビゲートで解説されます。

ナビゲーター:ささきフランチェスコ

世界初の長編カラーアニメーション作品『白雪姫』(1937年)から「いつか王子様が」、『ピノキオ』(1940年)から「星に願いを」、『シンデレラ』(1950年)から「夢はひそかに」、『ピーター・パン』(1953年)から「きみもとべるよ!」、『眠れる森の美女』(1959年)からは「いつか夢で」。豪華なストリングス演奏と見事なコーラスに、客席からはタメ息が漏れます。

アニメーション映画だけではなくテレビ進出やテーマパーク開園も解説されて、名スコアを創り出した作曲家シャーマン兄弟の話へと広がり、『イッツ・ア・スモール・ワールド』のテーマソング「小さな世界」が演奏されると場内ではペンライトが振られました。もちろん、シャーマン兄弟と言えば『メリー・ポピンズ』(1964年)から「チム・チム・チェリー」も。

アニメーションとミュージカルの融合は進み、ディズニー音楽はハワード・アシュマンとアラン・メンケンの時代へ。さらに“ディズニー・ルネサンス”“多様性の時代”と解説は続き、『リトル・マーメイド』(1989年)から「アンダー・ザ・シー」、『ライオン・キング』(1994年)から「時は来た」、『アナと雪の女王』(2013年)からは「レット・イット・ゴー」、『ミラベルと魔法だらけの家』(2021年)からは「秘密のブルーノ」が!

次々とリード・ヴォーカリストが入れ替わり、変幻自在なコーラス・ワークが披露されました。
暗転となった会場にレーザーライトが放たれて、宇宙空間のようになると…『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977年)『アベンジャーズ』(2012年)の「メイン・タイトル」、『ファンタジア/2000』(1999年)からはドナルドダックと共に描かれるノアの方舟の映像とともに、感動的なクラシック名曲「威風堂々」が演奏され、第1部が終了しました。

 

『美女と野獣』の物語を綴る第2部へ

そして、第64回アカデミー賞®︎主題歌賞を受賞した不朽の名作である長編アニメーション映画『美女と野獣』(1991年)から、スクリーンの映像と照明演出とともに名曲の数々が演奏され、ベルと野獣の間に芽生えた“真実の物語”を綴る第2部が開演!

プロデューサーであり作詞家であるハワード・アシュマンと作曲家アラン・メンケンについての詳しい解説があり、ベル役を歌うシェイレン・ハージャーと野獣役のヒュー・エントレキンを中心に、ヴォーカリストたちの歌・セリフ・踊りのパフォーマンスが始まりました。

魔女の呪いによって、醜い野獣の姿に変えられてしまった王子。その呪いを解くには、魔法のバラの最後の花びらが散るまでに、人を愛し、愛されなければなりません。そんな野獣の元に、美しく聡明な娘ベルが現れますが、野獣の傲慢な態度に、ベルは心を閉ざしてしまいます。家具や食器に姿を変えられてしまった城の家来たちや、人間の心を取り戻していく野獣の優しさにふれ、ベルもまた心惹かれはじめます。残された時間で、“愛の奇蹟”は起こるのでしょうか…。

ベルが歌う「朝の風景」、ガストンが歌う「強いぞ、ガストン」。給仕頭のルミエールたちが歌う「ひとりぼっちの晩餐会」では、観客たちも立ち上がり大きな手拍子が!会場全体が一体になりました。

物語は進み、ベルと野獣の「愛の芽生え」。さらに、映画公開当時はカットされた曲「人間に戻りたい」を家来たちが歌います(後にIMAXシアター向けに作り直した際に追加されました)。大広間でのダンスシーンの歌「美女と野獣」では、ベルは鮮やかな金色のドレスに。観客たちを大いに喜ばせたのは、実写版『美女と野獣』(2017年)から「ひそかな夢」も選曲されたこと。

ガストンと村人たちの「夜襲の歌」でクライマックスを迎え、息途絶えた野獣が青年王子と変わり家来たちも人間へ戻る「奇蹟の変身」へ!真実の愛はすべてを乗り越えたのです!たっぷり21曲が歌い踊り演奏されました。アンコールでは“あの名曲”をステージと観客たちが合唱する感動が加わり、もう一曲が実写版から演奏されました。

また「ミステリアス&ダーク・スペシャル」「スペシャル・コンサート」「クリスマス・スペシャル」「ファイナル・コンサート」などのコンサートバリエーションでも開催されます。

今回の公演で演奏される曲のオリジナル楽曲は、デジタル音楽配信サービス Spotifyで配信(公開)されています。『ディズニー・オン・クラシック プレイリスト』で聴く事ができます。

コンサート会場だけでなく、こういったサービスでコンサートを観る前に予習ができたり、観た後に余韻に浸れるのは素敵ですね。どうぞ、ご利用ください。

Written by 神部恒彦


「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2023」
12月24日(日)まで、全国32都市・51公演を開催
公式サイト
公演スケジュール


ヴァリアス・アーティスト『Disney 100』
2023年9月20日発売
CD



 

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