ジミー・スミスがカバーしたミュージカル『ショウボート』の「Ol Man River」

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ジミー・スミスの決定的なジャズのハモンド・オルガンの音は、フランク・シナトラ、マイケル・ジャクソンなどとの有名なセッションは言うまでもなく、独創性に富んだ一連のアルバムで聞くことができる。しかし1962年から1968年の間に、このペンシルベニア州ノリスタウン出身の才能あるプレイヤーは全米シングル・チャートへの道を見つけた。それは1962年9月、オスカー・ハマースタインとジェローム・カーンによるミュージカル『ショウボート』からの一曲「Ol’ Man River」のジミー・スミスのカバーがチャートに登場した時のことだ。

1962年の6月に、ジミー・スミスはローレンス・ハーヴェイとジェーン・フォンダが主演の映画『荒野を歩け』のタイトル曲「Walk on the Wild Side」で、これまでで最高位でチャートにランクインした。「Walk on the Wild Side」リリース後、ジミー・スミスとビッグバンドへの評価は高まり、この曲は21位まで上昇した。ヴァーヴ・レコードはジミー・スミスのこの勢いが消えないうちに「Ol Man River」の7インチシングル盤で追い打ちをかけた。それは『ショウボート』のミュージカル・ヴァージョンで1927年に初めて公開された時にすでに時代がかった曲の最もグルーヴィーなバージョンのだった。

ビング・クロスビーのヴォーカルとビックス・バイダーベックのコルネットを起用したポール・ホワイトマン&ヒズ・オーケストラによる「Ol Man River」は1928年にベストセラーとなった。その後、アル・ジョンソン、ポール・ロブスン、リベラーズらがそれぞれカバーし、どのレコードも人気となった。ジミー・スミスの「Ol Man River」はヴァーヴ・レコードからリリースされた彼の印象的な最初のアルバム『Unpredictable Jimmy Smith』に収録、1962年の5月にリリースされている。

ジミー・スミスの「Ol Man River」は9月1日に全米シングル・チャートの100位に登場、9月15日にオフィシャルのカウントダウンに99位で登場する前に一度、Billborad誌の “バブリング・アンダー” セクションにて105位まで下降した。その一週間後、影も形もなくなってしまうと思われたが、もう一度全米シングル・チャートの82位に再登場するなど、異様なチャートのパターンが続いた。

ジミー・スミスはその年の春、彼の代表アルバムのうちの一枚『Hobo Flats』と共にチャートに戻った。全米シングル・チャートのTOP50位にも上昇することはなかったが、1966年にはかなり近い位置まで近付き、ジミー・スミス版「Got My Mojo Workin」が51位にまで到達した。

Written By Paul Sexton



 

ジミー・スミス『The Complete Verve Singles』

    

 

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