英バンド、グラス・アニマルズの「Heat Waves」が現役グループとして最大の英国外売上曲になるまで

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Glass Animals: Photo by Universal Music Group

英オックスフォード出身の4人組エレクトロニック・バンド、グラス・アニマルズ(Glass Animals)が2020年6月に発売した「Heat Waves」が英国を含め世界中のストリーミング・チャートで1年以上もの間、支持され続け、9月12日のSpotify Global Chartでは自己最高位の7位まで上昇している。その流れと、新曲について解説しよう。

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昨年の夏、バンドは「ライブ・ミュージックとそれを取り巻く文化や一体感へのラブレター」として、フロントマンのデイヴ・ベイリーがイースト・ロンドンの隣人に頼んで、ロックダウン中の窓からビデオ撮影に協力してもらったという「Heat Waves」のミュージック・ビデオを公開した。

この曲「Heat Waves」は英国だけではなく世界中のストリーミング・チャートでじわじわとチャートを上昇し始め、現時点までに16億回のストリーミングを記録し、全世界的なロングテールでのスマッシュ・ヒットとなった。

また、「Heat Waves」は最新の全英シングル・チャートでは過去最高位となる10位まで上昇。英国以外の国でも幅広く支持され、現役の英バンドによる今年最大の世界への輸出楽曲となっている。加えてエド・シーランと並んで、2021年1月以降、Spotify USのTOP10を記録したゲスト・アーティストのいない唯一の英国アーティストの楽曲でもある。

「Heat Waves」は全米シングル・チャートでも最高19位まで上昇し、アメリカではダブル・プラチナを獲得。2021年のビルボード・アワードや、ジミー・ファロンのTonight Show、グッド・モーニング・アメリカといった人気番組で生演奏され、9月13日に発表されるMTV ビデオ・ミュージック・アワードでは「ベスト・オルタナティブ」と「ベスト・ヴィジュアル・エフェクト」の2部門にノミネートされている。

 

様々なコラボとコロナ禍での様々な企画

この1年は、グラス・アニマルズにとってコラボレーションを何度も行った時期でもあった。デイヴ・ベイリーは、プロデューサーやソングライターとして常に挑戦し、新たなインスピレーションを得るタイプのアーティストで、今までに6lack、フルーム、DJダヒ、ジョーイ・バッドアス、カリード、Daytripらといった“ロック”畑だけではないアーティストたちを仕事をしてきている。

そんなバンドは今年5月には気鋭の女性ラッパー、ブリー・ランウェイを新たに加え、アルバム曲「Space Ghost Coast To Coast」の新ヴァージョンを公開。他にも2021年にブレイクが期待される新人ホリー・ハンバーストーンと「Heat Waves」セッションを行い、ブリット・アワードやマーキュリー・プライズを受賞したアーロ・パークスと「Tangerine」の新ヴァージョンもリリースしている。

また、新しい才能を見つけることが好きなデイブは、オリヴァー・マルコム、ベニー、イージー・ライフといった新進気鋭のアーティストと一緒に、甘いお菓子にインスパイアされたビートと歌詞を制作する「Cereal Bars」シリーズを開始。

また、カルト的なピーナッツバターブランドであるJackpotと協力してMusic Venues Trustへの寄付金を募ったり、ゲームから生まれた架空の言語シムズ語で歌う「Heat Waves」を演奏したり、マインクラフト内にグラス・アニマルズのファンベースを構築し、ファンを驚かせてグリーティングを実施した。

グラス・アニマルズは、新型コロナウイルスが蔓延した困難な年にファンとのつながりを大切にしてきた。オープンソースと名付けられた独自のウェブサイトを構築し、ファンがアートワークをデザインしたり、ドリームランドの世界をベースに音楽を作ったりすることもできた。

また、全世界で25,000枚のチケットが販売されたオンラインコンサート「Live In The Internet」を開催したり、デイブのアパートでズームのみで撮影したり(「Dreamland」)、ファンに頭の3Dスキャンをしてもらったり(「Tangerine」)と、DIYでユニークなミュージック・ビデオを制作している。

 

掴んだ成功

グラス・アニマルズは、オーストラリアでは「Heat Waves」でオーストラリアを代表するラジオ局Triple Jの公式チャートHottest 100で2009年以来1位を獲得した初のUKバンドという歴史を作り、2021年のオーストラリアでのシングル・チャートで最長の1位を獲得し、Spotifyの月間リスナー数のピークを更新した。これは、ロード、タイラー・ザ・クリエイター、チャーリーXCX、トロイ・シヴァン、6Black、フランク・オーシャン、チャイルディッシュ・ガンビーノ、テーム・インパラといったアーティストを上回るものだ。また、グラス・アニマルズは、昨年、UKバンドで唯一、Spotify Global TOP20にランクインしている。

「Heat Waves」の世界的な成功により、グラス・アニマルズは、イギリスの現役グループによる今年最大の母国以外での成功を記録した。これは伝統的なアーティストであるフリートウッド・マックの「Dreams」や、クイーンの「Bohemian Rhapsody」といった定番曲に次ぐ数字だ。グラス・アニマルズは「Heat Waves」とそれを収録した『Dreamland』で自分たちの世界を作り上げることができた。そして2021年9月10日に発売した新曲「I Don’t Wanna Talk (I Just Wanna Dance)」で次の段階への道を開くことになる。

 

「Heat Waves」に続く新曲

「Heat Waves」の熱波がまだまだ上昇する中、ニューシングル「I Don’t Wanna Talk (I Just Wanna Dance)」が2021年9月10日に配信された。この新曲は、2020年8月に発売され全英2位、そしてアメリカでも7位となった自身3枚目のスタジオ・アルバム『Dreamland』以来の新曲となる。

今回発表された新曲は、新型コロナウイルス蔓延で自粛生活を余儀なくされた後の生活の逃避的なムードが表現されている。この新曲のミュージック・ビデオは、テイラー・スウィフト、シャキーラ、ジョン・レジェンドなどを手がけたドリュー・カーシュが監督を務め、ダンスの力を表現している。

9月11日から行われる全米ツアーは三日間で13万5千枚のチケットが購入され、カリフォルニアにあるサンタ・バーバラ・ボウルやコロラド州のレッド・ロックスといった有名な会場は既にソールドアウトとなっており、アメリカでも人気が出てきている。この新曲も当たれば、まだ一段上の世界がグラス・アニマルズに訪れるだろう。

Written By Tim Peacock



グラス・アニマルズ「I Don’t Wanna Talk (I Just Wanna Dance)」
2021年9月10日
iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music

 

「Heat Waves」収録アルバム

グラス・アニマルズ『Dreamland』
2020年8月7日発売
iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music




 

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