ブライアン・メイ、「Who Wants To Live Forever」の新ビデオを公開。五大陸の学生が環境問題を訴えるアニメを作成

Published on

Brian May - Photo: Don Arnold/WireImage

ブライアン・メイ(Brian May)によって設立された野生動物の命を守る活動を行っている団体「Save Me Trust」が、英グラスゴーで開催されている国連気候変動会議での緊急行動を呼びかけるために、クイーン(Queen)の楽曲「Who Wants To Live Forever」を使った新しいアニメーション映像を公開した。

このビデオは、世界中の大学が協力して、映像作家であり脚本家でもあるMatteo Valentiが企画・監督し、Save Me Trustに寄贈された。

<関連記事>
ブライアン・メイが語る「ソロ曲にすることをフレディが祝福してくれた」
ブライアン・メイ、初ソロ作『Back To The Light』がリマスター&2CDで発売決定

五大陸の学生が作成したこのビデオは、我々が住む地球が現在直面している荒廃を示している(日本からは東京造形大学が参加)。Save Me Trustのブライアン・メイとアン・ブラマーは以下の声明を発表した。

「我々の友人である動物とその環境を尊重することなしに、この地球に未来はありません。それは確かに愛の問題であると同時に、先見性と生存の問題でもあります。(地球の一生を1日だとする)24時間時計で見ると、人類は真夜中の2秒前に地球に登場したにもかかわらず、私たちは自然界に莫大なダメージと破壊を与えてきました。人類の欲求を満たすために、母なる自然は危機に瀕しています。生物種の絶滅は、過去のどの時代よりも1000倍の速さで進行しています」

「世界のリーダーたちは、現在、第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に出席していますが、彼らが環境問題に注意を払い、今すぐ行動を起こすことが不可欠です。今、私たちは無視できない転換点に立っています」

また、ビデオ制作者のMatteo Valentiは次のように長文のメッセージを寄せている。

「このプロジェクトの原点には、ブライアン・メイのアニメーション映画への情熱、特に私の友人であるブルーノ・ボゼットの映画『Allegro non molto』への情熱があるんです。この事実をきっかけに、私は彼と交流することになり、何度かメールのやり取りをした後、彼が設立したSave me Trustのためのプロジェクトのアイデアが生まれました」

「私は過去、同じようなプロジェクトのディレクションを行っており、特に“DRAW NOT WAR”と題したプロジェクトでは、戦争状態にある国の学生グループ(北アイルランドのカトリック教徒とプロテスタント教徒、サラエボの様々な民族、イスラエル人とパレスチナ人)が共同で3本の短編アニメーションを制作しました。その映像でU2とパール・ジャムの曲を使用したできたことは光栄でした」

「私が15歳だった1986年、夏のオープンシネマで『ハイランダー 悪魔の戦士』を観た時に、(映画で使用されていた)クイーンの音楽に衝撃を受け、すぐに彼らのレコードをすべて購入したことを考えると、ブライアン・メイと一緒に仕事ができたことはとても光栄なことです」

「まず私とブライアンは、映像で使用する曲を選びました。いくつかの曲を検討した後、私たちにとって最もふさわしいと思われるのは“Who Wants To Live Forever”だという結論になりました。私がクイーンを知るきっかけとなった曲でもあります。クイーンの曲がビデオのベースになるということは、このプロジェクトを国際的なものになるということであり、私は各大陸のアニメーション学校を巻き込もうと考えました」

「学校の探し方は簡単でした。その国のプロの知り合いから学校や教授を紹介してもらう場合もあれば、ウェブで調べてみる場合もありました。提案したプロジェクトのテーマ、ブライアン・メイの名前、そしてクイーンの曲が、熱心な協力者を見つけるのに大いに役立ちました。実際に活動を開始したのは、世界が新型コロナウイルスの呪いにかかった頃です」

「学生たちはみんな家にいたので、何度も電話がかかってきました。また、Facebook上に非公開のワーキンググループを開設し、各グループの作業段階を全員が確認できるようにしました。みんなも先生も素晴らしかった。彼らはたくさんの努力をしてくれて、結果はとてもプロフェッショナルなものになりました。このテーマが彼らにとっていかに重要なものであるかがわかります」

「最終的には、この分野の偉大なプロである3人の友人からなる小さなチームに参加してもらいました。グレゴリー・パナッチョーネ、ニコレッタ・カドリーニ、カルロ・オドリッチの3人は、人類が本来の猿の状態に戻り、世界にひとりぼっちであることに気づく最後のシーンのアニメーションを担当してくれました。ひとりぼっちになったという意識が、彼に新たな可能性を考え直させることになります」

「世界中から集まった素晴らしいグループができていて、本当に強みになっています。このビデオが一人でも多くの方に見ていただき、少しでも変化や意識の向上に貢献できればと思っています。動物の友達とその環境を尊重しなければ、この地球に未来はありません。それは愛の問題であると同時に、先見性と生存の問題でもあるのです」

「私は、すべての学生、教授、学校に加えて、非常に親切に協力してくれたSave Me TrustのAnneとJoにも感謝したいと思います。最後に、ブライアンについて一言申し上げます。直接お会いしたことはありませんが、これほどまでに親切で他人を尊重する方だとは思いませんでした。彼のギターを聴けば理解できるし、実は私もすでに知っていたのでけどね」

Written By Tim Peacock



ブライアン・メイ『Back To The Light』
2021年8月6日発売
(国内盤CD発売は8月11日に変更)
国内盤2CD / 国内盤1CD / 2CD+1LP / LP



 

Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了