【5周年記念スペシャルインタビュー】「ディズニー・ワールド・ビート」の軌跡と未来

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ディズニーの素晴らしい音楽の数々を、迫力のビッグバンドでお届けする「ディズニー・ワールド・ビート」。5周年という節目を迎え、待望の初ライブ・アルバムCDリリースや全国ツアーへの想いについて、バンドリーダー・音楽監督を務めるブラッド・ケリーさんとプロデューサーの高橋知己さんにうかがいました。

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夢から始まった5年間。ファンと歩んだ「感謝」の軌跡

― 「ディズニー・ワールド・ビート」が5周年を迎えました。今のお気持ちをお聞かせください。

ブラッド5年目を迎えられて、ワクワクしています!お客様が増え、バンドの演奏もどんどん進化しているのを感じます。このプロジェクトは元々ひとつの「夢」から始まりました。最初にビッグバンド・ショーの構想を語り始めたのは2011年のこと。それから約15年を経て、こうして5周年という節目を迎えられて本当に幸せです。

高橋:ずっとサポートし続けてくださっているファンの皆さまには、心から感謝したいです。ブラッドさんは「ディズニー・オン・クラシック」でも長年指揮を務めておられたので、その頃からのファンの方もたくさんいらっしゃいます。オーケストラ・ジャパンのメンバーが、コンサート会場に駆けつけてくれることもあるんですよ。多くの方に支えられていると実感しますね。クリエイターやメンバー皆で様々なトライ&エラーを繰り返しながら歩んできた、感慨深い5年間でした。

「ディズニー・オン・クラシック」時代からの絆も深いのですね。

ブラッド:ええ、「ディズニー・オン・クラシック」で共演したミュージシャンたちを心から愛していますし、共に多くの人生経験を重ねてきました。結婚して家族が増えたメンバーもいますし、長い絆です。私にとって特別な存在であり、この新しい挑戦も応援し続けてくれていることに感謝しています。

この5年間で、ショーはどのように変化してきましたか?

ブラッド1年目は手探りでしたが、お客様が本当に温かく、楽しんでくださいました。目指していたのは、毎公演が新鮮でライブ感あふれるショー。2日連続で来場されても新しい発見があるようなステージを意識してきました。これはバンド・メンバーにとっても刺激的で、伝統的なラスベガスのショーのようなアプローチが、しっかり根付いて発展してきたように感じています。

― 音楽的にも表現の幅が広がっていますね。

ブラッド「ディズニー・ワールド・ビート」という名の通り、ジャズにとどまらず“ワールド・ミュージック”の響きを更に取り入れるようになりました。アラビアや中東のリズムや、ラテンのビートやサウンドを融合させることで、より広大な「ワールド・ジャズ」へと成長したのです。

たとえば、『ジャングル・ブック』の「君のようになりたい」では、物語の舞台であるインドの音楽を取り入れました。ギタリストがエレクトリック・シタールを演奏し、シンガーたちのダンスにもインド舞踊のタッチを含めました。

 

待望の初ライブ・アルバムリリース!プロデューサーが明かす選曲の舞台裏

― 今回、待望のライブ・アルバムCDがリリースされます。

ブラッドとても興奮しています。そして、完成した作品を誇りに思います。最高を目指したライブ・パフォーマンスには、スタジオ録音とは異なるエネルギーが詰まっています。耳を傾けると、ステージの熱気や思い出が蘇ります。

ジャケットのデザインも一目見て気に入りました。1960年代のマイルズ・デイヴィスなどの名盤ジャズLPを彷彿とさせるクールでタイムレスなデザインですよね!

高橋:ブラッドさんたちと「どの曲を入れようか」と話し合ったのですが、「この曲は外せない!」と言っているうちに大変な数になってしまって(笑)。16曲に絞り込む作業は苦労しました。

選曲の基準として、ワールド・ビートらしさや5年間の集大成と言えるキャラクターを持った楽曲を重視しました。また、プロデューサーとしては“安心”と“サプライズ”のバランスを意識して、様々な方に楽しんでいただける構成を目指しました。

CDの収録曲について教えてください。

ブラッド毎回、ショーのオープニングを飾ってきたのが「右から2番目の星」です。「ディズニー・オン・クラシック」では長年「星に願いを」を演奏してきました。「ディズニー・ワールド・ビート」でも「星」を引き継ごうと考え、この曲をテーマソングとして演奏することにしたんです。

『ラマになった王様』の「ウォーク・ザ・ラマ・ラマ」は、ジャズ指向のスコアが魅力的な一曲です。トミー・ドーシー・ビッグバンドへのオマージュを込めたアレンジに仕上げました。

『メリー・ポピンズ』の「チム・チム・チェリー」は、「ディズニー・オン・クラシック」でも何度も披露しました。「あのアレンジをビッグバンドでも!」と多くの方から声をかけていただき、実現しました。

『わんわん物語』の「ベラ・ノッテ」の原曲は、アコーディオンで奏でられる美しいバラードですが、今回は全く異なるアプローチに挑戦し、リズム・アンド・ブルース調のアレンジで仕立てました。原曲へのリスペクトを保ちながらも、とてもクールな楽曲に仕上がったと思います。

『おしゃれキャット』の「みんなネコになりたいのさ」も、ルーツにジャズを感じさせる作品です。CDにはビッグバンド・バージョンが収録されていますが、今年のツアーではトロンボーンをフィーチャーしたスペシャル・バージョンをお届けします!

『リトル・マーメイド』の「パート・オブ・ユア・ワールド」は、誰もが愛する名曲だからこそ、奇をてらわず、ビッグバンド編成でありながら原曲の美しさをそのまま感じられるアレンジでお届けします。

「シング・シング・シング」は「ディズニー・ワールド・ビート」ならではの特別仕様です。圧巻のドラムソロをお楽しみに!

『メリー・ポピンズ』の「2ペンスを鳩に」は、数日間にわたりメンバーたちとディスカッションを重ねて、アレンジを編み上げました。プレイヤーたちのクリエイティビティが重なり合うことによって、最高の演奏が生まれたのです。

『アラジン』の「フレンド・ライク・ミー」は、なんとラテン・バージョンでお届けします!作曲家のアラン・メンケン本人と語り合った際、『アラジン』の楽曲はジャズ指向だと教えてもらったこともあり、より大胆なアレンジを施すことができました。トランペットやシンガーのワクワクするような掛け合いが最高です。

高橋:『ミスター・インクレディブル』も思い出深い楽曲です。「ディズニー・ワールド・ビート」を立ち上げるときにブラッドさんが選んだ曲で、約10分におよぶ大作です。映画のストーリーをぎゅっとコンパクトにまとめつつ、ビッグバンドの魅力を存分に詰め込んだ構成になっています。コンサートでも映像と音楽が見事にマッチしてストーリーを表現していますので、楽しみにしていただきたいです。

全国を縦断する5周年ツアーと「挑戦」

今年のツアーの見どころを教えてください。

ブラッド今年は「ラテン・アメリカの音楽」をフィーチャーしています。『ミラベルと魔法だらけの家』の「秘密のブルーノ」をクンビアのビートでお届けするほか、「ディズニー・マンボ #5」等も演奏します!

そして、今年は、初めて行く札幌で、名物の海老ラーメンを食べられることも楽しみにしています(笑)。北は札幌から南は鹿児島まで、日本全国を縦断します!

高橋5周年ツアーとして、長年応援してくださった皆さんに集大成をお見せしたいという思いがあります。これまで演奏してきた得意な楽曲を集めつつも、映像演出などを刷新して、「5年を経てこう進化したか!」と感じていただける工夫を凝らしています。

「ディズニー・オン・クラシック」では訪れないような都市やホール、例えば、下関や伊勢崎などに行けるのも、「ディズニー・ワールド・ビート」ならでは。楽しみです。

― 今年のツアーでは、特別なテーマや楽曲の披露もあるそうですね。

ブラッド実は今年、私が約25年前に東京ディズニーシー®のために作曲した音楽を、ビッグバンドの演奏でお届けします!懐かしい楽曲に再び向き合うのは本当に楽しい作業でした。

高橋そして、ブラッドさんが作曲した「東京ディズニーシー・テーマソング」も、初めてビッグバンドで披露します。

ツアーファイルは、東京国際フォーラムでの公演も予定されていますね。

ブラッド東京国際フォーラムは5,000席を誇るとても巨大な会場で、私にとっては「ディズニー・オン・クラシック」の思い出がつまった特別な場所です。世界的なパフォーマーたちが歴史を刻んできた素晴らしい舞台にバンドと共に戻れることは、まさに「ホームカミング」のような幸せな気持ちです。

高橋3階席の一番後ろまで、お客様との「距離」をどう縮めるか、ビッグバンドの圧倒的なエネルギーをどう共有するか、演出面でも工夫を凝らしています。ぜひ楽しみにしていてください。

ブラッドさんの日本語は、上達しましたか?

ブラッドあまり出来の良くない学生です(笑)。私の先生はとても優しい方で、気長につき合ってくださり、おかげで日本語能力試験のN5には合格できました!昨年12月にN4を受けたのですが……その結果は不合格でした(笑)!

不合格と言えば、今年は、ステージで「失敗を恐れないこと」についてお話ししようと思っています。最初から成功する人はごく僅かです。『ピノキオ』のように、失敗から学び成長していくことこそが、私たちを人間として豊かにしてくれると信じています。

高橋「トライする」というのは、「ディズニー・ワールド・ビート」のキーワードなんです。プログラムを決めるとき、ブラッドさんとよく「We can do anything(私たちは何でもできる)」と話し合います。

ブラッドさんは20年以上ディズニーの仕事に携わる中で、様々なリクエストに寄り添い、コミュニケーションを重ねて実現してきました。作曲家・編曲家・指揮者であると同時に、素晴らしい“コミュニケーター”だからこそ、常に変化しながら、成長し続けられるのだと思います。

 

音楽を通じて広がる未来とファンへのメッセージ

「ディズニー・ワールド・ビート」の未来について、どのように考えていますか?

高橋未来の答えは、いつもお客様が教えてくださると感じています。CDを聴いた感想や、全国の会場でいただく声から「この方向性が正しいんだ」と導かれていく。今回のツアーで演奏する楽曲の多く(16曲中10曲)がアルバムに収録されていますので、事前の予習や、公演後の思い出として楽しんでいただきたいですね。公式プレイリストも公開されていますので、原曲とジャズ・アレンジの違いや、音楽の広がりを満喫していただきたいです。

ブラッド今後は、ヴィランズの楽曲をビッグバンドで取り上げるような、新しいアプローチにも挑戦してみたいですね。機会があれば海外公演も!

最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします。

ブラッド2026年、「ディズニー・ワールド・ビート」は5周年を記念する特別なツアーに出発します。これまでのお気に入りの楽曲に加え、新しい音楽、そして最高のライブCDをご用意しました。会場で皆さんとお会いできることを楽しみにしています!

高橋過去の名曲、新しい楽曲、ダンス、映像演出など、盛りだくさんの特別なツアーです。ぜひ事前にプレイリストで予習をしていただき、会場へお越しください。終演後もCDやプレイリストを通じて、コンサートの素敵な思い出や余韻を楽しんでいただけたら嬉しいです。皆様のご来場を心よりお待ちしております!

Written by 井筒 節


「ディズニー・ワールド・ビート 2026」
7月29日(水)~8月29日(土)まで開催
公式サイト


ブラッド・ケリー、ブラッド・ケリー・ビッグバンド
『ディズニー・ワールド・ビート: ベストライブセレクション』

2026年7月22日CD発売・配信
試聴





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