ジュリアン・レノン、エルトン・ジョンの番組で新作や父ジョンの名曲をカヴァーしたことを語る

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Julian Lennon Photo: Frazer Harrison/Getty Images for The Recording Academy

エルトン・ジョン(Elton John)は、Apple Musicで配信されている自身が司会を務める人気ラジオ番組「Elton John’s Rocket Hour」の最新エピソードでザ・ビートルズのアイコン、ジョン・レノンの息子であるジュリアン・レノンと対談し、彼の母親の誕生日である9月にリリース予定の最新アルバム『Jude』について話を聞いた。

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ジュリアン・レノンはエルトン・ジョンに、新作制作の経緯について次のように語った。

「大袈裟ではなく、もう新しいアルバムを出そうとは思っていませんでした。本当なんです。もう前作で最後だと思っていました。でも、30年前にLAに住んでいた頃の古いテープの箱を掘り起こし始めたら、前のアルバムからあぶれた曲や、未完成のままだった楽曲が沢山出てきたんです。それがきっかけで、それらの楽曲をアップデートしたり、作り直したりすることになって。中には、30年前にLAの自宅スタジオで録音したオリジナルのヴォーカルをそのまま残している曲もあります。そんな風に、この新作アルバムの制作が始まりました」

また、エルトン・ジョンは、グローバル・シチズンがウクライナの人々を支援するため行っている募金活動<Stand Up For Ukraine>のために、4月8日にジュリアン・レノンが彼の父の最もアイコニックな楽曲のひとつである「Imagine」を初披露したパフォーマンスについて、こう賛辞を贈った。

「あの曲を実際に演奏するのは、信じられないほど勇敢で、信じられないほど美しい瞬間だと思ったよ。そして、そして、君はまさに然るべきタイミングで、それを見事にやり遂げたんだ。あのパフォーマンスを見て、感動しなかった人はいないと思う。あれはとてつもない重責だっただろうから、君を祝福しなければならないと思っているよ」

ジュリアン・レノンは以前より、「この曲を歌うのは、様々な意味で世界の終わりを感じるときだけだ」と断言していただけに、実際に演奏する日を“恐れていた”という。

「ここ数年、特に最近のロシアとウクライナで起こっている出来事を見ていた中で、グローバル・シチズンの人から、“何かできることはありませんか?”と連絡をもらったんです」

「皆さん同様に、僕もテレビであの惨状を目の当たりにしてきました。今しかないと思いました。そして、パフォーマンスを承諾してからは、“なんてことだ!どうやったらいいんだ?!どうすれば、この作品に敬意を表しつつ、でも自分なりの違ったやり方で、やり遂げることができる?”と自分に問いかけていました」

ジュリアン・レノンはまた、「Imagine」を、近日中に何らかの形でシングルとしてリリースし、販売や配信による収益をウクライナや世界中の難民に寄付する予定であると付け加えた。

「Imagine」は、人々が混乱に晒されている時に聴く曲として知られており、9.11のアメリカ同時多発テロ事件の後にはニール・ヤングが演奏し、2015年のパリでの無差別テロ事件の後にはコールドプレイがカヴァー・パフォーマンスを披露している。ジョン・レノンが「平和のための広告キャンペーン」として、ベトナム戦争の真っ只中に書いたこの曲は、その後、不朽のプロテスト・アンセムとして長く語り継がれる道を歩み始めたのである。

2020年、コロナウイルスの大流行によってそれまでの日常生活がままならなくなった直後に、この名曲が米ビルボードのロック・チャートに再浮上し、そのレガシーが再び脚光を浴びた。ストリーミングは前週比7%増、ダウンロード・セールスは138%増となり、世界が今も尚、平和を呼び掛ける声に安らぎを見出していることが証明された。

Written By Rhian Daly



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