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サイプレス・ヒル、ロンドン交響楽団を迎えて開催した『Black Sunday』再構築コンサート発売決定
2024年7月10日、ヒップホップ界のレジェンド・グループ、サイプレス・ヒル(Cypress Hill)は、指揮者トロイ・ミラー率いるロンドン交響楽団とタッグを組み、1993年にマルチ・プラチナ(400万枚)を売り上げた大ヒット・アルバム『Black Sunday』の全曲を再構築したパフォーマンスをイギリスのロイヤル・アルバート・ホールで披露した。
このパフォーマンスの模様が、当日会場に来られなかったファンのために、映像作品およびライヴ・アルバム『Black Sunday Live at Royal Albert Hall』として、様々なフィジカル・フォーマットとデジタル配信で2025年6月6日にリリースされる。
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『Black Sunday Live at Royal Albert Hall』のフィジカル商品は、DVD+2CD、Blu-ray+2CD、限定盤2CD、高音質ハーフスピード・マスタリングの180g重量盤ブラック・ヴァイナル、同じく180gのゴールド・カラーヴァイナル(UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤)、さらにカセットテープで発売される。
同コンサートでは、オリジナル音源をもとにDJマグスが手がけたオーケストラ・アレンジにより、サイプレス・ヒルが「I Wanna Get High」「I Ain’t Goin’ Out Like That」「Insane in the Brain」といった代表曲に加え、「Dr. Greenthumb」「How I Could Just Kill a Man」「(Rock) Superstar」など、彼らの広大なカタログからの楽曲を披露した。
この公演は、実は1996年に放送されたアニメ『ザ・シンプソンズ』のある一幕で描かれた“冗談”をきっかけに実現したものだった。シンプソン一家がロラパルーザ風の音楽フェスのツアーに参加するという設定のそのエピソードには、ステージ裏のクルーが「ロンドン交響楽団を発注したやつがいる。たぶんハイな状態で。サイプレス・ヒル、お前らのことだぞ」と名指しするシーンが登場する。
メンバーのB-リアルは2024年に開催された同公演に先立ち、BBCに次のように語っていた。
「このエピソードが放送されてから、ずっと話題にはしていた。だからこそ、今回の公演は俺たちにとってとても特別なものなんだ。しかも“Black Sunday”が発売30周年を迎えたばかりだしね。これまでキャリアを通して歴史ある会場でたくさん演奏してきたが、ロイヤル・アルバート・ホールほど格式高い場所はなかった」
『Black Sunday Live at Royal Albert Hall』からは、現在「I Ain’t Goin’ Out Like That」、1995年の続編アルバム『Cypress Hill III: Temples of Boom』からの「Illusions」のライヴ音源および映像が先行公開されている。
サイプレス・ヒルはこの夏、北米とヨーロッパをツアーで巡る予定だ。この最新ツアーの日程には、オランダの“Pinkpop”、カリフォルニア州ロングビーチの“Cali Vibes 2025”、マドリードの“Festival Rio Babel”など、各地のフェスティバルも含まれている。
Written By Sam Armstrong
サイプレス・ヒル『Black Sunday Live at Royal Albert Hall』
2025年6月6日発売
LP&映像&CD
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