LMFAO「Party Rock Anthem」解説:2010年代を代表するEDMサウンドにまつわる裏話

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Photo: Andrew H. Walker/Getty Images

2010年代初頭、さまざまなアーティストたちがメインストリームでのEDMの盛り上がりに便乗した。その結果、エレクトロニック・ミュージックはアンダーグラウンドのクラブ・カルチャーから全米中のラジオに進出し、大旋風を巻き起こすことになった。この2010年代を牽引したアーティストの代表格として挙げられるのがLMFAOである。

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ベリー・ゴーディの息子と甥のデュオ

モータウン・レコードの創業者ベリー・ゴーディの息子であるステファン・”レッドフー”・ゴーディとその甥のスカイラー・”スカイブルー”・ゴーディが2006年に結成したLMFAOは、ロサンゼルスのローカル・クラブ・シーンで活動をスタートさせた。

友人であるブラック・アイド・ピーズのフロントマン、ウィル・アイ・アムの協力もあり、LMFAOは2008年にウィル・アイ・アム・ミュージック、チェリーツリー・レコード、インタースコープ・レコードとの共同契約を結んだ。そしてその翌年には、デビュー・アルバム『Party Rock』をリリースする。このアルバムの第1弾としてリリースされたシングル「I’m in Miami Bitch」は、テレビ局E!のリアリティ番組『Kourtney and Khloe Take Miami』のテーマ・ソングに選ばれ、「Get Crazy」はMTVの『Jersey Shore』のテーマ・ソングになっている。

 

大ヒットを記録した「Party Rock Anthem」の発売

2011年、ヒップホップとEDMを融合させたLMFAOは、セカンド・アルバム『Sorry for Party Rocking』で爆発的なヒットを飛ばした。このアルバムには、シングルとしてリリースされ、一世を風靡したヒット曲「Party Rock Anthem」が収められている。

この「Party Rock Anthem」は、もともとはフロー・ライダーのために作られた曲だったが、LMFAOによるサウンドはチープな安酒場風のビートから、よりグローバルな雰囲気のメロディへと変化している(これは、おそらく前年にデヴィッド・ゲッタと一緒に仕事をしたことが理由だろう)。

ウォンキーなシンセサイザー、心を踊らせるドラム、G.R.L.のローレン・ベネットが歌う非常にポップなヴォーカルによって、この曲はダンスフロアにとてつもない幸福感をもたらした。LMFAOはミュージック・ビデオでもそのキャッチーなまでにバカバカしいキャラクターを強調しており、その個性あふれる特徴的なビート・ドロップはメルボルン・シャッフル・ダンスのブームを再燃させた。

チェリーツリー・レコードの創設者であるマーティン・キアゼンバウムは、2019年に行われた米ビルボード誌とのインタビューでこの曲についてこう語っている。

「“Party Rock Anthem”がこれほどの大ヒットになったのは、根本的に非常によく出来た曲だからだ。この曲のメロディ、歌詞、コード進行には、楽天的な喜びが織り込まれている。それは必ず人間の耳に響きわたり、時間を超越していくんだ」

そうしたかたちで人々の心に共鳴した結果、「Party Rock Anthem」は一度聴いたら忘れられない曲になり、全米シングルチャートを猛スピードでかけ登っていき、6週連続で1位の座に留まり、LMFAOにとって初のNo.1ヒット曲となった。

 

1000万枚の売り上げと活動休止

「Party Rock Anthem」に加え、「Champagne Showers」や同じく全米チャート1位に輝いた「Sexy and I Know It」も収録された『Sorry for Party Rocking』は、アメリカ以外の国々のさまざまなチャートでもトップ10ヒットを記録。そして2018年、「Party Rock Anthem」は全米レコード協会から1000万枚売り上げた作品に送られるダイアモンド・ディスクに認定され、米ビルボードのチャート入りシングルとしては歴代6位のヒットとなっている。

この曲は、チャートやラジオ以外でもありとあらゆる場所で流れた。たとえば結婚式や独身最後のバチェラー・パーティー、自動車のコマーシャル、さらには『ゴシップガール』や『パークス・アンド・レクリエーション』といった人気テレビ番組などなど……あげ始めればキリがない。2012年、LMFAOはスーパーボウルのハーフタイムでマドンナと共演し、その晴れ舞台でマドンナの「Music」とLMFAOの「Party Rock Anthem」と「Sexy and I Know It」のマッシュアップが披露された。

レッドフーは2011年にビルボード誌のインタビューに応え、次のように語っている。

「これまでやってきた活動は、どれも単に自分たちがやりたいことを組み合わせただけだった。自分たちの好きな音楽でNo.1になることも、やりたいことのひとつだった。俺たちとしては、ありとあらゆる人が夢の一部になってくれているように感じている。俺たちのいやらしい夢の一部にね」

2012年、LMFAOはクラブの灯りを消すことを決意し、無期限の活動休止を発表した。このふたりが一緒に音楽を作ることはもう二度とないかもしれない。とはいえ今後何十年にもわたって、パーティー好きがこのビートに合わせてシャッフルで体を動かすことは間違いない。

Written By Bianca Gracie



LMFAO『Sorry for Party Rocking』

2011年1月25日発売
CD / iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music




 

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