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ジュース・ワールドのベスト・ソング : エモ・ラップの必聴トラック17曲

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Photo: Nabil Elderkin, courtesy of Interscope

ジュース・ワールド(Juice WLRD)の楽曲は音楽の一ジャンルを揺るがすほどの圧倒的なものばかりだった。その赤裸々で繊細なアンセムは幅広い世代のファンの共感を集め、彼らの心を動かした。だが、それもこれも、今となっては過去形で言い表すほかない。

彼のディスコグラフィーは偉業と呼ぶべきものであり、2019年に彼が命を落とすことになった悲劇を思い出させるものであってはならない。ジュース・ワールドの4年ほどのキャリアは、SoundCloudで大きな話題となったことに始まり、チャートを制するヒット作を残し、そして幕を閉じた。その間に彼は、ほとんどのアーティストが一生の間で夢にも描けないほどの功績を残したのである。

ジュース・ワールドことジャラド・アンソニー・ヒギンズは1998年12月2日にイリノイ州はシカゴで生まれている。彼のスタイルは、ほかのラッパーたちとは一線を画していた。それはファンを自らの世界に引き込み、彼らと同じ多くの葛藤を彼自身も抱えていることを懸命に伝えようとしたのだ。

それは、彼が大邸宅に住むようになり、自分では使い道に困るほどの大金を手にしてからも変わらなかった。なぜなら、ジュースの音楽のテーマとなっていた内面の葛藤は、どれだけ称賛を受けようとも、いくつの作品がプラチナ・ディスクに認定されても消えることがなかったからである。

誰より人間味に溢れていた彼は、多くの人が自然と消えるのを待って押し殺しているような感情にも正面から向き合っていた。ジュースは人間の内なる悪魔には真っ向勝負を挑むしかないと知っており、実際、彼はあまりに短すぎるキャリアを通じてそれを実践し続けていたのだ。ここでは、そんなジュース・ワールドの驚異的なキャリアを代表する17曲をランキング形式で紹介しよう。

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17位 : All Girls Are The Same

ジュース・ワールド屈指の重要曲といわれるこの曲は、2017年後半にLyrical Lemonade(訳注 : ヒップホップ・ファンのあいだでは有名なメディア)で猛プッシュされた。最終的にはこの「All Girls Are The Same」がきっかけとなって、ジュースは翌年にインタースコープ・レコードとの契約を獲得したのだった。そんな同曲は「Lucid Dreams」と並んで、ジュースにとって初めて全米シングルチャートに送り込んだトラックにもなっている。

Juice WRLD – All Girls Are The Same (Directed by Cole Bennett)

 

16位 : Nuketown (Ski Mask The Slump God feat. Juice WRLD)

ジュース・ワールドは自分自身のアルバムを作るだけでなく、彼がリスペクトするアーティストのトラックにも積極的にゲスト参加していた。

この「Nuketown」では、フロリダが生んだSoundCloud界のスター、スキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッドとのコラボが実現している。彼はこの曲のヴァースで、ジュースのファンが聴き慣れていたものよりずっと王道に近いラップや叫び声を披露した。

Ski Mask The Slump God – Nuketown ft. Juice WRLD (Directed by Cole Bennett)

 

15位 : Real Shit (Juice WRLD & benny blanco)

ジュース・ワールドはたびたびコラボレーションを行っていたベニー・ブランコを迎え、この高揚感のあるアンセム「Real Shit」を制作している。

中毒性のあるフックや、ブランコが手がけた力強いドラムとキャッチーなギター・リフのおかげもあって、この曲はジュースのファンら一部のあいだで熱狂的な人気を集めている。

Juice WRLD & benny blanco – Real Shit (Official Visualizer)

 

14位 : No Me Ame (Anuel AA, Rvssian, Juice WRLD)

2カ国語で歌われる「No Me Ame」は、エモの要素を取り入れたトラップ系のラップ・ナンバーである。ジュースがプエルトリコ出身のスーパースター、アヌエルAA、そしてプロデューサーのロシアンと手を組んだ1曲だ。この曲ではふたりのラッパーが代わる代わる歌うことで、言語の壁は単なる人為的な障壁にすぎないことを浮き彫りにしている。

Anuel AA, Rvssian, Juice WRLD – No Me Ame (Official Video)

 

13位 : Feline (with Polo G & Trippie Redd)

「Feline」は、ジュースの死後にリリースされた彼名義のアルバム『Fighting Demons』の”extended edition (拡張版) “に収録されていたトラックである。

ここで同世代のMCであるポロG、トリッピー・レッドとともにラップを披露するジュースは、ほかのラッパーに合わせて違和感なく声色を変えるという器用な能力を発揮している。ジュースは誰かと一緒にステージに立つときであっても、決まって一番の注目を集めてしまう特殊な力を備えていた。

Juice WRLD – Feline (with Polo G & Trippie Redd) [Official Audio]

 

12位 : Blood On My Jeans

808・マフィアによるアコースティック・ギター中心のビートが特徴的な「Blood On My Jeans」は、ジュース本人のアルバム『Legends Never Die』に収録されている。

ジュースはこの曲でシンガー・ソングライターとしての一面を見せ、人殺しとジーンズに付いた血にまつわる物語を作り上げた。その架空のストーリーを詳細に語る彼の口ぶりは、その内容に似合わずあまりに平然としている。

Juice WRLD – Blood On My Jeans (Official Audio)

 

11位 : Graduation (benny blanco & Juice WRLD)

ベニー・ブランコによるポップなラップ・アンセム「Graduation」でジュースが披露したヴォーカルは、一度聴いただけでたちどころに覚えてしまうほど強烈な印象を残す。

この曲は高校生活の終わりを題材にしたヴァイタミンCのヒット曲のカヴァーだが、ジュースにより新たに加えられたヴァースがこれを2020年代のラップ・ナンバーらしいトラックに仕立てている。

benny blanco, Juice WRLD – Graduation (Official Music Video)

 

10位 : Man Of The Year

「Man Of The Year」は『Legends Never Die』に収録されたジュース・ワールド作のポップ・パンク・ナンバーである。彼は、これをアップビートな曲調にすることで、鋭い皮肉の効いた1曲に仕上げている。この中でジュースは、軽快なギターとアリーナ級のパワフルなドラムに乗せてこのように歌う。

Man of the year, still got problems
Lookin’ in the mirror, you look awful
Talkin’ to myself, do it too often
JK, Juice WRLD, you’re so awesome
Um, I’m running up funds
Bottle full of pills, let’s have fun
俺こそが今年の主役、だけど問題を抱えている
鏡を見れば、映るのは酷い姿だ
鏡の中に話しかけてばかり
そんなの冗談さ、ジュース・ワールド、お前は最高だ
資金はたっぷり集まったし
クスリだって十分ある、さあ楽しもうぜ

Juice WRLD – Man Of The Year (Official Audio)

 

9位 : Life’s A Mess (feat. Halsey)

ジュース・ワールドとホールジーのコラボは、これ以上ない組み合わせといえる。ジュースの荒々しくエモーショナルなヴォーカルは、思わず息を飲むようなホールジーらしい歌声とごく自然に馴染んで聴こえるのだ。

この曲でジュースは、物思いにふけるようなラップを息つく暇もなく披露。あえて一部の歌詞をはっきり発音しないことで、クスリの影響で心が沈んでいるような感じを再現している。

Juice WRLD ft. Halsey – Life's A Mess (Official Visualizer)

 

8位 : Candles

ジュース・ワールドの出世作となった『Goodbye & Good Riddance』は聴きどころ満載のアルバムだが、この「Candles」もそのうちのひとつ。808・マフィアのトラップ・サウンドに影響を受けたジュースらしいトラックは、思わず心を乱されるほど赤裸々な彼のリリックにより一層際立って聴こえる。

Uh, yeah, I’m not sure
I don’t know if it’s because my heart hurts or if I’m insecure
Baby, you’re not her
My last girl had me so fucked up it was a blacked-out blur
ああ、俺にはよく分からない
傷心のせいなのか、自信がないだけなのかもわからない
きみはあの娘とは違う
別れたあの娘が俺をめちゃくちゃにしたから訳もわからなくなった

Juice WRLD – Candles (Official Audio)

 

7位 : Come & Go (Juice WRLD & Marshmello)

ジュースの死後の初めてのアルバムとなった『Legends Never Die』(2020年のリリース) に収録されている「Come & Go」は、EDM界のスーパースター、マシュメロが参加した作品である。

ジュースの訴えかけるような鋭い歌声に合わせて電子音を基調としたトラックのボルテージが徐々に高まったかと思うと、サウンドが一変し、ダブステップ調のポップ・ダンス・アンセムへと変貌を遂げる。

Juice WRLD & Marshmello – Come & Go (Official Music Video)

 

6位 : Hate The Other Side (feat. Marshmello, Polo G & Kid Laroi)

ジュースはこの「Hate The Other Side」で、たびたびコラボしているマシュメロ、ポロGのふたりに加え、新進気鋭のMCであるザ・キッド・ラロイを起用。ギャングを決して肯定することがないようにと言われながら育ってきたというジュースは、この曲で”ギャング文化”というものがいかに有害かを説いている。

Juice WRLD ft. Marshmello, Polo G & Kid Laroi – Hate The Other Side (Official Audio)

 

5位 : Flaws And Sins

ジュース・ワールドの2ndアルバム『Death Race For Love』に収録されている「Flaws And Sins」は、陽の目を見るやいなやファンの間での人気曲となった。彼が新しい恋人に本心を打ち明けて口説こうとする内容のこの曲は、ジュースの残した作品にあっても指折りのロマンティックなナンバーである。その中で彼は以下のようなラップを披露している。

You work numbers, work wonders
You done woke me up from my eternal slumber
I’m the lightning, you’re the thunder
There’s a difference ‘tween
‘I need you,’ and, ‘I want you’
Girl, I need you
きみさえいれば俺はいつでも良い気分
きみは俺を永遠の眠りから覚ましてくれた
俺が稲光なら、きみは雷鳴だね
「きみが必要だ」と「きみが欲しい」っていう言葉は
似ているようで違う
俺には「きみが必要だ」

Juice WRLD – Flaws and Sins (Official Audio)

 

4位 : Bandit (feat. NBA Youngboy)

ジュースとヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインのコラボレーションは、最も人気のあるふたりのラッパーの共演の実現を意味していた。そして、周囲から寄せられるであろう然るべき期待を、彼らはいささかも裏切らなかった。

この強気なメッセージのアンセムでジュースが見せる気取った素ぶりは、ファンたちが愛してやまない彼の特徴のひとつでもある。自信溢れる彼の姿は生意気に思えるというより、聴く者を鼓舞してくれるのだ。この「Bandit」で彼はこう歌っている。

She the definition of a bad b***h
Stole her, I’m the definition of a bandit
あの娘みたいなのをイケてる女っていうのさ
その心を奪った俺はまさに盗賊だ

Juice WRLD – Bandit ft. NBA Youngboy (Directed by Cole Bennett)

 

3位 : My Fault

「My Fault」は2017年にSoundCloudでヒットしたジュース・ワールドの初期の作品の一つだ。このアンセムで、彼はエモ・ラップ・シーンの担い手から世界的スターへと成長を遂げた。その率直で赤裸々な内容は瞬く間に話題を呼び、この曲はジュースがもともと特別な存在であることを示すトラックになった。「My Fault」の中で彼はこう歌う。

She told me that it’s all my fault
It would’ve been perfect all along
It woulda been a right and not another wrong
And it would be a happy, not a sad song, oh
‘Cause it’s all my fault
あの娘が言うには全部俺のせいだ
全部完璧にいくはずだったし
今度こそ失敗しないはずだった
悲しい歌じゃなく、幸せな歌にするはずだった
でも全部俺のせいなんだ

Juice WRLD "My Fault" (Official Audio)

 

2位 : Fighting Demons

「Fighting Demons」は、最も“ジュース・ワールドらしい#曲はどれか、と聞かれて多くのファンが挙げる1曲だろう。個人的な想いを包み隠さず吐露するスタイルは彼のファンにとってはお馴染みだが、それでもこの曲の率直すぎるリリックはショッキングなほど赤裸々である。例えば彼はこう歌っている。

Yeah, I run away
In fear of me dyin’ today
And I’m not the same
Who said I was subject to change?
そう、俺は逃げ出すんだ
今日死んでしまうのが怖くてさ
俺はすっかり変わってしまった
俺が変化に晒されてるなんて言ったのはいったい誰だ?

Juice WRLD – Fighting Demons (Official Audio)

 

1位 : Lucid Dreams

ジュース・ワールドのディスコグラフィーには人々に愛され続ける楽曲ばかりが並んでいるが、その中でもとりわけ人気が高いのは「Lucid Dreams」だろう。この曲はエモーショナルなメロディと胸を締め付けられるほど赤裸々なリリックの組み合わせによって、ファンの心を掴んで離さない1曲であり続けている。

バックに使用されているトラックは、スティングが1993年にリリースした「Shape Of My Heart」のイントロをサンプリングしたものだ。そこに乗せて歌われるリリックは悲しみに満ちているが、聴く者の強い共感を呼ぶことで大きな意味を持つものになっている。

I take prescriptions to make me feel a-okay
I know it’s all in my head
I have these lucid dreams where I can’t move a thing
Thinking of you in my bed
俺は気持ちを楽にするために薬を飲んでいる
全部頭の中で起きてることだって分かってる
明晰夢の中ではモノを動かすこともできない
きみが一緒にベッドにいてくれることを想像している

Juice WRLD – Lucid Dreams (Directed by Cole Bennett)

ランキングから漏れていると思われるジュース・ワールドの名曲があったなら、是非コメント欄でシェアしていただきたい。

Written By Sam Armstrong



 

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