ヘヴィ・メタルにインスピレーションを与えた11曲

May 22, 2017


ヘヴィ・メタルにインスピレーションを与えた11曲

60年代後半のヘヴィなブルース・ナンバーから70年代初頭の先駆者的なハードロック・アンセムに至るまで、今日のヘッド・バンガー達にインスピレーションを与えた、メタルの始原型を作った最もヘヴィな11曲をご紹介しよう。

クリーム「Spoonful」 (1966年『Fresh Cream』より)
もし、あなたが1966年~67年にギターを持ち歩いていたティーンエイジャー、特にロンドン在住のブルースに夢中な若者だったとしたら、きっとこの惑星で最もラッキーだった人達と言えるだろう。この世で最高のパワー・トリオ、クリームとジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスは、当時(ロンドンの)ブルース・クラブでコンテストで大暴れした。前者のエリック・クラプトン、ジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーによる3人組 のアンプを効かせ、燃えたぎる、このウィリー・ディクソンのカヴァー曲以上にヘヴィ・メタルがブルースから生まれたことを明確に証明できる楽曲は存在しない。

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス「Purple Haze」(1967年『Are You Experienced』 USエディションより)
「Purple Haze」のオープニングで流れる強烈でエネルギッシュなリフは何だ?そして、上下逆にしたストラトキャスターを通して、この不協和音の轟音を大衆に届けたクレイジーな男は誰だったのか?現在、我々はそれがジェイムス・マーシャル・ヘンドリックスによる演奏であったことを知っている。元アメリカ陸軍兵士でセッション・ミュージシャンだったジミ・ヘンドリックスはニューヨークで発掘され、イギリスへ移住し、アシッド(LSD)と完全に新たなギター・サウンドを中心に展開した、短いが躍動的な人生を送った。当時のジミ・ヘンドリックスは、まるで違う次元からやって来たような存在だった。


ザ・ビートルズ「Revolution」(1968年「Hey Jude」シングルB面)
ザ・ビートルズ研究家にこのリヴァプール出身4人組によるどの楽曲がヘヴィ・メタルに最も影響を与えたかを聞いてみてほしい。残酷なチャールズ・マンソン話との関連のせいか、戻ってくる解答は恐らく「Helter Skelter」だろう。では、同じ質問をギタリストに聞くと、ヘヴィ・メタル曲の核はギターのトーンであるため(ビートルズ研究家とは)違う解答が戻ってくるだろう。このシングル・ヴァージョンの「Revolution」ほどオーバードライヴのサウンドにファズを効かせたザ・ビートルズ・ナンバーは他に存在しない(注:このシングル盤よりずっと穏やかなホワイト・アルバム収録ヴァージョンではない)。

ステッペンウルフ「Born To Be Wild」 (1968年『Steppenwolf』より)
ステッペンウルフの最も有名なナンバーの歌詞に登場した「ヘヴィ・メタル・サンダー」という一行が楽曲歌詞内で初めてこの(「ヘヴィ・メタル」という)言葉が使われたと連想するのは、ちょっと月並みだろう。それでもなお、「Born To Be Wild」のリリースが与えた影響を忘れてはならない。このやり込めるギター・サウンドは、68年組の中で最も妥協せず、ジョン・ケイのしゃがれたヴォーカルを支えた泣きのオルガンは、当時の空っぽなチャート系ポップスと比べて満足のいく不協和音だった。86年にはザ・カルトがカヴァーし成功し、その16年後にはスレイヤーがカヴァーして更なるとどめを刺した。

ブルー・チアー「Summertime Blues」 (1968年『Vincebus Eruptum(邦題:ファースト・アルバム)』より)
ヘッド・バンガーの皆、(Vincebusの)発音は「ウィン-ケイ‐バス」だ!だが、それは、サンフランシスコ出身のブルース・ロック・バンドのブルー・チアーが見せた最も知的な作品で、彼らが専門としたのは偉大なギター・リフと吠えるようなヴォーカルだった。エディ・コクランの1958年発表のユース・アンセム「Summertime Blues」をカヴァーしたブルー・チアーによるヴァージョンでは、オリジナルのユーモラスなバリトン・パートの箇所にベース・ソロとキーンという甲高いリード・ギター音をブチかまし、後にザ・フーヴァン・ヘイレンラッシュ等のロッカー達による同曲のカヴァーに間違いなくインスピレーションを与えた。

MC5「Kick Out The Jams」 (1968年『Kick Out The Jams』より)
1968年に最新のポップ・ディスクを卑語で始めることなんて普通はなかったが、ミシガン出身のロッカー達、MC5 はそれを実際に「Kick Out The Jams」でやらかした。同曲は、この世で最も楽しめる再構築されていないカウンター・カルチャー系アンセムのひとつである。また、当時最も売れていた大衆音楽の大半は、まるでサッカーの審判に怒鳴る観客のようなシャウト系ヴォーカルや、魅力的なほど濃度の高い大量のギター・トラックをフィーチャーすることはなかった。よって、ギター音楽がこの曲に続き徐々にヘヴィになっていったことは、ちっとも不思議ではない。

アイアン・バタフライ「In-A-Gadda-Da-Vida」 (1968年『In-A-Gadda-Da-Vida』より)
いいかい?このタイトルの意味は「エデンの園で」。1988年にロスのスラッシャー系バンド、スレイヤーがアイアン・バタフライによるこの傑作をシングルB面用にカヴァーした時、その(タイトルの)意味を知っていたのは、ほんの一握りの彼らのファンだった。オリジナル曲を振り返ると、このサンディエゴ出身の仲間達が演奏した技巧と手腕は示唆に富み、スパイラル状に進むオルガン、格好いいベース・パート、そしてフロントマン、ダグ・イングルによるオペラティックなヴォーカル・パフォーマンスを堪能することができる。「In-A-Gadda-Da-Vida」は未来のメタラー達にインスピレーションを与えたかもしれないが、彼らは単に3コードのトリックを披露した訳ではない。

ディープ・パープル「Hush」 (1968年『Shades Of Deep Purple(邦題:ハッシュ)』より)
60年代後半、ブリティッシュ・ロックは現在想像できないほどの度合いで、ディープ・パープル、レッド・ツェッペリン、ブラック・サバスという最も影響力のある3大アーティストを中心として世界中の放送電波を支配していた。偶然にも、この3バンドはUKの中部地方で結成されたロック・バンドである。この中で最初にブレイクしたのはディープ・パープルで、その第1期のラインナップでは現在まで長いこと姿を消しているロッド・エヴァンスがフロントマンを務めた。第2期のような商業的頂点には到達しなかったが、このシングルは貴重な1曲だ。ブリット・ポップの着外馬、クーラ・シェイカーが後にカヴァーしたヴァージョンに関しては気にしなくて良し。ディープ・パープルは、数十もの、いや、何百ものバンドにメタル的真骨頂に触れるインスピレーションを与えた。

レッド・ツェッペリン「Communication Breakdown」 (1969年『Communication Breakdown』より)
ヘヴィ・メタル界におけるレッド・ツェッペリン「Communication Breakdown」 の重要性を語る上で、ブラック・サバスの最も有名な曲「Paranoid」にインスピレーションを与えた事実以上の証拠は必要だろうか?ブラック・サバスのソングライター(そして、ヘヴィ・メタル界のゴッドファーザー)のトニー・アイオミがしばしば認めたように、「Communication Breakdown」のシンプルで、ギター音がヘヴィな楽曲アレンジは、トミー・アイオミの後期の楽曲作りにおおいに貢献した。よって、我々はブラック・サバスの「Paranoid」がレッド・ツェッペリンへのオマージュ、いうなればトリビュートと考えたい。

ユーライア・ヒープ 「Gypsy」 (1970年『Very ’Eavy… Very ’Umble 』より)
多くの人々が時の経過と共に忘れてしまったことは、謙虚なロンドンっ子のユーライア・ヒープが60年代後半から70年代前半にかけて間違いなく物凄いバンドだったという事実である。プライベート・ジェットやリムジンで全米中を走り抜けた彼らは、巨大なアリーナ級の会場でヘッドライナーを務めた。「Gypsy」はユーライア・ヒープ初期の1曲で、世界中のロック・ファンが彼らの楽曲を聴くきっかけを作った。同バンドが後期に発表した壮大な楽曲よりプログレ度や野心は低いが、本気のパンチがこの曲には詰まっている。

グランド・ファンク・レイルロード 「Shine On」 (1974 年『Shine On』より)
70年代中盤にアメリカ中西部から登場したハード・ロック界最大の現象なったバンドのひとつ、グランド・ファンク・レイルロード(後にグランド・ファンクと改名)を生んだミシガン州フリントには、きっと特別な何かがあるに違いない。恐竜ブロントサウラスのようなヴォーカル、猛烈な打撃を浴びせるような大量のオルガンとベース・パート、そしてジミ・ヘンドリックス並みのギター・ソロで、グランド・ファンク・レイルロードはゴルフ・コース(の全ホール)をパーで上がった。また、彼らはソウルフルなエッジを自身のソングライティングに応用し、バンドのキャリアにおけるこのベスト・チューン以上にそれが証明された曲は存在しない。

Written by Joel McIver


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