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シュープリームス「The Happening(恋にご用心)」:フローレンス在籍時最後のNo.1ヒット

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Supremes

シュープリームスと、リー・マーヴィン/アーネスト・ボーグナイン主演の映画『特攻大作戦』と、人気テレビ番組『ゆかいなブレディー家』。これら3つに共通するものは何だろうか? その答えは、映画やテレビの世界で活躍した作曲家フランク・デ・ヴォールである。彼は『特攻大作戦』や『ゆかいなブレディー家』だけでなく、数多くの作品で音楽を手がけていた。さらには、プロデュース・ユニットのホランド=ドジャー=ホランドと組んで、シュープリームスの10枚目の全米チャート首位獲得シングル「The Happening(恋にご用心)」も作り上げた。この曲は、1967年5月13日に『ビルボード』誌のシングル・チャートで1位に登り詰めている。

もともと映画の主題歌として作られた曲が、映画そのものが忘れられたあとも人々の記憶に残っている例はたくさんある。この「The Happening」もその典型的な一例だ。これはアンソニー・クイン主演の同名映画の主題歌で、同じ映画ではシングルB面に入っていた「All I Know About You」も挿入歌として使われている。この映画はヒッピーとマフィアが登場するあの時代ならではの作品で、フェイ・ダナウェイのスクリーン・デビュー作でもあった。

一方その主題歌は一聴する限りでは明るく呑気な曲調で、当時のシュープリームスのソウル・クロスオーヴァー・スタイルよりもかなりポップな仕上がりだった。もっと詳しく見ていくと、歌詞は破れた恋がテーマになっている。主人公はすべて大丈夫と思っていたけれど、それも「恋が回り道に入るまで」の話。やがて恋人たちは恋が終わってしまったことに気づく。「これは私に起こった出来事。あなたにも起こるかもしれない」と歌い手は警告する。

The Supremes – The Happening

 

「The Happening」は、他にも注目すべき点がある。これはフローレンス・バラード在籍時のシュープリームスが出した最後のナンバー・ワン・ヒットだった。またホランド=ドジャー=ホランドの提供曲がシュープリームスのナンバー・ワン・ヒットになるのもこれが最後になった。ホランド=ドジャー=ホランドはモータウンから支払われる報酬が自分たちの努力に見合わない額だと考え、不満を募らせていた。彼らはシュープリームスにさらに3枚の優れたシングルを提供する(「Reflections」「In And Out Of Love」「Forever Came Today」)が、そのあとモータウンを離れ、自らの新レーベル、インヴィクタスとホット・ワックスに移っていった。

シングル「The Happening」は4月上旬に全米チャートに初登場し、チャート入り5週目にはフランク&ナンシー・シナトラの「Somethin’ Stupid」と入れ替わりに首位の座に就いている。それからずいぶん経ったあと、BBCの長寿ラジオ番組『Desert Island Discs』では、俳優のジェーン・ラポテアと元英国首相ジョン・メイジャーがこの曲をお気に入りとして選んでいた。

Written By Paul Sexton


シュープリームス『Gold』

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♪ プレイリスト『Best Motown Songs Ever



 

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