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ワンテイクで録音されたジョンとヨーコの「平和を我等に」
必ずしもジョン・レノンが英国歌手女優ペトゥラ・クラークと何かしらの共通点があったとは思わないが、2人をフィーチャーした音源は存在する。コーラスに参加した寄せ集めのラインナップにはLSDの第一人者ティモシー・リアリー、ビートルズの広報担当デレック・テイラー、詩人のアレン・ギンズバーグ、そして米国人DJマレー・ザ・Kがいた。それが1969年7月26日に全米シングルチャート入りを果たした「Give Peace A Chance (邦題: 平和を我等に)」だ。
プラスティック・オノ・バンドとクレジットされたその即興曲はモントリオールにあるクイーン・エリザベス・ホテルの1742号室で、結婚して3ヶ月目の妻、オノヨーコとジョンが行った”ベッド・イン”平和キャンペーン中にレコーディングされた。『Let It Be』がリリースされる2ヶ月前、結果として、ジョンはビートルズ以外のリリースでアメリカのシングルチャートを操るビートルズの中でも最初のメンバーとなった。
この曲のメッセージは明確だが、ジョンは後に、ジョンとヨーコは政府や個人に生き方を伝えようとしていたのではないと主張している。「決して”みんな平和に!”と歌ったわけではなく、”試してみようよ”という意味だった」と1980年、最後のインタビューのひとつで彼はそう答えている。「僕らはここでゴスペルをやってるのではない。試しにこういう変化はどうだろう? と提案しているだけなんだ。僕らは未来に発言を持つ権利を持っていると思うんだ。そして、その未来は僕らの心の中で作られると思う」。
「Give Peace A Chance」はワンテイクで録音され、ラダ・クリシュナ・テンプルのカナダ支部のメンバーも参加した。その数週間の内に、ビートルズのアップル・レーベルからリリースしたジョージ・ハリスンのプロデュースした「Hare Krishna Mantra」で、ラダ・クリシュナ・テンプルのロンドン支部の信奉者たちはイギリスのトップ30位入りを果たしている。
プラスティック・オノ・バンドのシングル「Give Peace A Chance」もアップル・レーベルからリリース。全米シングル・チャートでは新作映画『True Grit』で主演を務めたグレン・キャンベルのテーマ曲の次となる62位に入り、イギリスではトップ5位に登場。この曲はイギリスで3週間2位をキープ、9月上旬にはアメリカで一時的に14位まで上り詰めた。
Written By Paul Sexton
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