全英でのアナログ盤売上がここ30年で最高を記録。前年比8%増、全アルバムの23%を占める

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Photo: Peeradon Warithkorasuth/Getty Images

2021年のUKでのレコード売上が過去30年間で最高であったことが、新しい報告書で明らかになった。

英国レコード産業(BPI)が発表したレポートによると、今年は500万枚以上のレコードが販売され、2020年に比べて8%の増加を記録。アナログ・レコードが売上を伸ばすのは14年連続となり2021年に販売された全アルバムの23パーセントをレコード盤の売上が占めた。

2021年に最も売れたアナログ・アルバムは、今のところABBAの40年ぶりの新作アルバム『Voyage』。他TOP5は以下の通り。

1位:ABBA『Voyage』
2位:Adele『30』
3位:Fleetwood Mac『Rumours』
4位:Ed Sheeran『=』
5位:Amy Winehouse『Back To Black』

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BPI、ブリット・アワード、マーキュリー・プライズのチーフ・エグゼクティブであるジェフ・テイラーは、この新しいレポートについて次のように語っている。

「音楽ファンにとって素晴らしい時代です。これまで以上に幅広い選択肢があり、お得感もあります。新しい音楽と才能に対するレコード会社の投資のおかげで、ファンは最も好きな音楽をレコード、CD、そしてカセットで購入・収集できる一方、7000万曲以上の楽曲にいつでも何度でもアクセスし、即座にストリーミングを楽しむことができるようになり、新世代のアーティストが音楽を生み出し、世界市場で成功したキャリアを維持できるようになっています」

今年初めには、Z世代(1990年後半~2000年代生まれ)はミレニアル世代(1980年~1995年に生まれた世代)よりもレコードを多く購入しているという新しい調査結果が発表された。MRCデータ社が行った調査によると、13歳以上の4,041人に2週間にわたって音楽の影響、インスピレーション、購入品について質問したところ、Z世代の回答者の15%が過去12カ月間にレコード盤を購入したと回答している。この結果にはRecord Store Day、National Album Dayといった積極的なキャンペーンもアナログ・レコードの売上を伸ばすのに一役買っている。

また、アメリカでは、2020年に1980年代以来初めてレコード盤の売り上げがCD盤を上回った。全米レコード協会(RIAA)によると、2020年上半期のCDやアナログ、カセットといったフィジカル売上総額3億7600万ドル(約432億円)に対して、レコード盤は61%となる2億3200万ドル(約266億)という驚異的な貢献をしている。

Written By Tim Peacock


ABBA『Voyage』
2021年11月5日発売
CD / LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music




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