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T.レックス初の全英1位獲得シングル「Hot Love」

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T.レックスの人気に火を付けたのは「Ride A White Swan」だったが、それをより燃え上がらせたのは「Hot Love」だった。「Hot Love」はこのバンドにとって2曲目の大ヒットとなり、1971年3月20日にはマーク・ボランがずっと夢見てきた結果をもたらした。全英チャート首位を初めて獲得したのだ。

Hot Love (A Side)

「Hot Love」は、T.レックスというドリーム・チームが生み出した当時の最新作だった。この曲の力も手伝って、熱狂的なボラン・ブームは最高潮に達した。マーク・ボランは、この曲に彼ならではのヴォーカル・スタイルと独創的なギター演奏を盛り込んでいる。またトニー・ヴィスコンティも素晴らしいプロデュース能力を発揮し、曲をきらびやかに仕立て上げていた。その結果、この曲は爆発的に増えつつあったボラン・ファンにはとても抗えないほど魅力的なものになっていた。

T.レックスは、1971年1月中旬にティラノサウルス・レックスから改名後初のアルバム『T Rex』をチャートに送り込んでいた。これはトップ10に2週間留まり、最高7位を記録。その直後には「Hot Love」が1位に到達する。このシングルはアルバム未収録だったため、ファンにとってはなおさら魅力的なレコードになっていた(後に『』のデラックス・エディションに収録)

マーク・ペイトレスは、1992年に出版した伝記『ボラン、20th・センチュリー・ボーイ』の中で「Hot Love」についてこう述べている。「このビートはシンプルで力強いものだった。音作りは濃密で、それでいてすっきりと整理されている。美しいバック・コーラスとストリングスがそれをさらに盛り立てた結果、この曲はお昼のラジオにも打ってつけの内容になった。ここでのマークはエンジン全開。プレスリーの「All Shook Up」の「アッ・アッ・アッ」という気取った歌声や「Heartbreak Hotel」のギター・フレーズを使い、長大なエンディングでは「Hey Jude」タイプのコーラスを加えている」

「Hot Love」はマンゴ・ジェリーの「Baby Jump」から首位を奪い、ポール・マッカートニーの「Another Day」の1位奪取も阻んだ(この週は、ジョン・レノン&ザ・プラスティック・オノ・バンドの「Power To The People」もチャートに初登場している)。このT.レックスのシングルは6週間に渡って首位を堅持してから、ようやくデイヴ&アンシル・コリンズのレゲエ・ヒット「Double Barrel」にその座を譲っている。

「Hot Love」について、マーク・ボランは当時こう語っている。「これと似たような曲が他にも無数にあるのはわかってる。でも、僕ならではの部分もここに少し入ってると願いたいね」

Written by Paul Sexton



T.レックス『Electric Warrior (Deluxe Edition)』

  

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