ブリティッシュ・フォーク:最重要な4組のアーティスト

April 4, 2013


ブリティッシュ・フォーク:最重要な4組のアーティスト

我々の知るポップ・ミュージック、特にロックン・ロールとR&Bの起源はアメリカだ。1950年代の一時期、英国のミュージック・シーンはスキッフルに独占されたが、それさえもブルースとアメリカのフォーク・ミュージックの影響を受けたものだった。英国のミュージシャンが国産の豊かな音楽の水脈を掘り当てたのは60年代終わりだ。そして、フォークが同国の若い世代を魅了した。

ロンドン北部のマズウェル・ヒルと“フェアポート”という名の家は、モダン・ブリティッシュ・フォーク・ミュージックのスピリチュアル・ホームだった。この場所で1968年、フェアポート・コンヴェンションというバンドが結成された。セカンド・アルバムを前に、バンドは新しいリード・シンガー、サンディ・デニーを迎えた。彼女はバンドの人気向上に貢献し、その後、ソロ活動をスタートした。フェアポートがアイランド・レコードと契約を交わす前、アイランドは、ボブ・ディランによって人気が出たアメリカのフォーク・ミュージックに深く感化されたジョン・マーティンのデビュー・アルバムをリリースしていた。1968年に、彼と同じくアイランドからデビューしたニック・ドレイクは間もなく、独自のポピュラー・ミュージックを形成していく。それがモダン・ブリティッシュ・フォークだ。このジャンルにおいて最も重要なアルバムの大半がアイランドという1つのレーベルからリリースされ、その全てに1人のプロデューサー、ジョー・ボイドが関与していたという事実は注目に値する。

British Folk

フェアポート・コンヴェンションが、英国の伝統的なフォーク・ソングのみを収録したアルバムをリリースしたのは1969年のクリスマス、彼らにとって4枚目のアルバムとなる『Liege And Lief』だった。全ての曲が、古くから英国に伝わるフォーク・ソングを編曲したものか、その影響を受けて作られたものだった。このアルバムで最も重要な曲が「Tam Lin」だ。デニーのヴォーカルが全面に押し出されているものの、リチャード・トンプソンの巧みなギターとデイヴ・スウォーブリックのフィドルがそこにエレクトリック・フォークのツイストを利かせた。

サンディ・デニーは、『Liege And Lief』がリリースされる直前にフェアポート・コンヴェンションを脱退し、当時のボーイフレンド、これもまたブリティッシュ・フォークの影響を受けたバンド、エクレクションにいたトレヴァー・ルーカスと新バンドを結成した。このバンドは、フェアポート・コンヴェンションのアルバム『What We Did On Our Holidays』に収録されたサンディの曲の1つからフォザリンゲイと名付けられた。彼らのアルバム『Fotheringay』は、エレクトロニック・ロックの影響を受けつつ、ブリティッシュとアメリカンのフォークを見事に融合した名盤だったが、バンドはすぐに解散し、デニーはソロ活動をスタートした。彼女のセカンド・アルバム、その名もシンプルな『Sandy』は彼女の最高傑作で、「The Lady」というビューティフルな曲を収録している。

British Folk

ニック・ドレイクのデビュー作で恐ろしいほどに美しい『Five Leaves Left』(1969年)は、“哀愁を極めた”と評されてきた。実際その通りである。フェアポート・コンヴェンションのリチャード・トンプソンが逸品「Time Has Told Me」でプレイしている。この曲はニック・ドレイクについて、我々に多くのことを教えてくれるだろう。残念ながら、彼は1974年に亡くなった。ジョン・マーティンはドレイクを “これほど殻に閉じこもった人には会ったことがない”と表していた。ドレイクは、その中核はブリティッシュ・フォークでありながら、全体的に彼独自の世界観が漂う音楽を遺した。

ロンドンで生まれ、グラスゴーで育ったジョン・マーティンは1968年にアイランド・レコードからデビューした。1970年に彼が奥さんのベヴァリーとレコーディングした『Stormbringer』は高い評価を得た。しかし、マーティンが散らばった無数の音楽的インスピレーションを完全な形に生成したのは、6枚目のアルバム『Solid Air』(1973年)だった。タイトル・ソングは、コンテンポラリー・ミュージック史上最も忘れがたく美しい曲の1つだ。マーティンは、これを友人で同輩のニック・ドレイクへ捧げた。

以上がブリティッシュ・フォークと呼ばれるものだが、皮肉なことに、ここで挙げた4アーティストの初期の作品のほとんどをプロデュースしたのは、アメリカ人であるジョー・ボイドだった。自国で先導者を見出すのが難しいときもある。

―Richard Havers



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