ザ・ヴェルヴェレッツのバーサ・バービー・マクニールが82歳で逝去。その功績を辿る

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Bertha Barbee-McNeal and Caldin Gill-Arbor (Cal Street) of the Velvelettes. Photo: Monica Morgan/Getty Images

モータウンのヒットメーカー、ザ・ヴェルヴェレッツ(The Velvelettes)の共同創設メンバーとして知られるバーサ・バービー・マクニール(Bertha Barbee McNeal)が現地時間2022年12月15日、ミシガン州カラマズーで逝去した。彼女は結腸がんを患い、ホスピスで緩和ケアを受けていたという。82歳だった。

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追悼の言葉

今月初め、彼女とグループのリード・シンガーであるキャロリンことキャル・ギル・ストリートは、カラマズー・アーツ・カウンシルからコミュニティ・メダル・オブ・アーツ賞を授与され、キャルが代表して賞を受け取っていた。

キャルは、同グループが結成された1961年以来の知り合いであるバーサについて、キャルはデトロイト・ニュース紙の取材にこう語っている。

「彼女は天使でした。最愛の友人を失ってしまいました。彼女はグループの歴史を知る人物であり、私たちを繋ぐ存在でした」

その生涯

バーサが21歳、キャルが14歳の時に、キャルの姉ミルドレッド・ギル、バーサの従姉妹ノーマ・バービー、キャルの友人ベティ・ケリと共にウェスタン・ミシガン大学で5人組のグループ、ザ・ヴェルヴェレッツを結成。モータウンの創始者ベリー・ゴーディの甥で、エスター・ゴーディ・エドワーズの息子であるロバート・“ボブ”・ブロックの仲介により、1962年後半にモータウンと契約した。

1963年にリリースしたデビュー・シングル「There He Goes」では全米チャート入りを果たせなかったものの、続く「Needle in a Haystack」と「He Was Really Sayin’ Somethin’」で頭角を表し、これらのシングルは、1966年の「These Things Will Keep Me Loving You」と並んで彼女たちの代表曲として知られている。

1967年まで活動したザ・ヴェルヴェレッツにとって唯一の全英チャート入りシングルは1971年にリイシューされた 「These Things Will Keep Me Loving You」だった。モータウンは、2004年の48曲入り2枚組『The Velvelettes: The Motown Anthology』をはじめ、このグループにちなんだコンピレーションを多数リリースしている。

今回の訃報を受けて、モータウン・ミュージアムは次のような声明を発表している。

「1962年、当時20歳だったバーサは、ザ・ヴェルヴェレッツとしてモータウン・レコードと契約し、1964年の“Needle in a Haystack”を含むいくつかのR&Bチャート入りヒットをリリースしました。アメリカのガールズ・グループの真のパイオニアである彼女は、モータウンのサウンドとスタイルを世界中に広めることに貢献しました。バーサはかつて、ゴーディ氏をはじめ、モータウンのレコーディング・エンジニア、ミュージシャン、作家、プロデューサーに強い尊敬の念を抱いていたと回想していました。コミュニティのリーダー、そして教育者としてのバーサの情熱は若い女性たち、特に次世代の女性タレントをインスパイアすることでした。モータウン・ミュージアムの忠実なサポーターでもあった彼女は、2019年のHitsville Honorsや今年8月に行われたRocket Plazaのオープニング・セレモニーなど、多くのミュージアム関連イベントに参加し、その優しくて素敵な人柄で周囲を楽しませ、ミュージアムのスタッフや OB達から愛されていました。モータウンのレガシーに多大な貢献を果たしたバーサを称えると共に、彼女の家族、友人、そして世界中のファンに心よりお悔やみ申し上げます」

Written By Paul Sexton




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