バーケイズ『Gotta Groove』解説:メンバー4人の死亡事故を乗り越えて発売した作品

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バーケイズは不死鳥のように現れたソウル・グループだった。インストゥルメンタルの大ヒット曲「Soul Finger」を放ったスタックスのヴォルト・レーベル所属していたバーケイズだったが、2人を除く全員が、オーティス・レディングが亡くなってしまったことで知られる飛行機事故によって命を奪われた。しかし飛行機に乗っていなかったベーシストのジェームス・アレクサンダーと事故の生存者だったトランペット奏者のベン・コーレイは、1967年の飛行機事故の悲劇でグループの活動を終わらせはしなかった。

2年後のある週、再編成されたバーケイズは、アメリカで新たなチャート入りを楽しんでいた。新編成のグループは、引き続きヴォルト・レーベルと1970年代半ばまで契約。当時、スタックスが終わりを迎えたことで、マーキュリーに移籍した。スタックスのレコーディング・セッションでは、このレーベルの作品で演奏する一流ミュージシャンであったバーケイズの需要が絶えなかった。中でも有名な作品が、アイザック・ヘイズの1969年のソロ・ブレイク作『Hot Buttered Soul』だ。

同年の7月の最終週、バーケイズはアルバム『Gotta Groove』で全米R&Bチャート入りした。アルバムのサウンドは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンと同じソウル・ロックの範疇に入るものだった。この作品は、芽生え始めたファンク・サウンドのサンプリングををこなっていたが、マーヴィン・ゲイのヒット曲のカヴァー「If This World Were Mine」や、サイケデリックな「Sweet Walker」といった曲で、ジャジーなソウルの要素も維持していた。また、このアルバムには2曲ものザ・ビートルズの「Yesterday」と「Hey Jude」のカヴァーも収録されていた。

当時のビルボード誌のレビュー

『Gotta Groove』はポップ・アルバム・チャートでは成功しなかったが、R&Bチャートに4週間入り40位を記録した。その後、彼らが「Son Of Shaft」でR&Bチャートのトップ10入りを果たし、再びヒット曲を生むグループとなるまでに2年以上の歳月が流れた。また、その後さらに時間が空いて、彼らはディスコ・ファンクで再び成功し、1970半ばから1980年代半ばまで成功を収め続けた。

Written By Paul Sexton


バーケイズ『Black Rock/Gotta Groove』 


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