reDiscover:どのようにしてザ・ビートルズの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は音楽を変えたのか?

5月 11, 2017


reDiscover:どのようにしてザ・ビートルズの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は音楽を変えたのか?

最近ではあらゆる社会の一面で大変革をもたらす人が多く存在するが、昔は自分のことや存在意義などを把握していない人たちが多くいた時代があった。1967年にザ・ビートルズの8作目となるスタジオ・アルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』が発売された時、正に大変革がもたらされた。1967年6月1日に『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』がリリースされるよりも前からLPレコードはレコード・レーベルが厳格に管理し、レーベルはファンたちが何を望み、いつそれを手に入れたいのかを誰よりも把握していると確信していた。

ザ・ビートルズの8枚目となるスタジオ・アルバムの制作は、 6ヶ月程前の1966年11月20日に始まり、次のLPに収録するのに良いと考えた2曲をアビイ・ロード・スタジオ2にて作り始めた。その2曲とはリバープールのある場所から発想を得てジョン・レノンが書いた「Strawberry Fields Forever」、そしてポール・マッカートニーの幼少時代の家の近くに実際にあった場所がタイトルに付けられた「Penny Lane」である。

strawberry-field

12月中もメンバーは「Strawberry Fields Forever」に取り掛かり、新しいアルバムに収録される「When I’m Sixty-Four」のレコーディング・セッションも行われた。「Penny Lane」のレコーディングは大晦日の2日前に始まり、3週間近くかけて完成された。ザ・ビートルズの前のシングル「Yellow Submarine」/「Eleanor Rigby」は、1966年8月初期にリリースされ、EMIは次作を切望していた。「Penny Lane」/「Strawberry Fields Forever」は196日間の待機期間を経て1967年2月17日に発売された。ザ・ビートルズのキャリアが始まって以来、次作のシングルがリリースされるまで最も時間がかかったシングルとなった。

1月中も新作のレコーディングは続き、「A Day In The Life」のセッションも数多く行われ、2月1日にはメンバーはポール・マッカートニーが書いた曲「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」に取り掛かり始めた。架空のバンドがライヴを行うという曲から新しいLPのタイトルが付けられ、ゆるやかなコンセプトが用意された。

新しいシングルがリリースされた頃には、「Good Morning Good Morning」、「Fixing a Hole」、「Only A Northern Song」(アルバム用にジョージ・ハリソンが作曲)、そして「Being For The Benefit of Mr. Kite」に取り掛かり始めていた。それらのレコーディングを行う真っ只中でビートルズは、「Penny Lane」と「Strawberry Fields Forever」の画期的なビデオの撮影にも取り掛かった。

それから2ヶ月間かけて『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』に収録される残りの曲(「With a Little Help From My Friends」、「Lucy In The Sky with Diamonds」、 「Getting Better」、「She’s Leaving Home」、「Within You Without You」、「Lovely Rita」)に取り掛かり、4月21日にアルバムは完成した。ザ・ビートルズ、ジョージ・マーティン、そしてエンジニアのジェフ・エメリックはアルバム制作に合計で700時間をかけた。

もちろん費やされた時間がそのままクリエイティヴィティや素晴らしい結果を保障するわけではないが、そのすべての瞬間は価値あるものとなった。そう思っているのは我々だけではない。ケヴィン・J・デットマー教授はオックスフォード・イギリス文学辞典で『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』を「史上最も重要で影響力のあるロックン・ロール・アルバム」と記している。世論調査など関係ないのは分かっているが、ローリング・ストーン誌も「史上最高のアルバムTOP500」のナンバー・ワンに選んでいる。

Sgt Pepper copy 2

その一方、もしかしたら全く違った結果を迎えていたかも知れない。というのも1967年の早春にUKのメディアは“バブルは崩壊してしまったのか?”や“ザ・ビートルズがトップの座を逃す”などの見出しで記事を書いたのだ。なぜなら「Penny Lane」と「Strawberry Fields Forever」がUKシングル・チャートで2位で立ち往生したからだ。マネージャーのブライアン・エプスタインのこだわりで、両曲はLPに収録されなかった。ジョージ・マーティンは後にそれを“私のキャリアの中で最も大きなミス”と話している。

どのようにしてアルバムは大変革をもたらしたのか?

前代未聞に長いスタジオで過ごした時間もそうだが、アビイ・ロードの技術者が発案したレコーディング・テクニックもその要因のひとつで、それまで使用していた基本の4トラック機材だけではない新たな可能性をザ・ビートルズに与えた。それに加えて“フランジング”と呼ばれるバリスピード効果が使用され、幾つかの曲では従来の曲間の隙間を埋めるようなマスタリングは行われず、クロスフェードが使用された。それから当時の時代を反映するピーター・ブレイクのアートワークもあり、見開きジャケットの中には歌詞が載せられていた。そしてもちろん、素晴らしく演奏された最高の曲が収録されている。

『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は世界で同時発売された初のザ・ビートルズ作品であり、UKとUSの両バージョンが同じトラックリストというのも初めてのことだった。UKでは発売と同時に1位となり、22週連続でその位置を保ち続け、サマー・オブ・ラブのサウンドトラックとなった。当然ながらUSでも1位となり、数多くの国でもトップを飾った。

そこからロックもポップも永遠に変わっていった。


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