ロキシー・ミュージック、デビュー盤発売45周年を記念して4枚組のスーパー・デラックス・エディション発売

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グラム・ロックが華やかだった1972年、その時代の遥か先を行く音楽性を提示してシーンを驚愕させたロキシー・ミュージックのデビュー・アルバム『Roxy Music』。この名盤の発売45周年を記念して3CD+DVDからなるスーパー・デラックス・エディションが2018年2月2日に発売されることが発表となった。

4枚組スーパー・デラックス・エディションには、未発表のデモ、アウトテイク、ラジオ局のためのセッション、レア映像などが収録。136ページの解説本とスティーヴン・ウィルソンによるアルバム全曲の5.1でのリミックスもあわせて収録される。

また、同時に24ページのブックレット付属のCD2枚組のデラックス盤、デジタル配信、そして180g重量盤LPも発売される(LPは輸入盤のみの取り扱い)。そして発表に合わせてティザー/開封映像も公開となっている。

「彼らの音を聞き(そして名前を見たら)、それだけで全てが理解できる」とアルバム発売当時のアイランド・レコードのプレス・リリースに書かれていた歴史的名作が45周年をたって蘇る。


■国内盤商品情報

① スーパー・デラックス・エディション <3CD+DVD>
価格:19,800円+税/品番:UICY-78583

直輸入仕様/完全生産限定盤
136ページの豪華ブックレット付
英文ライナーの翻訳/歌詞対訳付

 

 

② 2CDデラックス・エディション
価格:3,600円+税/品番:UICY-15702/3

24ページのブックレット付
英文ライナーの翻訳/歌詞対訳付


海外プレスリリース訳

時々、規範のみではなく、音楽に新たな可能性を植え付けるような、業界そのものを変えてしまうようなアルバムが発売されることがある。アメリカでは

1960年の後半に発売された『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』がそのようなアルバムだった。そしてイギリスでは1972年6月16日に発売されたロキシー・ミュージックのセルフ・タイトルアルバムがそれに該当すると言えるだろう。

オープニング曲「リ-メイク/リ-モデル」の最初の歌詞“I tried, but I could not find a way, looking back all I did was look away(努力したけれど、方法が見つからなかったんだ 振り返ってみると、僕は目をそらしただけだった)”から、最後の曲「ビターズ・エンド」の“Should make the cognoscenti think(鑑定家に判断させるべきだよ)”まで、ロキシー・ミュージックの最初のアルバムが他とはまったく異なるレコードだということは聴いてすぐにわかる。

アルバムがリリースされた当時、彼らはこの名前で10回もライヴをしていなかった。また、彼らのレパートリー曲は一つとして同じような曲調のものがなかったので、評論家たちは、彼らがどこから影響を受けたのかを測りかねていた。リチャード・ウィリアムズは当時「メロディ・メイカー」紙でこう書いている。“もし、ロキシー・ミュージックが今後もずっと続けて行くのだとしたら、近年で最もすごいサクセス・ストーリーとなるだろう”

45年経った今、バンドの協力の下で我々はロキシーの進化、発展を紐解くアルバムを検証することが可能となった。ライターのリチャード・ウィリアムズが注目し、それがEGマネージメント、しいては、アイランド・レコードとの契約に至るきっかけとなったデモ・テープを収録したこのボックス・セットは、1972/1973年のロキシー・ミュージックの世界を垣間見ることが出来る非常にスリリングなものとなっている。

収録曲のなかにはジョン・ピール司会のBBCセッションも含まれている。ここではデビュー・アルバムのレコーディングを準備しながら技術を磨くバンドの様子がわかる。このセットの2枚目のCDでは、未発表トラックが収録されていて、ロキシーのスタジオでの作業の様子を垣間見ることができる。アルバム収録曲すべてのオルタネイト・ヴァージョンに加えて、彼らの初シングル「ヴァージニア・プレイン」のアウトテイクも収録している。

オリジナル・アルバムは1999年にボブ・ラドウィックがマスタリングしたヴァージョンで、その他のオーディオ・トラックは、アビイ・ロードでフランク・アークライトがマスタリングを担当した。

DVDには、BBCテレビでのプロモーション出演の模様と、1972年11月にロキシーがパリのバタクラン・クラブで行なったライヴのレア映像が収録されている。この映像は、このラインナップで、唯一残されているライヴ映像である。この映像/音楽部分は、昔からずっとロキシーのファンであるスティーヴン・ウィルソンが、5.1 DTS 96/24及びドルビーデジタルAC3サウンドにミキシングした。

またボックス・セットには、136ページの冊子が付属しており、ここには多くの未発表写真が掲載されている。また前述したように1971年にバンドの紹介記事を「メロディ・メイカー」紙に書いた、ガーディアン紙の記者で作家のリチャード・ウィリアムズによる解説も掲載されている。

バンドのデビュー当時のギタリストだったフィル・マンザネラは、この作品について今、こうコメントしている。「21歳で僕の音楽への夢は叶った。とてもユニークで才能溢れるメンバーたちとこのアルバムをレコーディング出来たのだから。魔法のような時間だったし、魔法のような音楽だ」

サックス奏者のアンディ・マッケイは、こう振り返っている。「71年後半から72年にかけてのロキシーは芸術工房だった。僕たちは自由に夢やアイデアを語り、新たな音楽を探求し、作り出していた。コマンド・スタジオに入った時には、すでに完璧なアルバムが頭のなかにあった(そして次のアルバムのアイデアも半分くらいね)。ただテープを回すだけでよかったんだ。あそこまでレコーディングが簡単だったアルバムは他にはなかった」

ドラマーのポール・トンプソン。「最初のロキシーのアルバムで僕は作ることを覚えた。あのようなラインナップには慣れていなくて、それまではギター中心のバンドが多かったから。でも常に自分の可能性を広げたいと思っていたから、あれはいい機会だった。ポップ・ミュージックの歴史における画期的なアルバムだ」

アルバムを振り返ってブライアン・フェリーはこう語った。「僕たちは、あまり受け入れられていないなと感じていた。僕たちがアイデアに溢れていて、ものすごくエネルギッシュだったから、保守的な人たちが恐怖に感じたのはわかる。でも僕たちは他の人たちのように苦労してあの地位を手に入れたわけではない。

だから今現在でも、仲間に入れていないように感じている。時が経つにつれ、彼らの仲間に入らずに成功することは難しいと感じている。この場合の“彼ら”は、常に違う人たちなんだけれどね、でも僕たちはその仲間には入っていない。そのようななかで正気を失わずにやってこられたということは、すごいことだと思っている。まあ、“正気っぽく”、だけれどね。もちろん僕たちも音楽業界の一部ではあるけれど、ある意味、まだ部外者のような存在なんだ」


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