Avicii / アヴィーチー、コールドプレイのクリス・マーティンが参加した「Heaven」制作秘話

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アヴィーチー(Avicii)新作アルバム『TIM』が6月7日に世界同時発売され、アルバム収録曲であり、コールドプレイのクリス・マーティンが参加した「Heaven」のリリック・ビデオもアルバムの発売に合わせて公開となった。

 

「Heaven」でフィーチャーされているクリス・マーティンと、アヴィーチーは、2014年、コールドプレイの世界的なヒットとなった「A Sky Full of Stars」でコラボレーションしている。アヴィーチーとクリスは2014年に「Heaven」の曲作りとレコーディングを行い、2016年にアヴィーチーが最終バージョンのプロデュースを行った。それ以来、この曲は手つかずのままだった。

「Heaven」はラブソングで、「きっと今 僕は息絶えて天国へ行ったんだ」という歌詞は、2018年4月に亡くなってしまった今の状況を思えば、ほろ苦く感じられる。それでも曲の輝かしいクライマックスは、まさしくアヴィーチーそのものである。

ユニバーサル ミュージック・スウェーデンのCEOであるPer Sundinはアヴィーチーと頻繁に連絡を取っていたと言う。最後の電話はオマーンにいた彼とアルバム収録曲の仕上げについて、電話会議をした時であった。Sundinは、初めて「Heaven」を聴いた時のことを次のように語る。

「2016年の夏、イタリアのシエーナから少し南に位置する城にいたティムに会いに行きました。ティム(アヴィーチーの本名)は楽曲制作のために、その敷地一帯を借り切っていました。その土地はフィレンツェからそう遠くない場所に位置していたのですが、その時ティムはまさにそのフィレンツェ出身のダンテ、特にダンテの『神曲』の序章にあたる『インフェルノ』についてよく話していました。マネージャーとの関係性などでとても辛い経験をしていたので新しい方向性についても考えていたんです。それから、クリス・マーティンと共同制作した新曲を聞かせてくれました。天国や地獄などの考えに影響を受けた1曲でした。彼は“この曲でアルバムを締めくくりたい” “最後にもっていきたいんだ”と言っていました。(当時アヴィーチーが制作しようとしていた)アルバムの最初はどん底から始まるんです、仏教ではアヴィーチーは地獄を意味しています。そこからどんどん這い上がって最後にやっとヘヴン(天国)にたどり着くんです。本当に美しかった。ピアノが弾かれるパートには、、、深く感動させられました。この曲はいつまでも私にとって特別な1曲です」

『インフェルノ』はイタリア語で地獄という意味。「Avicii」という名前は、仏教において、同じ(無限)地獄という意味合いを持っている。

アルバム『TIM』は2018年4月の死後以来、初のシングル・リリースとなった「SOS」や「Tough Love」他、全12曲が収録され、CDと配信、ストリーミングにて発売。ミュージック・ビデオや制作についてのビハインド・ザ・シーンが収録されたDVD付きのデラックス・エディションも日本限定でリリースされる。尚、アヴィーチーのアルバムからの純利益は、バークリングが前から興味と情熱を露わにしていたメンタル・ヘルス問題、自殺防止と教育、野生動物の保護などにフォーカスしている団体をサポートする非営利「Tim Bergling Foundation」に寄付される。


アヴィーチー『TIM』
発売日:2019年6月7日
CD / iTunes
販売リンクまとめ




 

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