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reDiscover:ビーチ・ボーイズ『The Beach Boys Today!』

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初期の頃のビーチ・ボーイズを単に「多作なバンド」の一言で片づけてしまうのは決して公平な評価ではない。なぜなら最初の2年半の間になんと8枚ものスタジオ・アルバムを発売しているからだ。その8枚の中でも人気高い『The Beach Boys Today!』は1965年3月8日にリリースされ、非常にヒットした作品である。

Beach Boys DYWD

最新のシングルがアメリカのチャートを上昇する中でアルバムは店頭に並べられ、リード・ヴォーカルをデニス・ウィルソンが担当したボビー・フリーマンの「Do You Wanna Dance(邦題:踊ろうよ、ベイビー)」のカヴァーと、 思慮に富んだ独創的な曲作りをする兄ブライアン・ウィルソンの美しい「Please Let Me Wonder」の2曲は、彼ららしい良い気分にさせてくれる曲となっている。

両方のトラックは『The Beach Boys Today!』に収録されており、ブライアン・ウィルソンのこれまで以上に洗練された制作スキルを聴くことができる。アルバムにはその他にもビーチ・ボーイズのそれまでにヒットした思慮深い「When I Grow Up (To Be A Man)(邦題:パンチで行こう)」とテンポの早い「Dance, Dance, Dance」も収録されている。

Beach Boys When I Grow Up

バンドのクリエイティヴ・インスピレーションとして定評のあるブライアン・ウィルソンはその想像性を自由に発揮するためにスタジオを以前に比べてより利用するようになった。アルバムには、ハープシコード、オーボエ、チェロ、フレンチホルン、そしてティンバレスやスレイ・ベル、トライアングル等のパーカッションを含むエキゾチックな楽器が使用されている。『The Beach Boys Today!』発売の翌年1966年に発売する『Pet Sounds』のレコーディングでブライアン・ウィルソンが招くことになるセッション・ミュージシャンたちが演奏している。崇拝されているジャズ・ギタリストのバーニー・ケッセル、ギタリストのグレン・キャンベル、パーカッションにハル・ブレイン、ピアノとベースにレオン・ラッセル、そしてベースにラリー・ネクテル(後にブレッドのメンバーとなる)が参加している。

『The Beach Boys Today!』には「Help Me, Ronda」のアルバム・ヴァージョンが収録されており、すぐ後にシングルとして別のレコーディング・ヴァージョンが発売された。「Help Me, Ronda」はUSチャートでは1位を飾り、彼らにとって2つ目のナンバーワン・ソングとなった。その他の代表曲として、ブライアン・ウィルソン作曲の素晴らしく内省的な「She Knows Me Too Well(邦題:知ってるあの娘)」も収められている。同じく美しい「Help Me, Ronda」のB面トラック「Kiss Me Baby」では、ブライアン・ウィルソンの最もクリエイティヴなバック・コーラスのアレンジが含まれている。その中では“少しだけキスして、少しだけ喧嘩して”とボーイズが巧妙に歌っている。このトラックは“ビーチ・ボーイズの全作品の中にある秘宝であることは間違いない”と評されているが、我々もそう思う。

『The Beach Boys Today!』は1965年3月27日に全米アルバム・チャートの149位に登場した後に6位まで上昇し、ベストセラーとしてのポジションを2週間保ち続けた。



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ビーチ・ボーイズ『The Beach Boys Today!』
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