(function(h,o,t,j,a,r){ h.hj=h.hj||function(){(h.hj.q=h.hj.q||[]).push(arguments)}; h._hjSettings={hjid:104204,hjsv:5}; a=o.getElementsByTagName('head')[0]; r=o.createElement('script');r.async=1; r.src=t+h._hjSettings.hjid+j+h._hjSettings.hjsv; a.appendChild(r); })(window,document,'//static.hotjar.com/c/hotjar-','.js?sv=');
Join us

Stories

ザ・ローリング・ストーンズ『Dirty Work』解説:“勇気づけられる、あるいは挑戦的なレコード”

Published on

『Let It Bleed』や『Exile On Main St』などの名作アルバムは、ザ・ローリング・ストーンズをロック界で最も重要なアーティストの一つとしての地位を高めているが、彼らはファンや批評家を困惑させるようなアルバムもいくつかリリースしている。

もちろん、後悔先に立たずではあるが、1986年にリリースされたアルバム『Dirty Work』が当時、なぜもっと評価されなかったのか、冷静に考えてみても理解できない。全米アルバムチャートの4位にランクインし、世界中で数多くのゴールド、プラチナ認定を受けたこのアルバムは、批評家がどう言おうが、それなりに成功を収めていたのだ。

<関連記事>
ローリング・ストーンズが60年代から2020年代まで7つの年代で全米チャート入り
“絶頂期の1枚”ザ・ローリング・ストーンズの『Let It Bleed』

 

困難な制作状況:音楽性の衝突とイアン・スチュワート死

振り返ってみると、このアルバムの評価は、内容よりもむしろ文脈に縛られている。1980年代半ばは、ストーンズにとって激しい混乱の時代だった。ミック・ジャガーとキース・リチャーズは、『Dirty Work』の前作である1983年の『Undercover』の制作中に、バンドの音楽的方向性をめぐって衝突していた。『Dirty Work』のレコーディングが始まったときも、バンドメンバーはそれぞれ個人的な問題に取り組んでいて、緊張感が漂っていた。後にミック・ジャガーはClassic Rock誌にこう語っている。

「(バンドには)困難な時期がいくつかあったけど、あれその一つだった」

U2やシンプル・マインズ、XTCを手掛けていたプロデューサーのスティーブ・リリーホワイトの指揮のもと、1985年の春から夏にかけて『Dirty Work』のセッションは進められたが、アルバムのミックスダウン中に、バンド結成時のメンバーであり6人目のストーンズとしても知られているピアニストのイアン・スチュワートが心臓発作のため47歳という若さで急逝し、バンドは大きな痛手を負うことになった。

多くのストーンズの名曲に欠かせない存在であったスチュワートの死は、グループを震撼させた。キース・リチャーズは後にローリング・ストーン誌にこう語っている。

「バンド全体を結びつける接着剤がなくなってしまったようだ。彼がどれほど頼れる人物であり、バンドの中でどれほど重要であったかを理解している人はあまりいないだろう」

 

スティーブ・リリーホワイトの参加と広がるサウンドの幅

このような混乱にもかかわらず、あるいはそのためなのか、『Dirty Work』の多くは明らかにエッジが効いており、歴史的に考えられているよりもはるかに良い状態で熟成されている。スティーブ・リリーホワイトの功績は、80年代半ばの多くの作品に見られるような気難しいスタジオ・テクニックを排除した鮮明なプロダクションにあり、ストーンズは「One Hit (To The Body)」や「Hold Back」、そして適度にピリッとしたサウンドの「Fight」などのロック曲を説得力を持って演奏することができた。

The Rolling Stones – One Hit (To The Body) – OFFICIAL PROMO

他の部分では、『Undercover』の時と同様に、ストーンズは自らのサウンドの幅を広げようとし、印象的な結果をもたらしている。「Back To Zero」はトーキング・ヘッズ風のかゆいところに手が届くものとなり、一方、自信に満ちた政治的な意識の高い「Winning Ugly」はファンキーでラジオ向きのポップスでもある。一方、ボブ&アールの1963年のヒット曲「Harlem Shuffle」の力強いカバーは、ストーンズが30年の間に、最初にインスピレーションを受けたブルースやR&Bからそれほど離れていないことをも示している。

The Rolling Stones – Harlem Shuffle – OFFICIAL PROMO

そしてアルバムで最も驚くものと言えば、リンドン・ロバーツのレゲエ曲をキング・タビー風にカバーしたスペーシーな楽曲「Too Rude」と、トム・ウェイツがバッキング・ボーカルを務め、チャーリー・ワッツに代わってロニー・ウッドがドラムを叩いたエモーショナルなバラード曲「Sleep Tonight」だ。

Sleep Tonight (Remastered)

 

“今でもストーンズとの演奏を心から楽しんでいる”(by キース)

1986年3月24日にツアーを伴わずに発売された『Dirty Work』は、ヴィレッジ・ヴォイス誌のロバート・クリストガウが「勇気づけられる、あるいは挑戦的なレコードだ…正直であり、あなたは好きになる」と評したことで最も注目を集めた。その後、ロバート・クリストガウによる高評価に加わる声が増え、2004年のスタイラス誌の再評価(『Some Girls』以来、最も興味深いストーンズのアルバム」)がその嚆矢となった。

ザ・ローリング・ストーンズ自身も、『Dirty Work』を完成させたことで、自分たちが最も得意とすることを続けようという気持ちになったという。そしてこのアルバムがリリースされた後、1989年には『Steel Wheels』にてバンドは新たなインスピレーションを得ることになった。

キース・リチャーズは、『Dirty Work』の制作中に、クラシック・ロック誌にこう語っていた。

「今でもストーンズとの演奏を心から楽しんでいる。今まで他にもたくさんの人と演奏してきたけど、何をするにしても、ストーンズと一緒の方がうまくやれると思ってるよ」

Written by Tim Peacock




ザ・ローリング・ストーンズ『Dirty Work』
1986年3月24日発売
CD&LP / Apple Music / Spotify


Share this story
Share
日本版uDiscoverSNSをフォローして最新情報をGET!!

uDiscover store

Click to comment

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Don't Miss