過小評価されている名アルバム20枚+入手が難しい10枚

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uDiscoverでは、聴き逃してしまったかも知れない音楽や、その曲が初めて世に出た時には皆さんがまだ生まれていなかったような音楽を、紹介することに情熱を持っている。我々は無数のアーカイブの中から、過小評価されている名作の中から聴く価値のある20枚を引っ張り出してみた。ポップからロック、ジャズまで、とにかくあらゆるタイプの音楽、それからもっと認知されるべきアルバムをリリースしている大物もこのリストには含まれている。

それぞれのアルバムには出来る限りSpotifyへのリンクを付けた(中には入手不可能なグレイテスト・ヒッツのパッケージも幾つかあり)。これに加え、あまりにも過小評価されている為にSpotifyで入手することもできない名作10枚も加えた。しかし我々は皆さんに、中古のレコード盤かCDを探し出すことをお勧めする。

過小評価されている名作だと皆さんが感じているものを、ぜひお聞かせください。コメント欄に残しておいてくれれば、我々は今後の参考にしたいと思います。

1. スティーヴ・ミラー・バンド『Recall The Beginning… A Journey From Eden

1972年リリース、『Rock Love』と『The Joker』に挟まれた本作は、素晴らしいナンバーが詰まった正真正銘の名作だ。必聴曲は「Journey From Eden」。

2. スプーキー・トゥース『Spooky Two

1969年にリリースされた彼ら最大の傑作であり、素晴らしいブリティッシュ・ブルース・ロック作品。ゲイリー・ライトのキーボードは途方もなく、ルーサー・グロスヴェノールのギターはなかなかイケる。必聴曲は「Better By You, Better Than Me」。

3. クリフォード・ T. ワード『Home Thoughts』

クリフォード・T.ワードの1972年発売のセカンド・アルバム。オープニング・トラック「Gaye」はマイナー・ヒット・シングル。1987年、クリフォード・T.ワードは多発性硬化症と診断され2001年に死去。必聴曲は「Home Thoughts From Abroad」。

4. スティーヴィー・ワンダー『Music of My Mind(邦題:心の詩)』


これまた1972年発売の見事なアルバム。スティーヴィー・ワンダーがポップ・スターからずっと息の長い存在へと変化した作品であり、この後に続々登場する名作のプレリュードでもある、つまりは見落とされ易い作品。この時彼はまだ21歳だった。必聴曲は「Superwoman (Where Were You When I Needed You)」。

5. フォザリンゲイ『Fortheringay』

彼等の1970年のデビュー・アルバムであり、短い活動期間中で唯一のリリース。フォーク・ロック・クラシックで、サンディ・デニーの声と非常にタイトなバンドによりヒットは約束されたようなものだったが、実際は辛うじてチャート・インしただけだった。必聴曲は「The Sea」。

6. ジャッキー・レヴィン『The Mystery of Love (Is Greater Than The Mystery of Death)』

ドール・バイ・ドールの元フロントマンが1994年にリリースした美しいアルバムだが、注目した者は殆どいなかった。そうすべき作品だったにも拘らず。必聴曲は「Looking For Love」。

7. フランク・シナトラ『Watertown』

1969年発売、ボブ・ゴーディオとジェイク・ホームス作、フランク・シナトラを本拠地から最も遠くへと誘った作品。美しい曲と魔法の瞬間に溢れている。フランクはかつてないほど悲しげで詩的。必聴曲「Elizabeth」

8. アンディスピューテッド・トゥルース『The Undisputed Truth』

モータウンがロック色帯びたサイケデリック・ソウル・ミュージックに進出した作品を作り上げたのはアンディスピューテッド・トゥルースであり、その1971年のデビュー作は当時の音楽と彼らの母艦となるものが反映されたものだった。必聴曲は「Smiling Faces Sometimes」。

9. ジョン・スチュワート『California Bloodlines』

キングストン・トリオの元メンバーのジョン・スチュワートは、アメリカーナ創造者のひとりと言われている。恐らくこのアルバムは一度も聴いたことがないだろう。悪いことは言わないので、ぜひ聴いてみてほしい。必聴曲は「California Bloodlines」。

10. シュープリームス『The Supremes Produced And Arranged By Jimmy Webb』


1972年は素晴らしいアルバムが数多く網の目を滑り抜けてしまった作品。ダイアナ・ロスを失ったシュープリームスは、その窮地から救って貰う為にアメリカのソングライターの第一人者のひとりに救いを求めた。チャートに関して言えば、その願いを叶えてくれたとは言えないが、これはいつにないタイプの美しいレコードだ。必聴曲は「Where Can Brown Begin」。

11. ペドラーズ『Suite London』


1972年発売、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とレコーディングされた本作をキッチュだと受け止める人もいるかも知れないが、本作はこの時代の最高傑作だ。必聴曲は「I Have Seen」

12. スウィング・アウト・シスター『Somewhere Deep In The Night』

実に美しいこの2001年ポップ・ジャズ作品は、とにかく洗練されたものに溢れている。これはバンド7枚目のスタジオ・アルバムであり、物事は年と共に良くなっていくことを彼等はこの作品で証明している。バート・バカラックを追い越すほどの勢いだ。

13. ジェリー・ベックリー『Go Man Go』

ジェリー・ベックリーは「Horse With No Name」で知られるバンドのアメリカの片割れであり、このソロ作品は彼のアルバム『Van Go Gan』を2000年にリミックスしたもの。とにかく素晴らしい作品で、きっとハマるだろう。必聴曲は「Van Go Gan (In Aries We Can All Breathe)」。

14. ボズ・スキャッグス『Fade Into Light』

1996年に発売されたこの作品には、新しい素材と彼のグレイテスト・トラックのアンプラグド・ヴァージョンが混している。深夜の洗練された趣きが描写された極上品。必聴曲は「Simone」。

15. ジョージ・ベンソン『The Shape Of Things To Come』

彼は現存する中で最も優れたジャズ・ギタリストであり、悲しいことに最近はジャズを満足出来るほどにはプレイしていない。これを聴けば言っていることが理解できよう。1969年に発表された作品であり、とにかくお見事。必聴曲は「Track ‘Footin It」。

16. グレン・キャンベル『Reunion:The Songs Of Jimmy Webb』

グレンが初期ナンバー・ワン・ヒット作「Wichita Lineman」と「Galveston」を書いたジミー・ウェブと再び組み、1974年に発表した素晴らしい作品。美しい曲が満載。グレン・キャンベルの素晴らしい声と曲に対する秀でた才能を思い出させてくれる。必聴曲は「You Might As Well Smile」。

17. ラヴ・アンド・マネー『Strange Kind Of Love』

1988年の今作は残念ながら原盤で手に入れることは出来ないが、曲の多くは『Best Of』で入手可能だ。ジェイムズ・グランド率いるバンドの最上級知的ポップ・ロック。スコットランド出身のソングライターで彼ほどに優れた者はそうはいない。必聴曲は、「Hallelujah Man」。

18. アラン・パーソンズ・プロジェクト『Tales of Mystery And Imagination(邦題:怪奇と幻想の物語~エドガー・アラン・ポー)』

プロジェクトの1976年発売のデビュー・アルバムは、後の成功によって忘れられた非凡な功績を残している。必聴曲は「The Raven」。

19. T2『It’ll All Work Out In Boomland

リスト中で最も目立たないアルバムであろう。1970年発売の作品であり、このパワー・プログレッシヴ・ロック・トリオはもっと大きくなってもおかしくはなかったのだが…。必聴曲は「No More White Horses」。

2o. ロバート・プラント『Fate Of Nations』

1993年に発売された本作品に収録されているのはレトロなロバート・プラントだが、彼はレッド・ツェッペリンの領域に戻っているのではなく、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスやジェファーソン・エアプレイン等、自身がインスパイアされた音楽(ブルースだけではなく)をやっている。必聴曲は「The Greatest Gift」。

 

+ 音楽探偵達の為のなかなか手に入りにくい10枚・・・

バッキンガム・ニックス『1973』(1973年発売)

アメリカン・スプリング『1972』(1972年発売)

スプリング『Spring』(1971年発売)

XTC『Apple Venus Vol. 1』(1999年発売)

ターニー/スペンサー・バンド『Run For Your Life』(1979年発売)

マイケル・ネスミス&ザ・ファースト・ナショナル・バンド『Nevada Fighter』(1971年発売)

ザ・レコーズ『Shades In Bed』(1979年発売)

シンセロス『The Sound Of Sunbathing 』(1979年発売)

ニック・ロウ『Party Of One』(1990年発売)

CPR『Just Like Gravity』(2001年発売)


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