コロナウィルスでの開催中止を受け、様々なかたちで生配信されているフェスやライヴ情報

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新型コロナウィルスの感染拡大によって、世界各地で続々とコンサートやフェスティバルの中止や延期が発表されている中、ミュージシャン達は今も熱心にファンと繋がろうとしている。先週は、ワンリパブリックやザ・ストラッツ、エリカ・バドゥ、ギャリー・ライトボディ、ショーン・メンデスヤングブラッドらが世界中のファンに向けて彼らのライヴを生配信している他、日々新たなライヴやイベントの生配信が発表されている。

現在自宅待機を余儀なくされている皆さんの励ましになるであろう、様々なアーティストたちによるヴァーチャル・フェスティバルやライヴの現時点までの情報だ。是非参考にしていただきたい。

 

3月22日

ワンリパブリックがバンドの公式フェイスブックとインスタグラムで“Bud Light Dive Bar コンサート”と題された彼らのスタジオ・ライヴの生配信を行った。

ライアン・テダーとブレント・カッツルは、バンドのヒット曲「Counting Stars」をはじめ、ライアンが作曲を手掛けたジョナス・ブラザーズ「Sucker」やティンバランドの「Apologize」など数曲をアコースティックで披露している。この生配信はグローバル・シチズンとWHOが推進している自宅で安全に過ごすことを呼びかける「#TogetherAtHome」キャンペーンの一貫で行われた。

3月21日

ザ・ストラッツバンドの公式インスタグラムで“自宅隔離中のラジオ”と称したラジオ番組の第2話を公開した。今後、西海岸時間で毎週火曜、木曜、土曜の午後7時半(日本時間で翌日の午後12時半)に彼らの楽曲やライヴの生配信、Q&Aなどが新たなエピソードとして公開されていく予定だ。またこの外出禁止期間中、彼らは楽器のレッスン動画など様々なコンテンツをインスタグラム上でシェアしている。

スノウ・パトロールのギャリー・ライトボディは、故郷スコットランドで自宅隔離を強いられている同胞たちに向けてバンドの公式インスタグラムでアコースティック・パフォーマンスを公開している。これは先日のセント・パトリックス・デーにあわせて行われ、3万人以上が視聴した自身初の生配信ライヴに続く2度目のセッションとなる。


アメリカのスペイン語テレビ局“テレムンド”は、先週土曜日にルイス・フォンシ、アレハンドロ・サンス、グロリアとエミリオのエステファン夫妻、CNCO、プリンス・ロイス、レイク、ソフィア・レイエス、カルロス・ヴィヴェス、ウィシン、ジェシー & ジョイ、アレハンドラ・グスマン、マウ・イ・リッキーら豪華ラテン・アーティストたちを迎えたヴァーチャル・コンサート特番“Concierto en Casa”を自社チャンネルから生配信した。

エリカ・バドゥは、この週末に彼女の自宅の寝室から“Apocalypse One”と称したインタラクティブ型コンサートの生配信を行った。視聴者は1ドルを支払い、コンサートを視聴しながら、彼女が歌う曲を決める投票企画などに参加できるというものだ。

「何かをやり続けなければ、前に進み続けなければなりません。私たちアーティストはパフォーマンスすることで生抜いていくしかないのです。是非観てください」と彼女はこのコンサートに先立って呼び掛けている。

 

3月20日:

ショーン・メンデスは「#TogetherAtHome」キャンペーンに賛同し、自身のインスタグラムで、恋人カミラ・カベロとのコラボ・パフォーマンスを生配信している。

この日TIDALは、会員と非会員に向けてジェイ・Zやビヨンセ、J・コール、アリシア・キーズ、ニッキー・ミナージュなど人気アーティストたちの数時間に及ぶコンサート映像を無料視聴できる特別サービス・デイを実施した。

Relix Channelは先月開催され、バディ・ガイ、デレク・トラックス、スーザン・テデスキ、ウォーレン・ヘインズ、スティーヴ・クロッパー、ジョン・スコフィールド、ボビー・ラッシュら、ブルース界の大物ミュージシャンたちが多数出演したB.B.キングのトリビュート・コンサート“The Thrill Is Gone: A Tribute to BB King”を彼らの自社チャンネルで無料配信した。

エリー・ゴールディングは英ソーシャルメディア・パブリッシャー“LADbible”のインスタグラム上で、赤十字社による新型コロナウィルス感染者の救済活動を支援するために、アコースティック・ライヴの生配信を行った。

歌手で女優のマンディ・ムーアは、今月発売になったばかりの新作『Silver Landings』を記念したツアーの開催延期を受けて、自身のインスタグラム上で自宅のリビングルームから、夫であるテイラー・ゴールドスミスとのパフォーマンスを生配信し、ニュー・アルバムからの新曲やテイラー・ゴールドスミスが在籍するバンド、ドーズの楽曲などを披露した。

米・ラジオ局のシリウスXMがヴァーチャル版Ultra Music Festivalを開催した。もともとは3月20日から22日にかけてマイアミで開催予定だったが中止となった、この世界最大級のEDMフェスに出演を予定していたアフロジャック、グリフィン、アーミン・ヴァン・ブーレン、メジャー・レイザー他、多数のアーティストによるDJセットが生配信されている。

ベラ・フレックとアビゲイル・ウォッシュバーン夫妻は、彼らの地元ナッシュビルから“Banjo House Lockdown”と称したアコースティック・ライヴを生配信した。今後もアメリカ東部時間で毎週金曜日の午後6時(日本時間で土曜日の午前7時)から新たなライヴを配信する予定だ。

 

3月19日:

今年リリース予定のニュー・アルバム『Look Long』を記念したツアーの中止を発表したばかりインディゴ・ガールズのエイミー・レイとエミリー・サリエは、日本時間3月20日午前7時から彼女たちの公式フェイスブック上でコンサートの生配信とQ&Aセッションを行った。この発表に際して2人は、「人々は恐れや孤立、不安や動揺を感じはじめています。私たちは今でも音楽を奏でることができますし、フェイスブックを通して皆さんと交流するできることを、皆さんにささやかなライヴをお届けしつつ、Q&Aで直接お話しできるのを心から楽しみにしています」と述べている。ニュー・アルバム『Look Long』は当初4月24日にラウンダー・レコードから発売される予定だったが、現在は5月22日へ延期されている。アルバムに先立って現在「Kickin」と「Change My Heart」という2つのシングルが配信中だ。

3月18日:

ブライアン・ウィルソンは、ローリング・ストーン誌による新たなIGTV(インスタグラムTV)シリーズで、今後東部時間で毎週月曜、水曜、金曜の日本時間で翌午前4時に配信される『In My Room』の第1回に登場し、自宅のピアノの前に座り「私の愛する友よ、皆さんが元気でいてくれていることを願っています。とても大変な思いをされているかと思いますが、ご家族共々どうかご無事で。愛を込めて、ブライアン」という手紙を読み上げた後、「Love and Mercy」と「Do It Again」のパフォーマンスを披露する映像が公開されている。

同シリーズは、ジャンルや世代を超え、レジェンドから注目の新人まで、毎回異なるアーティストが登場し、彼らの自宅でのパフォーマンスを公開していくというものだ。ローリング・ストーン誌は同企画の発表に際し、こうコメントしている。

「新型コロナウィルスの流行は、私たちの生活に様々な影響を及ぼしています。私たちは運命共同体なのです。アーティストは私たちのサポートが必要ですし、私たちもまた、この困難な時期を乗り越えるために彼らの音楽を必要としています。この企画を通して、音楽はさまざまなかたちで私たちを癒し、元気づけてくれるということを少しでも感じていただければと思っています」

 

R.E.M.のマイケル・スタイプは、自身の公式サイトで、バンドの名曲「It’s the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)」からの数小節を歌いつつ、ファンに語りかけるメッセージ動画を公開している

「曲のタイトルにもなっているこの歌詞の中で重要なのは、”As We Know It”(みんなもうわかっている通り)という部分で、今の僕たちが置かれている状況は、コロナウィルスが引き起こしているこの事態は誰も経験したことがありません。これはリアルかつ深刻で、まさに今ここで起きている問題なのです」

この動画の公開を受けて、1987年に発表された同シングルが再びチャートに浮上している。

3月17日:

ルーファス・ウェインライトは自身のインスタグラムで始めた日刊企画“Musical Everyday”の第一弾として、2001年のアルバム『Poses』から「Grey Gardens」の自宅でのパフォーマンス映像を下記のコメントと共に公開している。

「このような大変な時期だからこそ、僕が温もりと安らぎを感じることができるロサンゼルスの自宅から音楽を共有します。皆さんもまた、愛する人たちと自宅で安全に過ごしていることを願っています。前向きであり続けるために、私たちがこのような辛い時期を乗り切るために、音楽や芸術は大きな役割を担っているのだと感じています。そして私たちが情け深く、思いやりと創造力に溢れた人間であるということを思い出させてくれる必要不可欠なものでもあります。この自宅待機期間が終わるまで、毎日1曲お届けします」

カントリー界のスター、ルーク・クームスは自身のインスタグラムとフェイスブックでライヴ映像を公開し、今後自宅待機が続く期間中は毎週ライヴを公開することを公約した。今週公開された映像の中では、全米1位を獲得した自身の最新アルバム『What You See Is What You Get』から、新曲「What Do You Do When It Rains?」を初披露している他、トレイシー・チャップマンの1988年のヒット曲「Fast Car」をカヴァーしている。


キース・アーバンは、自宅の地下室で行った30分ほどのパフォーマンス映像を自身のインスタグラムで公開した。妻のニコール・キッドマンが見守る中、ジェフ・リンゼンマイアーの伴奏で、新曲「God Whispered Your Name」などを披露している。キース・アーバンは現地時間4月5日に開催が予定されていた米カントリー音楽最大のアワードの一つ“ACMアワード”で司会を務める予定だったが、同授賞式は9月へと延期されている。

ジョン・レジェンドは、”グローバル・シチズン”が立ち上げた“Together At Home” コンサート・シリーズに参加しているアーティストの1人だ。現在彼のインスタグラムでは、彼の妻クリスシー・テイゲン(途中で娘のルナも登場する)と共に、自宅のピアノから生配信した30分ほどのパフォーマンス映像が公開されている。同コンサート・シリーズの最新情報はハッシュタグ「#TogetherAtHome」で検索することができる。

3月16日

ヤングブラッドは、自身のツアーが中止されたことを受けて、現地時間3月16日午前7時にフルバンドを伴った“S_ _t’s Weird Keep Calm And Carry On”コンサートをYouTubeから生配信し、世界中のファンからの質問に答えるQ&Aも実施した。映像は下記よりご覧いただける。

 

3月15日

ラテン界のスーパースター、フアネスとアレハンドロ・サンスは、別々に開催を予定していたコロンビアでのライヴ中止を受けて、急遽アート・ハウス・マイアミ・スタジオから、2人揃ってのコラボ・セッションをYouTubeで生配信している。

 

Written By Sophie Smith



 

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