ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの名盤『Kaya』40周年記念盤が発売

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ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズが1978年3月に発売した歴史的名盤『Kaya』。この名作の40周年記念盤が8月24日に発売されることが発表となった。今回の記念盤は『Kaya』のオリジナル・ミックスに加えて、全10曲をスティーヴン・”ラガ”・マーリーが新たにリミックスしたニュー・ヴァージョン『Kaya 40』をカップリングしたCD2枚組(またはLP2枚組)という仕様になっている。(デジタル・ヴァージョンは、スティーヴンのミックスのみを収録した単独リリースとなる予定)。

今回『Kaya 40』のリミックスを行うに当たって、スティーヴン・”ラガ”・マーリーはオリジナル・ヴァージョンの音源をフル活用しながら上手くバランスを採ることを目指した。『Kaya』のオリジナル・レコーディング・セッションでは、テンポの異なるデモ音源も録音されていた。スティーヴンはそうしたデモ音源からボブのヴォーカルを抜き出し、それを別テイクと同期させ、異なるアレンジのバッキングに重ね合わせ、もとの雰囲気を損なわないように最大限努力したという。

ミキシング作業でも、彼は同じように手直しを最小限に留めるという方針を採った。1970年代のボブとウェイラーズはアナログ黄金期らしいレコードを作り上げていたが、スティーヴンもそれに準じた音作りでニュー・ヴァージョンを作り上げている。

『Kaya』は、アルバム『Exodus』の音源と同時期にロンドンで録音された。『Kaya』に先駆けて1977年に発表された『Exodus』は、1999年に雑誌『Time』で「20世紀最高のアルバム」と評される大傑作となった。『Kaya』がその姉妹編といわれるもので、ボブ・マーリーの全作品の中でもとりわけ人気の高い「Is This Love」「Easy Skanking,」「Sun Is Shining」といったヒット曲が収録されている。

『Kaya』が発表されたのは、今や伝説となっている「ワン・ラヴ・ピース・コンサート」まであとわずか1カ月という時期だった。このコンサートは1978年4月22日にジャマイカ・キングストンの国立競技場で開催され、レゲエの大人気グループが16組出演。ここでボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズはヘッドライナーを務めた。この「ワン・ラヴ・ピース・コンサート」は、彼にとっては故国への凱旋という意味合いも持っていた。1976年12月にキングストンの活動拠点であわや暗殺されそうになったマーリーはジャマイカから逃れ、ロンドンで長らく亡命生活を送っていたのだ。

アルバム『Kaya』のレコーディングでは、当時新たな編成になっていたウェイラーズの面々がバックの演奏を担当している。メンバーは、アストン・”ファミリー・マン”・バレット(ドラムス、ベース)、タイロン・ダウニー(キーボード)、アルヴィン・”シーコ”・パターソン(パーカッション)、アイ・スリーズ=リタ・マーリー、マーシア・グリフィス、ジュディ・モワット(バック・コーラス)、そして加入したばかりのジュリアン(ジュニア)・マーヴィン(ギター)という顔ぶれだった。また『Kaya』の収録曲中2曲の「Soul Revolution」と「Sun Is Shining」は、1971年のアルバム『Soul Revolution』で発表済みだった曲に異なったアレンジを施したトラックになっている。


ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『Kaya 40』
2018年8月24日
2CD2LP2LPカラー/デジタルにて発売

【収録曲】
ディスク1:オリジナル・ミックス(1978年)
1. Easy Skanking
2. Kaya
3. Is This Love
4. Sun Is Shining
5. Satisfy My Soul
6. She’s Gone
7. Misty Morning
8. Crisis
9. Running Away
10. Time Will Tell

ディスク2:スティーヴン・マーリー”カヤ40″ミックス
1. Easy Skanking
2. Kaya
3. Is This Love
4. Sun Is Shining
5. Satisfy My Soul
6. She’s Gone
7. Misty Morning
8. Crisis
9. Running Away
10. Time Will Tell


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