鳥嫌いなマリアンヌ・フェイスフル、18歳のヒット曲「This Little Bird」

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マリアンヌ・フェイスフルは、ザ・ローリング・ストーンズとの共通のマネージャーだったアンドリュー・ルーグ・オールダムがプロデュースしたジャガー/リチャーズ作のデビュー曲「As Tears Go By」がたまたまヒットしたただけのストーンズ・ファミリーの一員に過ぎない、という見方に関しては以前から疑わしく、彼女は自身の力よって永続的な評価を獲得していったと言える。

マリアンヌ・フェイスフルが17歳半くらいだった頃、このデビュー曲で全英シングル・チャート9位を獲得、それに続くジャッキー・デシャノン作で、再びアンドリュー・ルーグ・オールダムがプロデュースを手掛けた「Come And Stay With Me」では全英チャート4位まで上り詰めた。

まだ18歳だった1965年の春に、彼女は2 枚のアルバムを同日リリースした。1作目はポップ色の強いセルフ・タイトル作、もう1作はイギリスで発売されたフォーク色の強い『Come My Way』で、両作共にアンドリュー・ルーグ・オールダムのパートナーで、トニー・カルダーがプロデュースを担当した。

これらの作品の初回盤には、彼女の初期のヒットとなる、トニー・ハッチ作によるペトゥラ・クラークの「Down Town」カヴァーや、バカラック&デヴィッドの「If I Never Get To Love You」、そしてザ・ビートルズの「I’m A Loser」カヴァーなどを収録。アルバムに収録されたジョン・D・ラウダーミルク作の「This Little Bird」は、全英チャートで3週連続6位を記録し、1965年6月5日のビルボードHOT100で73位を獲得した。

「鳥が好きじゃないのに、”This Little Bird”っていうレコードを出してるって面倒なの」マリアンヌ・フェイスフルはこうレコード・ミラー紙に打ち明けている。「撮影で鳥と一緒にポースしなきゃならないのよ。さっきだってロンドン動物園で鳩と撮影してたんだけど、鳩なんて大嫌いよ」

彼女はこう続けた、「ヒッチコックの”鳥”を観たのも理由の一つだし、もう一つは個人的な経験からだったりもするんだけど…」と平穏だったこの時代のポップ・スターたちが自らの経験談を語ったように、彼女は昔飼っていた彼女の犬が鳥を捕まえてきて、眠っていた彼女の顔の横に置いた、というエピソードを明かした。

この曲はアメリカでは最高32位、アイルランドで6位、オーストラリアでは11位を記録し、『Marianne Faithfull』と『Come My Way』の両アルバム共に、イギリスでは15位圏内に入った。3曲のヒット曲を収録したセルフ・タイトル作は、アメリカで12位を記録した。

Written By Paul Sexton



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