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ビリー・アイリッシュ、Apple Musicの番組「me & dad radio」で紹介した曲と語ったこと【前半】

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Apple Music限定のラジオ番組「me & dad radio」は、ビリー・アイリッシュが父親であるパトリック・オコネルとともに進行するもので、2020年5月から全6回(+スペシャル回が2回)が配信されました。

ビリー・アイリッシュは、学校に通わずホームスクールで学習し、両親や兄から音楽の影響も受けていました。そんな彼女が父親との番組の中で紹介した楽曲と、それぞれの楽曲について語ったことを抜粋して掲載。まずはエピソード1から3までを公開します(「me & dad radio」の試聴はこちら

Apple TV+で2021年2月26日から配信となった自身初となるドキュメンタリー『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』にはそんな父やビリーの家族も登場、ラジオ番組とともに是非ご覧ください。

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エピソード1「first try」

J・ハス「Did You See」
パパに薦められて、いろんな音楽を聴いてきたけど、初めて私が本気で大好きになった曲。“これって聴いたことある?”ってパパはいつもメッセージで送ってくるけど、大体テキトーに流してる。ほら、興味ないと反応しないタイプだから(笑)。このときも2週間ほどメッセージを放置してたら、車の中で聴かされて、その場で気に入った。私にとっては初めてのUKラッパーという感じ。

 

フィービー・ブリジャーズ「Smoke Signals」

フィービーと出会ったのは10歳くらいの頃。(兄フィニアスも出場した音楽コンテストの会場には)みんな10代男子のバンドばかりが出場していたけど、そんななかでギターを持った女の子がただ1人。男子全員をヤッツケて優勝した。痛快そのもの! その頃から彼女はアメージングだったし、「Funeral」とかいい曲が多すぎる。「Steamroller」は私が初めて彼女の虜になった曲。「Smoke Signals」なんて死ぬほど美しい。どう影響を受けたかは指摘しづらいけど、私の「I Love You」や「Hostage」などのヴォーカルが、きっとそう。

 

モーゼス・サムニー「Indulge Me」

2018年の1〜3月、それに5月くらいまで、恋に落ちたり、いろんな初体験があった時期だった。モーゼス・サムニーのこのアルバム『Aromanticism』にずっと夢中で、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドに初めて行ったときも、ずっとこのアルバムを聴いていた。全曲がいいんだけれど、特にこの曲「Indulge Me」の歌い方にゾクっとさせられる。

 

アリアナ・グランデ feat. ニッキー・ミナージュ「Side To Side」

最高にドープ。もちろんアリアナの大ファンで、自称アリネイターの私がパパに教えてあげた曲。パパにとってはアリアナの中で一番好きな曲。コーラス・パートとか、もうたまんないほど最高! 当然ながらパパは、まったく歌詞の意味を理解してなかったけれど(笑)。

 

アリアナ・グランデ feat. ゼッド「Break Free」

アリアナといえば、これもクラシック! 最高のポップソングはこうあるべき!っていう正しくお手本だと思う。カラオケで私が歌いたい曲。(よくアリアナみたいにホイッスルボイスを出そうしてたよね、とパパに指摘されて)すっかり忘れてた、メッチャ痛いわ(笑)。もちろん彼女は凄いシンガーだし、「Emotions」のカヴァー(オリジナルはマライア・キャリー)とか、もう歌唱力がハンパない!

 

テクノ&ズラタン「Agege」

テクノの曲は全部大好き。これは特にパパのお気に入り。初めてテクノを聴いたのは、ニューヨークでタクシーに乗っていたとき。猛烈に暑くてボーッとしてたら突然「Go」が流れてきて、踊り出したくなったのを覚えてる。まず身体が反応した。その後、すぐにテクノの曲を全部ダウンロードしたけど、全てが最高。タイトルはナイジェリアにある都市だっけ? “俺は漁師だぜ、君は魚か〜い?”って歌うところが一番好き(笑)。“バーガーが欲しいんだ、幾らか〜い?”ってところのハーモニーも最高(笑)。

 

ミッシー・ヒギンズ「Secret」

この曲を知ったのは10歳のとき。“Cup Song”で有名になったレノン&メイジー(ステラ姉妹)のこと覚えてる? 彼女たちの大ファンだった。確かメイジーは私より年下だったはずで、8歳とか。信じられない歌声で、私よりずっと上手くて、ギターを弾きながら歌ってるこの曲のビデオを、みんなに見せまくって嫉妬してたのを覚えてる。だから私もギターでこの曲を練習したし、コンテストでも演奏したんだけど、そのときの映像が、いまでもネットのどこかにあるはず。それこそ私は彼女の真似っ子だったけど、私がギターで弾けるのは、いまでもこの曲だけ。こんな大人の歌を、幼い私たちが歌ってたとは驚きだけど(笑)。

 

カヴィンスキー「Nightcall」

普段は大抵30秒で飛ばし聴きする私としては珍しいけど、この曲だけは流れてくるといつも最後まで聴いてしまう。オールタイム・フェイヴァリット。喜怒哀楽のどんなときでも、昼夜を問わず、運転してても、飛び跳ねてても、走ったり、寝転んだり、座ったり、どんなときでもこの曲は最高。特に運転中は、必ず聴いている。家路に向かう高速では絶対に外せない。ライアン・ゴズリングの映画『ドライヴ』に使われてたのを知ったのは後から。映画を観たときには気づかなかったけど、フィニアスが教えてくれた。

 

エピソード2「unusual」

オマール・スレイマン「Wenu Wenu」

歌ってる内容は分からないけど、外国の曲って大好き。英語とは違ってるし、自分では絶対歌おうとは思わないけど、すごく好き。初めて聴いて“なんだこりゃ?”ってなる人もいると思うけど、とにかく曲に身を委ねてみること。私も最初にこの曲を聴いたときは飛ばしてたけど、そのうちだんだんハマっていった。

 

ラプスリー「Station」

パパには“♪アガワガフー”って歌詞に聴こえるようだけど、実際には“♪I Could Walk You”って歌ってる(笑)。私が13歳のとき、ダンス用に使っていた曲。幼い頃からずっとダンスをやっていた。ダンスほど全てを発散できることって他にはなかったと思うし、この曲は、すごく幸せな気分にしてくれる。

 

アンジェロ・バダラメンティ「Twin Peaks Theme」

オリジナルTVシリーズの『ツイン・ピークス』を観たことある人がどれくらいいるのか分かんないけど、私とパパはよく一緒に観ていた。途中で、怖くて観れなくなったけど(笑)。だって10歳くらいだったし。いまなら、もう一度ちゃんと観直したいかな。このサントラ盤も探さなきゃ。

 

ケルリ「Walking On Air」

この曲と出会ったきっかけは覚えてないけど、私とパパのお気に入り。とにかくメチャクチャ不気味で、変わってる(笑)。コーラスはポップな感じで、それはそれでいいんだけど、ヴァースやイントロが物凄く不気味でクール。こういうのに一時期ハマっていた。アートワークが、モンスターハイ人形や『コララインとボタンの魔女』、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』などの映画を連想させるし、カーリーのルックスもこの曲の雰囲気にピッタリ!

 

ジェイムス・ブレイク feat. トラヴィス・スコット&メトロ・ブーミン「Mile High」

2020年の私のフェイヴァリットソング。最高に面白くて、才能豊かで、ジェイムスがとにかく大好き! 歌とピアノだけの彼のツアーも観に行ったけど、とってもステキだった。息ができないほど感動した。しかも私の曲(「When The Party’s Over」)のカヴァーまでしてくれて、泣いちゃったよ。

 

アーロンチュパ「I’m An Albatraoz」

10〜15歳くらいのとき、いつも一緒の仲良しの友達がいて、その子としょっちゅう聴いてたのがこの曲。ほぼ毎日、この曲を掛けて歌って踊ってた。クレイジーな曲で、とにかく踊りたくなる。タイトルの“アルバトラオス”が何なのかは、いまだに不明(笑)。

 

マリーナ・アンド・ザ・ダイアモンズ「Primadonna」

この曲を知らない人がいるなら、私がその人の人生をいま変えてあげる。私はハロウィン・メークのチュートリアル動画のバックに流れていてこの曲を知ったんだけど、以来、マリーナの過去のアルバムから新作まで全作品を聴きまくって、全ての歌詞を歌えるくらい。それほど彼女が好き。彼女やラナ・デル・レイ、ニッキー・ミナージュから私がインスパイアされるのは、巧みに声を使い分けて、違った声色で歌うところ。特にニッキーはその方面の女王とされているけど、マリーナやラナもそう。曲のなかでマリーナは、完全に役に成りきっている。曲を作るときも役柄を演じていると、インタビューで語っていた。

 

エピソード3「the mom edition」

セレステ「Strange」

2020年の初め頃、ロックダウンに入る直前にママが教えてくれた。初めて聴いたときに、その歌詞と歌声に驚愕したし、ブリットアワードで歌ったときのライブにもぶっ飛んだ。軽やかに自然体で、力まずに歌っているところも大好き。歌詞も心に残るし、すごく美しい。

 

ウッドキッド「Run Boy Run」

ダンスのマスタークラスで踊った曲。いま聴いても、12歳くらいだったあの時のパワーが全身に蘇ってくる。この曲で踊ると、ひとつひとつの動きがビートと見事にマッチ。すごく充実感が得られる。

 

リンキン・パーク「When They Come For Me」

リンキン・パークから受けた音楽的影響には多大なものがある。言葉では言えないくらい。ママがエアリアルダンスのときに使っていた曲で、私もこの曲やアルバム(『A Thousand Suns』)が大好き。イントロが最高で、私がこれを作っていたら…と羨むほど。チェスター・ベニントンは唯一無二の存在だった、(亡くなって)残念だけど。

 

ザ・シネマティック・オーケストラ feat. パトリック・ワトソン「To Build A Home」

魂がある人間なら、誰もが好きな曲。私の世代は、全員が大好きね。ソングライティングという意味でも、私に大きな影響を与えてくれたし、ダンスしたくなる。ダンスグループのオーディション用に、この曲に合わせて自分で振り付けを作ったことがある(笑)。結局オーディションでは、決められた振りがあったけど、雨の日に私の狭い部屋で踊ってたことを思い出す。とてもスペシャルな曲。

Written by 村上ひさし

【後半】Apple Musicの番組「me & dad radio」で紹介した曲と語ったこと


『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』

瞬く間にスターダムへと駆け上がった、ビリー・アイリッシュの本当の姿。『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』では、ツアーや彼女の人生を変えることとなったデビューアルバムの制作の様子を描き出す。2月26日より、Apple TV+で公開

http://apple.co/_BillieEilishDoc

ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている — 公式予告編 | Apple TV+



ビリー・アイリッシュ「Therefore I Am」
2020年11月13日配信
iTunes / Apple Music


 

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