デッカが24歳のアメリカ人ヴァイオリニスト、ランドル・グーズビーと契約

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Photo: Decca Classics/Kaupo Kikkas

デッカ・クラシックスは、名高いスフィンクス・コンクールのジュニア部門において最年少で優勝した24歳のアメリカ人ヴァイオリニスト、ランドル・グーズビーとの契約を発表した。2018年にニューヨークで行われたヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションと2019年にロンドンで行われたヤング・クラシカル・アーティスツ・トラストのオーディションで優勝したグーズビーは、世界的なヴァイオリニストの一人であるイツァーク・パールマンに師事している。

バージニア州のバージニア・ビーチにある彼の実家からのインタビューで彼は、「私のデビュー・アルバムをデッカ・クラシックスのチームとリリースできる事にとても興奮しています!このレーベルは私の好きなアーティスト達や、私に音楽的影響を与えてきた人達の属するレーベルなので、そんな尊敬されているラインナップに自分の名前が加わったことをとても嬉しく思います。私のアーティストとしての目的の一つはクラシック音楽界での黒人の声を拡げ、素晴らしい音楽の知名度を上げる事です」と語っている。

デッカ・クラシックス・レーベル・ディレクター、ドミニク・ファイフは「ランダルと私が初めて会ったのは2019年の2月のことで、私はその時から彼の成長を注意深く見守ってきました。彼のようなこの上なく雄弁な演奏家で、クラシック音楽の価値を広く知らしめる存在を見つけられる事は稀です。彼の演奏はイツァーク・パールマンの生徒に相応しく、黄金期のヴァイオリン奏者を彷彿とさせるもので、我々の業界の将来のためのアンバサダーでもあります。ランドルは私たちに刺激を与えてくれるでしょう。そしてデッカ・クラシックスは彼を歓迎します」と語った。

アフリカ系アメリカ人の父と、日本で育った韓国人の母の間に生まれたグーズビー。7歳でヴァイオリンを始め、9歳の時、ジャクソンビル交響楽団との協奏曲デビュー。13歳の時は、ニューヨーク・フィルハーモニックとクリーヴランド管弦楽団との共演を果たし、『驚異的な音楽的成熟度』(クリーヴランド・プレーン・ディーラー)と称賛された。その後、イツァーク・パールマンが手配した奨学金で、ジュリアード音楽院で学んだ彼は最近、ワシントンDCでケネディー・センター・デビューを果たし、2021年にはロンドンのウィグモアホールでのリサイタル・デビューを予定している。

2021年春にリリースが予定されているグーズビーのデビュー・アルバムは、一世紀以上にわたるアフリカ系アメリカ人のヴァイオリン音楽の歴史とそのルーツを探りながら現代まで辿るものとなりそう。ウィリアム・グラント・スティルやフローレンス・プライスの作品に加え、グーズビーの友人でもありスフィンクスとYCAの共演者であるグザヴィエ・フォーリーへの新作委嘱などが収録される予定。



 

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