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映画『キス・ザ・フューチャー』日本公開を記念してU2のサラエボ公演のセトリがプレイリストに
U2がボスニア紛争終結直後のサラエボで行った歴史的コンサートをテーマにしたドキュメンタリー映画『キス・ザ・フューチャー』が2025年9月26日から日本で劇場公開されたことを記念し、1997年9月23日のサラエボ公演セットリストを再現したプレイリストが公開された(Apple Music / Spotify / YouTube)。
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マット・デイモンとベン・アフレックがプロデューサーを務めることでも話題の映画『キス・ザ・フューチャー』。本作は、1990年代のボスニア紛争によるサラエボ包囲下で、絶望の中にあった市民たちが、アートや音楽を支えに生き抜いた姿を描くドキュメンタリーだ。
地下のクラブで音楽に熱狂し、ささやかな抵抗を続けた若者たち。彼らの声がU2に届き、バンドは「ZOO TVツアー」の衛星中継を通じてサラエボの惨状を世界に訴え続けた。そして、紛争終結後、U2は約束通りサラエボでコンサートを開催する。この映画は、音楽が人々を繋ぎ、いかにして暗闇に光を灯したのかを力強く描き出すものである。
U2がサラエボのコシェヴォ・スタジアムに立ったその日は、単なるコンサートではなかった。ほんの少し前まで敵同士として引き裂かれていたセルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人など、様々な民族的背景を持つ約45,000人もの人々が、音楽の下に一つになったのである。
それは、平和と再生の象徴であり、未来への希望を分かち合うための祝祭であった。ボーカルのボノは、ステージから「過去を忘れて、未来にキスを、サラエボ万歳!」と語りかけ、観客と共に泣き、歌った。この夜のパフォーマンスは、U2のキャリアにおいても最も重要で感動的な瞬間として、今なお語り継がれている。
今回公開されたプレイリスト(Apple Music / Spotify / YouTube)では、オープニングを飾ったアルバム『Pop』からの攻撃的なナンバー「Mofo」から、アンコールで会場が一体となった「One」まで、コンサートのオープニングからクロージングまでの流れをそのまま体感できるようになっている。さらに「Sunday Bloody Sunday」や「Pride (in the Name of Love)」といった楽曲が、この特別な場所でどのような響きを持ったのか、プレイリストを通して感じ取ることができるだろう。
映画『キス・ザ・フューチャー』で、サラエボの人々が歩んだ苦難と希望の物語を知り、そしてこのプレイリストで、彼らが分かち合った感動と興奮を追体験する。この二つを合わせることで、U2が鳴らした音楽の本当の意味と、その計り知れない力をより深く理解することが可能となる。
Written by uDiscover Team
映画『キス・ザ・フューチャー』
2025年9月26日(金)キノシネマ新宿 ほか
全国順次ロードショー
4.5万人が感涙した伝説のサラエボ・ライブの舞台裏が初めて明らかに!
<「戦争中のサラエボにU2を呼びたい」一人のクレイジーなアイデアが不可能を現実に>
「過去を忘れて、未来にキスを、サラエボ万歳!」。U2が1997年9月23日、4万5千人を前にサラエボで行ったライブは、今も語り継がれている。かつてサラエボの人々は民族・宗教に関係なく共存していたが、紛争は人々を引き裂いていた。このライブは、そんな人々を音楽の力で再び一つにするものだった。本作は、U2がボスニア紛争終結後にサラエボでライブをする約束を果たすまでを追ったベン・アフレックとマット・デイモンがプロデュースしたドキュメンタリーだ。
<4.5万人が感涙した伝説のサラエボ・ライブの舞台裏が初めて明らかに!>
銃弾が飛び交う危険なボスニア紛争中、若者たちは解放を求め夜な夜な地下で行われていたパンクロックライブに熱狂していた。そんな彼らにとって世界的アーティストで戦争や人権など社会的なメッセージを発信していたU2は憧れの存在だった。ある日、アメリカの援助活動家のビル・カーターはU2をサラエボに招くことを思いつく。U2はサラエボ行きを決意するが、安全面の観点から断念。であればと、ビルは衛星中継で戦火のサラエボからの様子をU2のZOO TVツアーに届けることに成功する。そして約束通り、戦後しばらくしてU2がボスニアで行った平和と民族の融和のためのライブは、人々に強烈な印象を残すことになる。世界各地で戦争が絶えない今、U2のメッセージは時代を超えて私たちの心を震わせる。
マット・デイモン、ベン・アフレック プロデュース
監督:ネナド・チチン=サイン
登場人物:クリスティアン・アマンプール、ボノ、ビル・カーター、アダム・クレイトン、ビル・クリントン、ジ・エッジ他
制作:Fifth Season 配給:ユナイテッドピープル
2023年/ドキュメンタリー/アメリカ・アイルランド/103分
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