ロッド・スチュワート本人による最新作『Blood Red Roses』楽曲解説

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2018年9月28日に発売となったロッド・スチュワートの30枚目のソロ・スタジオ・アルバム『Blood Red Roses』。このアルバムに収録された楽曲ついて、ロッド本人が語るトラック・バイ・トラックをご紹介。アルバム詳細はこちら。


「Look In Her Eyes」
僕はこの歌を、クラブの外に列を作って待っている若い世代の男性に少し忠告する意味で書いた。女性には強引な態度を取るなと軽く諭している。曲を聴いて、“女の子とお近付きになる”かどうかはリスナーの判断に任せるよ。“Vogueshly”という言葉を使ったのはこの曲が初めてだと思うが、この言葉が存在するか調べるつもりはない。ただ使ってみることにする。

「Hole In My Heart」
一部の内容は、家で役立たずになることだ。恋人が家を出て行くか、追い出してしまった後で、ふと考えるんだ。「晩御飯はどうやって作ろう?」トースターの使い方も知らない。僕も過去に2度経験した。ある意味、この手の曲は得意だね

「Farewell」
5年程前に亡くなった僕の親友についての曲だ。彼、イーワン・ドーソンの写真を本に挟んである。僕たちは本当に仲が良く、真の親友だった。僕たちは1963年に出会った。地元のコーヒーショップで キューバン・ヒール・ブーツを履いている彼を見掛けたんだ。マスウェル・ヒルでこのブーツを履くのは僕だけだと思っていた!僕たちは仲良くなって、ソーホーにあるマーキー・クラブに行ったり、女の子たちを追い掛け回したり、若者なら誰でもするようなたくさんの冒険を彼と一緒にした。

60年代、70年代そして80年代と彼と共に過ごした。彼は本当に魂で繋がった兄弟だった。彼にはパブリックスクールに通う生徒並みの教養があった。僕とは正反対だ。だから逆に意気投合したのかもしれない。悲しくてメランコリーな曲だ。葬式でこの曲を使われることが多くなると思う。

「Didn’t I」
この曲はドラッグが引き起こすダメージを、両親の視点から見ている。僕の息子たちも少し手を出したことはあるが、彼らの友人の何人かは重度の薬物依存症に陥ってしまった。息子たちや友人の両親が心を痛めるのを見たんだ。息子のショーンは、二人の友人が薬物中毒で悲惨な状態になったのを見た。とても悲しいことだ。

「Blood Red Roses」
僕にとって初めての捕鯨の曲だ!明らかに他と違っている。捕鯨について語ったアップテンポのフォーク・ソングなんだ。新たな試みでもある。17歳の時にトッテナム・コート・ロードでイワン・マッコールを見たことを覚えている。彼はその時、こんな感じの曲を歌っていた。

「Grace」
繰り返し言うが、これは僕が書いた曲じゃない。でも、頭から離れないんだ。

歌詞が素晴らしい!若い幼馴染のカップルの恋愛について書かれた曲だ。彼らは1916年にアイルランドで民衆がイギリスに対して起こした蜂起の真っただ中にいた。彼は死刑を言い渡され、死刑執行の数時間前に二人は刑務所で結婚して、15分だけ面会を許された。彼は翌朝連れ出され銃殺された。「夜明けが近付くにつれ、僕の心も張り裂ける」とても衝撃的だよ。

「Grace」のような曲を歌う時は、悲劇的な内容の歌詞だけに、あまり感情移入しないようにしている。歌っている最中、ふと見ると、机の後ろで共同プロデューサーが少し涙ぐんでいる。そして泣き所に触れたってことが分かるんだ。気持ちが伝わったってことだ。

「Give Me Love」
この曲は、モダンなダンスサウンドではなく、あえて70年代のサウンドにしようとした。録音も楽しかったよ。歌詞の「静まれ、黙れ」という表現は聖書の言葉で、レバレンド・ジェームス・クリーブランドが彼の曲で使っていた。彼をたたえたい。この言葉を残したキリストも、この曲の3人目の作詞家としてたたえるよ。

「Rest Of My Life」
とてもハッピーで楽しい曲なので、元気が出れば嬉しい。クラシック・モータウンのビートを選んだ。多くのヒットを生み出した源だからね。晩年になって見つけた愛について書いた曲で、歌詞の「彼女を幸せにしろ、彼女を笑わせろ」がとても重要だ。お互いに満足していて笑いもある。ユーモアはとても重要だ。

「Rollin’ & Tumblin’」
明らかに僕が書いた曲じゃない。みんなが思っているように、マディ・ウォーターズが書いた曲でもない。長年に渡り、多くの人がカバーをして自分の手柄にするうちに進化した曲だ。この曲は1938年頃にさかのぼり、その歴史には目を見張るものがある。調べてみるといいよ。

「Julia」
これは僕の初恋の話についての曲だ。僕が10歳で彼女が14歳だった。彼女の名前以外はすべて事実だ。本当の名前はジュリエットだったが、ジュリアの方がしっくりきたんだ。

音楽的には、ある日、セルティック・フットボール・クラブのテレビチャンネルで、チームのトレーニングの様子を見ていた時にひらめいたんだ。ギター演奏の箇所がとても気に入ったので、時間は掛かったが、この曲を書いた人物を捜し出してコンタクトを取った。スコットランド人のジョン・マクラフリンというミュージシャン兼プロデューサーで、彼はセルティックの音楽のすべてを手掛けている。とても素敵な男性だ。彼が書いたギターのリフに僕が歌詞を付けたんだが、小遣い稼ぎができるといって彼は大喜びだよ。こんな風に時にはシンプルなんだ

「Honey Gold」
“ハニー・ゴールド”が誰なのかは明かさない。彼女にフェアじゃないからね。僕がとても尊敬する女性だ。誰もが彼女を尊敬しているよ。彼女のプライバシーを保護するために、歌詞に少しだけ詩的許容を用いた。彼女は素晴らしい女性で健在だ。

「Vegas Shuffle」
ザ・ローリング・ストーンズを超えることは無理だけど、フェイセズを超えてみようと思って書いた。とにかく、グルーヴが最高だ。ラスベガスではまだこの曲は演奏できていない。セットでの時間が足りないんだ。このアルバムの曲すべてを演奏したいけど、一晩中起きていられない。

「Cold Old London」
こう言っては何だが、メロディがいいんだ。高音も昔と変わらずに出せているし、とても満足している。僕は自分の声をとても大事にするし、しなきゃならない。

「Who Designed The Snowflake」
パディ・マクアルーンが作詞をした。彼には感謝するよ。電話を僕にくれて「君への曲がある」と言ったんだ。僕はプリファブ・スプラウトの永遠のファンなので腰を抜かしたよ。まだパディには会えていないが、彼は素晴らしいソングライターだ。


ロッド・スチュワート『Blood Red Roses』
2018年9月28日発売

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