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ボウイとナイル・ロジャースのあの曲に影響を与えたルーファスの「Sweet Thing」

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1973年のセルフ・タイトル・アルバムでデビューした、シカゴ出身のソウル&ファンクのスターで構成されたグループのルーファスは、最初から軌道に乗っていた。続く3枚のアルバムは全てソウルとポップ・チャートの両方でトップ10を達成、その成功を築いたリード・シンガーであったチャカ・カーンは、4枚目のアルバムを『Rufus Featuring Chaka Khan』とするよう求めた。

1976年2月21日、そのアルバムに収録されている「Sweet Thing」がR&Bチャート1位を達成し、グループにとって2枚目のゴールド・シングルとなった。随分後になるまで知られていなかったのは、その楽曲が、1980年代のデヴィッド・ボウイのヒット曲のサウンドを作っていたナイル・ロジャースに大きな影響を与えたことだ。詳しくは後半に述べよう。

ルーファスはすでにメジャーなソウルのヒットが4曲あった。「Tell Me Something Good」「You Got The Love」「Once You Get Started」、そして「Please Pardon Me (You Remind Me Of A Friend)」だ。最後の曲以外は全て堂々とポップ・チャートでも成果を残し、全ての曲はストリート・スマートなミュージシャンシップを表し、バンドはR&B史上においてもユニークなポジションを確保した。

大きな期待の中、『Rufus featuring Chaka Khan』は1975年11月にレコード店に並び、その出来にファンが失望することはなかった。グループはスタジオでの知識を蓄えて成長しており、このアルバムは初めてバンド自身のみでプロデュースした作品となった。見事なオリジナル楽曲の数々を収録し、最後はビー・ジーズのミッドテンポな「Jive Talkin’」のカバーで終わる。

また、その年の初めにルーファスのヒット曲「Once You Get Started」を作曲し、株が上がっていた同じくシカゴ出身のライター兼アーティストのギャヴィン・クリストファーの楽曲もアルバムには3曲収録。しかし、アルバムの代表作となったのは、B面の1曲目であり、チャカ・カーンとバンドメイトのトニー・メイデンが共作した曲「Sweet Thing」だった。

「Sweet Thing」は、上品でゆっくりと揺れるソウルの楽曲で、ルーファスのファン、そしてR&Bファンは好きにならずにいられなかった。R&Bの頂点に登り、全米シングル・チャートでも5位を達成した。この曲に続き、1976年には「Dance Wit Me」をアルバムから次なるシングルとして発表してソウルのトップ5を記録、そして「Jive Talkin’」が3枚目で最後のシングルとしてリリースされた。

楽曲「Sweet Thing」は、実は1980年代の名作とも見事に繋がっている。「Sweet Thing」がヒットとしてすぐの頃、後にディスコのヒーローとしてその名を馳せることになるシックの前身、ビッグ・アップル・バンドがニューヨークで活動していた。そこにはナイル・ロジャースと未来の共同作曲者であるプロデューサーのパナード・エドワーズ、そしてトニー・トンプソン、ボビー・コッターも参加していた。2011年にナイル・ロジャースが投稿した粗い映像からもわかるように、彼らは「Sweet Thing」のカヴァーをライヴ・セットに取り入れていたのだ。

その曲の特徴だったリフはナイル・ロジャースの頭に残り、1983年にデヴィッド・ボウイのアルバム『Let’s Dance』を共同プロデュースしていた際のインスピレーション源としてとても貴重なものとなった。ナイル・ロジャースがのちにブログでこう記している。「デヴィッド・ボウイと’China Girl’を制作していた時に、‘Sweet Girl’のギター・リフを変えたものを弾いたんだ」。

ナイル・ロジャースはこう続けた。「通常、シングルを書く時はフックを最初に書くんだ。このルーファスのギター・リフにインスパイアされたのは、アジア的なサウンドがあると思ったからなんだ。そのリフを‘China Girl’の一番最初に、バンドが入る前に弾いたんだ。驚いたことに、デヴィッドがそれをすごく気に入って、まさにスウィート・シングだったよ」。

Written by Paul Sexton


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ルーファス『Rufus Featuring Chaka Khan』

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