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Classical Features

ベートーヴェンの超定番30曲解説【中級編】:生誕250周年ベートーヴェンを聴こう

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生誕250周年という記念すべき年を迎えたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。時代を超えて最も影響力のある、重要な作曲家の1人であることは言うまでもない。耐え難い肉体的、精神的苦痛の中で(40歳で完全に聴力を失っている)作曲された彼の音楽は、残酷なまでの現実に相対した人間の精神力を示す一つの証となっている。

生誕250周年の今年、ベートーヴェンが残した傑作に改めて触れていただきたく、ベートーヴェンの超定番曲を30曲をセレクト。初級編・中級編・上級編に分けて、音楽ジャーナリスト、寺西肇さんの解説でご紹介する。今回は中級編10曲をご紹介。



【中級編】

交響曲第3番《英雄》
まさに英雄的な第1楽章に、葬送行進曲の第2楽章。そして、初めてスケルツォを採った第3楽章、息詰まる変奏曲の最終楽章。“新時代の交響曲”の幕開けを告げる傑作は、1804年に完成。当初はナポレオンへ贈るつもりが、その皇帝即位を知り、楽聖は献呈の辞を書いた表紙を破り捨てた、とも伝わる。

Beethoven: 3. Sinfonie (»Eroica«) ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Andrés Orozco-Estrada

ヴァイオリン・ソナタ第9番《クロイツェル》
副題は、献呈されたヴァイオリニストの名前から。内省と力強さが交錯する第1楽章、穏やかな第2楽章、タランテッラ(6拍子の速い舞曲)で疾走する終楽章。2つの楽器は融合と拮抗を繰り返しつつ、一丸となって音楽的理想を実現する。その先鋭さにおいて、ソナタ作品に“革命”をもたらした存在だ。

Beethoven: Sonata For Violin And Piano No.9 In A, Op.47 – "Kreutzer" – 1. Adagio sostenuto – Presto

ピアノ・ソナタ第23番《熱情》
曲の冒頭から両手のユニゾンで奏される、内省的な旋律。《運命》交響曲の動機によって、次第に密度を増してゆく。第2楽章の神への静かな祈りは、衝撃的な和音の連打で中断。聴く者は突然、押し寄せる熱情の波のさなかへ放り込まれる。30代半ばの楽聖が創り上げた独創的な響きの宇宙が、ここにある。

Beethoven: Piano Sonata No. 23 in F Minor, Op. 57 "Appassionata" – I. Allegro assai

君を愛す
楽聖にリート(歌曲)のイメージは薄いかもしれない。だが、実は90曲余の作品があり、ロマン派の先駆けとなる様式を確立した、重要なジャンルだ。当作は1795年、24歳で作曲。「1日たりとも空けず、僕らは憂いを分かち合う…」。穏やかな旋律にシンプルな伴奏が寄り添い、温かなドイツ語の響きが際立つ。

Notte Illuminata: Ich Liebe Dich – Andrea Bocelli

コリオラン序曲
知己の詩人が書いた、古代ローマの将軍を主人公とする悲劇に触発され、オペラではなく、「演奏会用」の序曲として、36歳の時に作曲。衝撃的な和音の連続で始まり、不気味な動機が次第に熱を帯び、やがて和音が回帰し、悲壮な余韻を残す。旋律の執拗な反復は、同時期に書いた《運命》とも共通する。

Beethoven: Coriolan Overture / Karajan · Berliner Philharmoniker

エグモント序曲
オランダ独立運動に関わった16世紀の英雄を描く、ゲーテによる悲劇のウィーン初演に向けて、39歳の楽聖は1810年、10の劇伴音楽を作曲。「序曲」は衝撃的なF音の全奏で始まり、凛とした動機は次第に力を帯びる。そして、終結部では遂に長調へ転じ、主人公の死の後に訪れる、圧倒的な勝利を暗示する。

Beethoven: "Egmont" Overture / Abbado · Berliner Philharmoniker

ヴァイオリン協奏曲
35歳の時に作曲。優雅な第1楽章に始まり、穏やかで美しい第2楽章、民俗舞曲のように躍動的な終楽章から成り、今でこそ、屈指の名協奏曲に列せられているものの、初演の評判はいま一つだった。しかし、19世紀の名ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムが愛奏したことで、奥深い魅力が認められた。

Beethoven: Violin Concerto in D Major, Op. 61 – I. Allegro ma non troppo (Cadenza Kreisler)

レオノーレ序曲第3番
唯一のオペラ作品である《フィデリオ》。初演の後も改訂や改題を重ね、序曲は計4曲が残る。中でも、劇中のアリアなど“聴きどころ”を散りばめた当曲は、音楽的な内容の濃さで群を抜き、単独で取り上げられる機会も多い。現在、オペラ全曲上演の際は、第2幕第2場の前に演奏するのが通例に。

Beethoven: Leonore Overture III / Steffens · Berliner Philharmoniker

ロマンス第2番
楽聖の創作の中で、このような協奏的小品は珍しく、計3曲を数えるのみ。“第2番”の「ロマンス」は、実は“第1番”より2年ほど前、1798年秋頃の作曲。和声的な第1番とは対照的に、優美でメロディアスな旋律が軸に。楽聖は《田園》と同じヘ長調を、明るくのどかな雰囲気を湛えた調性と捉えていた。

Romance for Violin and Orchestra No. 2 in F Major, Op. 50

ピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》
ピアノという楽器の発達史と、密接に関連する楽聖の創作。作品の音域は、彼が使った“最新”の楽器の鍵盤数を反映し、音色の違いは楽想に影響を与えた。ロンドンのブロードウッド社は1818年、新しい楽器を彼に贈呈。特に当曲の終楽章では、その豊かな音量と拡大された低音域が、効果的に用いられている。

Beethoven: Piano Sonata No. 29 in B-Flat Major, Op. 106 "Hammerklavier" – I. Allegro

Written by 寺西肇(音楽ジャーナリスト)


■プレイリスト

『生誕250周年 ベートーヴェンを聴こう!』
Apple Music / Spotify



 

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