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モータウンを支えたファンク・ブラザーズのエディー・ウィルスが死去

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Photo: Motown Archives

モータウンの一流セッション・バンド、ファンク・ブラザーズのメンバーで、多くのモータウンの名盤に貢献したギタリストのエディー・チャンク・ウィルスが2018年8月20日朝に82歳で逝去した。彼の故郷であるミシシッピ州のゴア・スプリングズの自宅で息を引きとったという。彼の娘、テレズ・ウィルスは、彼がポリオ(急性灰白髄炎)からの合併症に苦しんでいたことを明かした。

「エディー・ウィルスは、ファンク・ブラザーズのメンバーとして、ヒット・チャートに刻まれたソウル・ミュージックの名曲の制作に関わった」とザ・レコーディング・アカデミーは声明の中で述べている。「彼のギターはマーヴェレッツの”Please Mr. Postman”やスティーヴィー・ワンダーの”I Was Made to Love Her”、”My Cherie Amour”をはじめとするモータウン・レコードが生んだ数え切れないクラシックの名曲を通して世界中で聴かれていた」。

さらに、ザ・レコーディング・アカデミーはこう続けた、「ファンク・ブラザーズとして、彼はチャカ・カーンとの”What’s Going On”で第45回グラミー賞(2003年)で最優秀トラディショナル・リズム・アンド・ブルース・ヴォーカル・パフォーマンス部門を、また、”Standing In The Shadows Of Motown”で最優秀編集サウンドトラック・アルバム賞映画、テレビその他映像部門をそれぞれ受賞されています」。

「2004年には、光栄にもファンク・ブラザーズの功績をレコーディング・アカデミーの特別功労賞として讃えることができました。エディー・チャンク・ウィルスはモータウン・サウンドを作り上げる手助けをした、高名なセッション・プレイヤーとして歴史にその名を残すでしょう。彼のご家族、ご友人、そして彼が愛する人々に心からお悔やみ申し上げます」。

2003年に出版されたエディー・チャンク・ウィルスのファンク・ブラザーズでの仲間であるジャック・アシュフォードが書いたモータウンの回顧録『Motown: The View From The Bottom』の中で「ジョー・メシーナ、エディー・ウィルス、そしてロバート・ホワイトの3人はいつもギター・セクションに置かれ、3人全員が揃わない時も、必ず2人はセッションに参加していた」と書かれている。

「この3人のギタリストはどうやってお互いの邪魔をせずにうまくやっていたか? プロデューサーがうまくアレンジしたのもあるが、3人は各自のパートを分けて、それぞれがそれを完璧に演奏し、結果としてそれがスムーズに融合したのだ」

エディー・チャンク・ウィルスは1936年にミシシッピ州のグレナダに生まれ、1959年の初めからモータウンとの仕事に関わるようになった。彼はかつてのモータウンの隠れ家的なスタジオ”Snakepit”から生まれた特徴的なサウンドにおいて重要な役割を担い、テンプテーションズの「The Way You Do The Things」やお得意の”チャック・リズム”でスティーヴィー・ワンダーの「Was Made to Love Her」などといった珠玉の名曲の演奏に参加している。

彼はデトロイトからロサンゼルスへ本拠地を移した後も、しばらくはモータウンに籍を残し、マーヴェレッツのツアーに参加していたが、その後は再びデトロイトに戻り、元テンプテーションズのエディー・ケンドリックスと共にツアーしたり、フォー・トップスと共に20年以上に渡って仕事を共にしていた。エディー・チャンク・ウィルスは1990年代にミシシッピ州に戻り、2010年にはフィル・コリンズに招かれ、彼のモータウンとソウル・ミュージックへのトリビュート・アルバム『Going Back』に演奏で参加している。

「彼は皆さんから愛されていたことを知ってました」と彼女の娘が語ったことをデトロイト・フリー・プレスが報じている。「彼は音楽業界の沢山の人々から愛されていたことを知っていて、2週間前に彼に会った時にそのことを語っていました」

彼の葬儀はミシシッピ州グレナダのClark-Williams Funeral Homeによって執り行われる予定である。

Written by Pual Sexton



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