グラス・アニマルズ、9年前の楽曲ながらバイラルヒット中の「Take A Slice」新映像公開
グラス・アニマルズ(Glass Animals)が「Take A Slice」の新たなビジュアライザーを公開した。これは“混沌に満ちた新たなファン体験サイト”へと彼らのファンを誘う、思考回路を狂わせるような映像作品となっている。
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バンドはここ数週間バイラル旋風を巻き起こしており、TikTokで公式・UGC(ユーザー生成コンテンツ)を含め、1日あたり200万回以上再生されている「Take A Slice」は現在、世界的ヒットを記録した「Heat Waves」に次ぐバンド史上2番目ヒット曲となっている。
“敵の失脚を見届ける(watching your enemy’s downfall)”というTikTok上の新たなトレンドが、この急成長を牽引しており、なかでもマインクラフトに関連付けられた動画はわずか数日で1,700万回以上再生されるなど爆発的な反響を呼んでいる。
今回公開されたビジュアライザーには、グラス・アニマルズらしい毒気を帯びたユーモアと反骨精神が随所に散りばめられている。奇妙で不自然な映像の断片が次々と映し出されるこの作品は、まったく予測不可能で、どこか中毒性さえ感じさせる。
バンドメンバーのデイヴ・ベイリーとドリュー・マクファーレンによって構築されたリアクティブ(反応型)ウェブサイト上で展開されているこの映像は、インターネットのカオスの深淵から引き出されたさまざまな要素が、楽曲に呼応するようにファンが放つ“狂気のエネルギー”と共鳴し、視聴するたびに異なる変化が起こる仕掛けとなっている。
グラス・アニマルズの底力
「Take A Slice」は、もともと2016年のアルバム『How To Be A Human Being』に収録されていた楽曲だが、今回の復活劇は、グラス・アニマルズがインターネットの時代において何度でも旋風を巻き起こす実力を持っていることを証明した。
このバイラル・ヒットを記念してバンドは、ニューヨークのカルチャー的聖地とも言えるピザ店“Scarr’s Pizza”をジャック。来店客にピザを振る舞い、店内には「Take A Slice」のビジュアルや歌詞を随所に仕込むなど、曲名にちなんだ演出で、急速に高まる熱狂に応えた。
「Take A Slice」は、2024年のアルバム『I Love You So F**king Much』のリリース以降、バンドにとって初めての大きなカルチャー的瞬間をもたらした。
高く評価された2020年の前作『Dreamland』から生まれた「Heat Waves」は、イギリス出身グループの楽曲として、1995年のスパイス・ガールズ「Wannabe」以来となる全米シングル・チャート(Billboard Hot 100)5週連続1位を獲得する快挙を成し遂げ、過去30年におけるイギリスのバンドによる最大級の世界的ヒットとなったほか、作詞・作曲・プロデュースのすべてを1人で手がけた楽曲としては、ファレル・ウィリアムスの「Happy」以来の全米No.1シングルとなった。
Written By Will Schube
2016年8月26日発売
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