ジミー・ペイジの歌手としてのソロ・デビュー作「She Just Satisfies」

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ジミー・ペイジは、セッション・ギタリストとして1960年代中期の数え切れないほどのブリティッシュ・ポップ作品に参加していたことで知られる。例を挙げればトム・ジョーンズやビリー・フューリー、ルル、ジョー・コッカー、デヴィッド・ボウイのマニッシュ・ボーイズなどなど。また、彼はアンドリュー・ルーグ・オールダムが設立したイミディエイト・レコードの専属プロデューサーとして、ジョン・メイオールやエリック・クラプトン(ジミー・ペイジは、クラプトンとジェフ・ベックに続き、ヤードバーズに加入)とも仕事をともにしている。だが、レッド・ツェッペリン加入前に彼がソロのシンガー兼ギタリストとしてのキャリアに踏み出そうとしていたことはあまり知られていない。

1965年2月26日、ジミー・ペイジはフォンタナ・レコードから最初で最後の自己名義でのシングルをリリースしている。それが彼の唯一のリード・ヴォーカル曲となった「She Just Satisfies」である。同曲はキンクスの初期作品のようなブリティッシュ・ギター・ロック黎明期を想起させる1曲だが、これは偶然ではない。同曲はキンクスの1964年のデビュー・アルバムに収録されたハーモニカの印象的なインストゥルメンタル「Revenge」と同じ楽曲なのだ。

 

「She Just Satisfies」はチャートを賑わせることこそなかったものの、雇われセッション・マン兼ヤードバーズのメンバーとして活動したレッド・ツェッペリン結成前のジミー・ペイジが残した下積み時代の興味深い作品だ。

「当時としては皮肉の利いた曲だった、という以外何も言うことはないね」とジミー・ペイジはクリーム誌に卑下しながら語っている。「ドラム以外すべて僕が演奏していて、歌も歌っている。とても、ユニークだよね。‘She Just Satisfies’という名前だったと思うが、僕の黒歴史さ」

幸いにも、この曲が歴史に葬られることはなかった。同曲は2016年のいま、彼の考えるよりずっと聴き応えがあるものに思える。インストゥルメンタル色の強いB面曲「Keep Moving」もまた、若かりしジミー・ペイジの残した佳曲である。

Written By Paul Sexton



 

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